「経産省前テントに迫る”大きな危機”」など-地震と原発事故情報
- 2012年 12月 28日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1708】
2012年12月28日(金) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.経産省前テントに迫る”大きな危機”
希望の灯を消すな---全国から、もの・こころ、両方の支援を
テントは国の原発推進・大惨事への異議申し立ての拠点(柳田真)
★2.<連載1(食品と暮らしの安全No.285から)>
日本のエネルギー利用を考える・・・原発推進に戻るのか
●どうなる?自民党政権 (著 今井伸・元毎日新聞論説委員)
★3.読書ノート(中村泰子)
被ばく労働現場は日本社会の縮図 <上>
被ばく労働を考えるネットワーク編「原発事故と被曝労働」を読んで
★4.新聞・雑誌から
◇安倍新内閣 名付けるなら(その1)(12/27 東京新聞「こちら特報部」)
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☆速報(28日午後6時まえ):関西で逮捕・拘留されていた下地さんとNさん、
処分保留で釈放。Hさんは起訴、起訴罪名など詳細は不明。
http://blog.goo.ne.jp/kansai-dan/e/912f45cf0e8104aae8b6a745f2b265f4
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┗■1.経産省前テントに迫る”大きな危機”
│ 希望の灯を消すな---全国から、もの・こころ、両方の支援を
│ テントは国の原発推進・大惨事への異議申し立ての拠点
└────(柳田真)
安倍内閣が急速に「右よりの政策」「原発推進政策」を露わにしてきている。
全国の原発現地に「再稼働の嵐」の緊張感が走っている。
経産省前テントひろばにも「大きな危機」が迫っている。強制撤去の恐れ。
選挙後の一週間、いくつかその前兆があらわれている。(経産省職員の態度の
強硬化や、在特会のテントへの押し寄せ・恫喝行動など)
経産省前テントは、国の原発推進・大惨事への異議申し立ての拠点として、
前線基地として活動してきた。この希望の灯を消してはいけない。ぜひ、全国
から物心両面の支援を寄せよう。年末年始の諸行事(前号TMM:No1707で紹介)
に参加しよう。さらに---
★年明け1月4日(金)午後5時~7時、テントを守ろう集会
★主催 経産省前テントひろば(会場もテントひろばです)
★問い合わせ 070-6473-1947
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┗■2.<連載1(食品と暮らしの安全No.285)>
│ 日本のエネルギー利用を考える・・・原発推進に戻るのか
└────(著 今井伸・元毎日新聞論説委員)
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★「食品と暮らしの安全」より許可を得て、2013年1月号(No.285)を
連載で配信します(全7回)。
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衆議院選挙が終わり、原発推進を明言した自民党が大勝。
日本は再び、原発推進の道に戻るのでしょうか。
そういうことにはならないというのが、私の結論です。
日本は今、3・11後の新しいエネルギー利用のあり方を模索しています。
ただ、「脱原発」か「原発推進」かという点にのみ関心が集まり過ぎ、
海外で起きているエネルギー利用の大変化に気づいていないように見えます。
我々は、今、世界で、何が起きているのかを知り、その上で、
日本のエネルギー利用を考える必要があります。
●どうなる?自民党政権
まず、日本の政治の動きです。
世論調査では、現在でも「脱原発」が多数派です。ということは、選挙では
経済と領土問題が争点になり、3年間の民主党の情けなさに、選挙民が腹を立
てたのです。
自民党は第1党になりましたが、選挙前と同様、公明党と連合政権を作るで
