一昨日(8月28日)、ノモンハンへの旅から帰日した。充実した6泊7日。まだ、気持は草原の風に吹かれたままである。日常生活の感覚が戻ってこない。 なるほど、内蒙古の草原は確かに広かった。森も、林も、一本の木立ちもない、見は
本文を読む中国の執筆一覧
「星々之火 可以燎原」香港が訴えるもの ――習近平の中国(4)
著者: 田畑光永毎日、固唾をのんで香港からのニュースを見ている。犯罪容疑者を中国へ引き渡すことを可能とする「逃亡犯条令」改正案に反対するデモが始まったのは6月9日だった。じつは恥ずかしながら、現行法では、香港は大陸へ容疑者を引き渡さな
本文を読むいざ、モンゴルの大平原へ。ノモンハンへ。
著者: 澤藤統一郎本日(8月22日)、私は内蒙古ハイラルへの旅の途上である。帰京は8月28日夕刻の予定。おそらく、ハイラルでお分かりの方は少なかろう。ノモンハンの近くの街である。戦前、このハイラルに第23師団の本部があった。そして、その近
本文を読む「対米」で内部亀裂あらわに ――習近平の中国(3)
著者: 田畑光永前回の最後に、過去2回の中国の危機(1960年代末~70年代初、1989年)に毛沢東、周恩来、鄧小平といった人たちがいかにして政権を守ったかに触れた。私はいずれの場合もメンツや行きがかりにとらわれずに、彼らは大胆に現実
本文を読む中国の「奉陪到底」に米は戦線拡大で対抗 ――習近平の中国(2)
著者: 田畑光永米にトランプ政権が登場して、対中貿易赤字を問題にし始めた当初は、習近平はそれを、ここ数年、米国内で高まってきた安全保障面での対中脅威論、さらには習近平が唱える「中華の復興」は世界の覇権を狙うものだ、といった国際政治的圧
本文を読むどうなる米中摩擦?中国でなにが起きているのか ――習近平の中国 1
著者: 田畑光永中国の動きを観察し続けるのを、勝手に自分の仕事と決めて、これまでやってきたのだが、じつは最近、それが苦痛になってきた。その理由は追い追い読んでいただくつもりだが、去年から続いている米中摩擦をめぐる両国の交渉を見ていると
本文を読む新疆ウイグル地区を旅してきた ― 絶滅危惧民族のいま
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(288)―― 初めて中国新疆ウイグル自治区を友人たちと訪れた。 出発前から私はかなり緊張していた。中国は、新疆で少数民族約100万人を拘束し収容施設に入れている、という国際的非難を浴びているからである
本文を読む海峡両岸論 第104号 2019.07.20発行 - 「中国は敵ではない」と米識者が書簡 「中国は敵ではない」と米識者が書簡 -
著者: 岡田 充「中国は敵ではない」。米国の元政府当局者や著名な研究者ら100人が、トランプ大統領と議会あての公開書簡 注1を「ワシントン・ポスト」(7月4日付)に発表した。あらゆる領域に拡大する米中関係の悪化について「深刻に憂慮する
本文を読む文化大革命 ― 最終勝利者は官僚だった
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(284)―― 中国文化大革命とはいったい何だったか。これについて比較的最近になって中国人ジャーナリストによる90万字という大著の、抄訳編集本があらわれた。 ――それは、毛沢東、造反派、官僚集団が織りな
本文を読む香港のストリート・デモクラシーに乾杯!!
著者: 澤藤統一郎このところ、香港の「逃亡犯条例」反対運動の成否が常に気がかりだった。学生や市民が闘っている真の相手が、あの中国共産党政権なのだから。私は「反中」でも「嫌中」でもないが、どこであれ人権を押さえ込もうという権力と闘う人々には
本文を読む再び開け、黄色い雨傘。大きく、美しく。
著者: 澤藤統一郎東京で梅雨空を眺めながらの話しではない。香港民主化運動の代名詞だった雨傘運動。当局の弾圧によって2014年以来、逼塞しているかに見えたが、再び始動の兆し。明日、6月9日には、大規模な市民のデモが計画されているという。 香
本文を読む天安門事件と光州事件 - 軍は躊躇することなく国民に発砲する
著者: 澤藤統一郎6月4日である。あの天安門事件から30年が経った。この事件は私の胸に突き刺さるトゲだ。これに触れられるたびに胸が痛む。 学生の頃、中国革命を輝かしい歴史の到達点と評価していた。ここにこそ人類の未来があると信じていた。それ
本文を読む米中貿易摩擦で世界の景気不安 - 底流に米中の覇権争い (続) -
著者: 伊藤力司毛沢東による中国革命が成って、中華人民共和国が成立後今年はちょうど70年。1960年代から70年代にかけての文革による混乱を収拾、1979年に鄧小平が市場経済を導入して40年。人口14億余の中国はアメリカに次ぐ世界第2の
本文を読む米中貿易摩擦で世界の景気不安 - 底流に米中の覇権争い -
著者: 伊藤力司ニューヨークや東京の株価の動揺は、基本的には世界第1の経済大国アメリカと第2の経済大国中国の間の貿易摩擦が原因である。トランプ米大統領が、中国に対するアメリカの大幅な貿易赤字の解消を目指して仕掛けた関税戦争の見通しが不透
本文を読む海峡両岸論 第102号 2019.05.15発行 - 米社会で進行する「チャイナ狩り」 孔子学院が閉鎖、留学生を監視 -
著者: 岡田 充トランプ米政権が、中国政府の中国語教育普及を目指した「孔子学院」を「スパイ活動の拠点」とみなし排除している。この一年半の間に、米政府の資金提供を受けられなくなった全米15大学が、孔子学院を閉鎖した。標的は、大学研究者や
本文を読む果たして「間抜けな女スパイ」なのだろうか―― 米中新冷戦のはざまからこぼれた「?」