しょう。公明党は、長期的には原発依存度を低下させるべきだと言っていまし
た。
安倍晋三・自民党総裁は選挙中に主張したことを実行するのは難しいでしょ
う。
彼が主張したのは、次の2点です。
(1)景気浮揚のため公共工事をどんどん復活する。建設国債を増やして日銀
に全部買わせれば金はいくらでも出てくる。(2)尖閣は武力で守る。日米安保
を強化し、武力行使しやすいように憲法を変える――。
経済問題を40年間取材してきた私に言わせれば、(1)は危険な考えです。そ
んなことをすれば、日本はギリシア化の道をまっしぐらです。公共工事を増や
しても、日本の景気が良くならないことは、過去20年の歴史が証明しています。
財政赤字が増え、消費税は10%どころか20%にしないと足りません。
輸出を増やすために円安にすると言っていますが、円安になったら、日本は
必要なエネルギーも食糧も輸入できなくなります。日銀も財務省も本音は反対
です。
そして(2)の尖閣への対応です。このままいけば、何らかの武力衝突が起き
ます。ようやく収まりかけた中国の日本商品不買運動が再燃し、日本経済は打
撃を受けます。
8月15日に“安倍総理”が靖国神社を参拝することにでもなれば、日中関係
は修復不能なほど悪化するでしょう。
今回の選挙の低い投票率と、自民党への政党支持率の低さは、国民が自民党
を信用していないことの証拠です。
こういう中で、安倍総裁が主張を変えて求心力を失うとか、辞任に追い込ま
れる事態も予想されます。福田、安倍、麻生、鳩山、菅、野田と続いた短期政
権が繰り返される可能性があります。
そうなると、自民党は“タカ派”的な政策を修正せざるをえません。自民党
の原発政策は、現在の民主党の政策「2030年代に原発稼動がゼロになるよう、
今からあらゆる政策・資源を投入する」との折衷案みたいなものになるでしょ
う。
自民党は選挙に勝ちましたが、公約通りの政策を進められるわけではありま
せん。<次号につづく>
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┗■3.読書ノート
│ 被ばく労働現場は日本社会の縮図 <上>
│ 被ばく労働を考えるネットワーク編「原発事故と被曝労働」を読んで
└────(中村泰子 たんぽぽ舎会員)
3.11以後、原発被ばく労働が注目され、マスコミは多重下請け構造、ピンハネ、
暴力団の介在、鉛カバーによる被ばく線量隠し、ずさんな線量管理、未成年者
の被ばく労働などについて報道した。しかし、それらは氷山の一角にすぎない。
事故があろうとたえず新しい安全神話を作りあげて原発延命を図る推進派にと
って、その根底をゆるがす被ばく労働の問題は「ない」ことにしなければ都合
が悪い。たとえどんなに安全性を高めても被ばく労働そのものは決してなくな
らない。だから全力で社会問題化させないしくみを作っている。新たに出現し
た除染という巨大公共事業も、同じしくみのもとにある。本書は被ばく労働の
実態、その構造的問題を暴く。労働者を使い捨てにして利益をあげる大企業の
本性を浮き彫りにしている。
本書は「被ばく労働を考えるネットワーク」が2012年4月に開催した「どう取
り組むか被ばく労働問題 交流討論集会」での発言内容を土台に、その後の情
勢を含めたものである。被ばく労働に携わる当事者や家族、この問題に取り組
む人たちによる執筆であり、切実な思いが伝わってくる。被ばく労働問題の基
本がおさえられているので、学習会テキストとしても使える。
被ばくの問題は「ない」ことにするしくみの一つは、放射線管理手帳制度だ。
全国労働安全センター連絡会議の西野方庸さんは、「原子力施設の作業員の被
ばく線量は『放射線従事者中央登録センター』で一元管理されるが、運営して
いるのは公益財団法人放射線影響協会(1977年設置)である。これは、電力会
社等の事業者が費用負担する管理システムであって、法令上の根拠があるわけ
ではない。それなのに、電離則(電離放射線障害防止規則)等の各法令中では
記録の管理を委ねる『引き渡し機関』として指定されている。こういう不思議
な関係が35年続いている。2012年1月施行の除染電離則でも『引き渡し機関』
とされている」と指摘する。労災補償や裁判に備えて不都合な記録が残らない
ようになっているのだろう。だからこれまで原子力施設での被ばくによる労災