著者: 田畑光永奇妙な話である。3月の30日(土曜日)の午後、1人の中国人女性が米フロリダ州パームビーチにあるトランプ大統領の別荘「マールアラーゴ」に不法に侵入したかどでつかまったというニュースがあった。これが日本に伝えられたのは4月
本文を読む海峡両岸論 第100号 2019.03.16発行 - 英独がファーウェイ排除に反旗 米の試みは失敗、衰退加速も -
著者: 岡田 充次世代通信規格「5G」の構築から、中国通信機器大手の「華為技術」(ファーウェイ)=写真 同社ロゴマーク=を排除し、中国に「デジタル冷戦」を仕掛けたトランプ米政権の目論見が狂い始めた。英国の情報当局がファーウェイを全面排
本文を読む日暮れて途遠し ― ダライ・ラマ亡命60年の今
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(278)―― 毎年3月になると、中国では全国人民代表大会(全人代)と全国人民政治協商会議が開かれるから、北京は厳戒状態になる。ところが、私が住んでいた中国西北の青海省も、3月には警察と武装警察と軍隊が
本文を読むある中国通の予言について思うこと
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(277)―― 2008年リーマンショック(世界金融危機)があった。中国政府は4兆元(およそ65兆円)を投下して景気回復を図った。効果は十分にあった。 先進国の経済は一時中国頼りとなり、フランス・サルコ
本文を読む海峡両岸論 第99号 2019.2.14発行 - 30年内の統一目指すが急がない 習近平の新台湾政策を読む -
著者: 岡田 充習近平・中国国家主席が、包括的な台湾政策(習五点)を発表した。(写真 国務院台湾事務弁公室HP)要約すると台湾との経済・社会統合を進め、「一国二制度」による平和統一を、建国百年の2049年までに実現する―ということにな
本文を読む明清帝国の再来か
著者: 阿部治平——八ヶ岳山麓から(275)—— わたしは、中国が従来の20世紀型帝国主義的政策に加えて、近年ますます前近代の明清帝国的ふるまいが露骨になってきたと感じる。 2017年第19回中国共産党大会で、習近平総書記は「新時代の中
本文を読む中国の人権状況を憂うる
著者: 澤藤統一郎「中国 人権派弁護士に4年6カ月の実刑判決」のニュースには、暗澹とせざるを得ない。中国よ、革命の理想はどこに追いやったのか。人権も民主主義も法の支配も捨て去ったというのか。野蛮の烙印を甘受しようというのか。 弱者の権利を
本文を読むアジアの覇権を賭けて米中冷戦本格化 - 貿易摩擦減少しても根源的対決続く -
著者: 伊藤力司昨年秋ごろから激しくなったニューヨークや東京の株価の激しい動揺は、基本的には世界第1の経済大国であるアメリカと第2の経済大国である中国の間の貿易摩擦が原因である。トランプ米大統領が、アメリカの中国に対する大幅な貿易赤字の
本文を読む人口予測から見た中国の近未来
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(273)―― 今日中国の人口を巡っては多くの議論があるが、たいていは少子高齢化を軸に展開している。近藤大介著『未来の中国年表』(講談社現代新書2018・7)もその例にもれないが、こちらは人口の変化を道
本文を読む「米・中」が2大不人気! なぜ?
著者: 田畑光永年末雑記 1 驚いた、米・中2国がそんなに不人気とは・・・。 私が購読している新聞(『毎日』)の読書欄で、書評を担当している執筆者が年末に「今年の3冊」を推薦する毎年恒例の記事で、今年は米・中の2国を扱った本をどなたも
本文を読むあの悲劇はなぜおきたか――天安門事件から29年
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(272)―― 『八九六四』という表題にひかれて、安田峰俊著『八九六四』(KADOKAWA、2018年5月)という本を読んだ。「八九六四」は1989年6月4日に北京の長安街と天安門広場で、中国共産党の支
本文を読む「敵進めば、われ退く」―中国、技術発展計画で対米譲歩を決意か?
著者: 田畑光永新・管見中国(42) 「米中新冷戦」は1日のアルゼンチン・ブエノスアイレスでのトランプ・習近平首脳会談と時を同じくして起こったカナダ・バンクーバーでの中国「華為技術(ファーウエイ)」副会長逮捕によって、戦線は米中間の貿
本文を読む来年2月が最初の正念場? 貿易、華為、米中新冷戦の2戦線
著者: 田畑光永新・管見中国(41) さる1日、南半球のブエノスアイレスで米中首脳会談が開かれたその日に、北半球のバンクーバーでは中国の通信機器トップメーカー「華為技術(ファーウェイ)」の創業者の長女で、同社の副会長兼最高財務責任者(
本文を読むトランプ・習近平首脳会談の奇々怪々 - 札びら外交か、はたまた力相撲か
著者: 田畑光永新・管見中国(40) 今月1日にアルゼンチンのブエノスアイレスで行われた米中首脳会談については、3日付の本欄でも取り上げたが、時差の関係で詳細なニュースは3日に伝えられたので、この会談の奇妙さについて、前回は目配りが十
本文を読む貿易戦争の火は消えず ―― 米中新冷戦は2年目に
著者: 田畑光永新・管見中国(39) 11月30日、12月1日の2日間、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたG20(先進20か国・地域)首脳会議の閉幕後に行われた米(トランプ大統領)中(習近平主席)首脳会談はいつにもまして世界の注
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