認定の事例は11例のみ、裁判で原告勝訴はない。
収束作業に従事する下請け労働者がまず言うのは、東電の被ばく線量管理の
でたらめさだという。労働者を守るためではなく、事業者を守るための放射線
管理手帳制度は根本的に変える必要がある。
大熊町の明日を考える女性の会の木幡ますみさんは、別の手帳を提案してい
る。住民も含めた被ばく者全員のための健康管理手帳を公的な責任で発行し、
医療保障、生活保障が受けられるようにするというものだ。被ばく者と被ばく
する仕事を作り出してしまったのは国と事業者だ。できる限りの被ばく低減措
置、医療保障、生活保障を行うのは当然のことである。
<次号につづく>
(「原発事故と被曝労働」:三一書房刊、1000円+税)
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┗■4.新聞・雑誌から
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◆安倍新内閣 名付けるなら (その1)
(12月27日 東京新聞「こちら特報部」より)
高村薫さん、松本哉さん、椎名千恵子さん、金子勝さん、曰く
敗者復活の逆戻り、参院選までそつなく、福島抹殺内閣、原発追伸内閣
衆院選での自民党の圧勝を受けて26日夜、安倍新政権が発足した。不況から
の脱出策に加えて、憲法、原発、TPP、沖縄、福祉、教育などの諸政策に
おいても、中身は民主党政権とは一変しそうだ。発表された閣僚人事から、
この内閣の性格はどう読み取れるのか。「こちら特報部」でおなじみの辛口
有識者の皆さんに命名してもらった。
☆トップバッターは作家の高村薫さん(59)。まず閣僚名簿を見渡して「党の
方針に逆らったり、官僚ともめたりしそうもない。そこそこの優等生を集めた
印象」と話し、「そつなくまとめてみました内閣」と名付けた。
「参院選まではトラブルを避けなければならないから、TPP(環太平洋連携
協定)や原発、外交などには手を付けないだろう。せいぜい株価を上げて円安
に持っていくぐらい。安倍カラーを打ち出すのは参院選後からで、今回はそれ
までの期間限定内閣だ」
☆脱原発デモを主催してきた東京・高円寺のリサイクルショップ「素人の乱」
店主の松本哉さん(38)は、新政権を「まぐれ敗者復活内閣」とネーミングす
る。
「自民党が政権を奪い返せたのは、実力ではなく、まぐれ。民主党はダメす
ぎだけれど、ほかに選ぶ党がないという消去法の結果でしかない」
さらに「1年で退陣しながら再登板する安倍さんを筆頭に、舌禍で物議を醸
した麻生さんや支持率が低かった谷垣さんなど、すねに傷持つ人が多い。『期
待度ゼロ内閣』でもある」と評した。
☆政権交代後も、東日本大震災、福島原発事故からの復興は待ったなし。「子
どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の世話人である椎名千恵子さん
(66)はきっぱりと「『福島圧殺内閣』です」と命名した。
「原発をつくったのは自民党。どんな良い言葉を並べ立てたとしても、疑っ
てかかるべきだ。福島原発は事故収束には程遠く、いまも危険を抱える。しか
し、その対策に特段力を入れる姿勢は見られない。フクシマの被災者たちが見
捨てられつつあるのは明らかだ」
☆金子勝慶応大教授(60)(財政学)は「逆戻り内閣」と名付ける。
金子さんが注目するのは、原発推進を公言してきた甘利明氏の経済再生担当
相への起用だ。(中略)閣僚人事以上に重視するのは裏方の人びと。首相秘書
官には経済産業省から前資源エネルギー庁次長の今井尚哉氏と経済産業政策局
審議官の柳瀬唯夫氏の2人が内定。ともに原発の再稼働に熱心なことで知られ
る。(中略)
「閣僚の約3分の2は世襲ばかりで、お飾り的な存在。実際の政策は官僚まか
せになるだろう。日本はいま、脱原発で新産業を創出しなくてはならない。そ
れなのに国民が潤わないと歴史的に証明されている公共事業のばらまきを強行
する。あらゆる意味で、逆戻りとしか言いようがない」(後略)
※次号配信で、ほか6人のかたの辛口批評を紹介します。
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