【声明・鎌倉平和学習会】 菅首相による日本学術会議への政治介入に強く抗議します
- 2020年 11月 11日
- 交流の広場
- 鎌倉平和学習会
私たち鎌倉平和学習会は、神奈川県鎌倉市で日本国憲法を拠り所に様々な問題を学びながら活動しています。無党派の市民運動として、これまで改憲の動きや教育の右傾化、原発再稼働、また安全保障関連法や沖縄の辺野古新基地建設など戦争につながる政策に反対してきました。
菅義偉首相による日本学術会議会員候補の学者6人への任命拒否は、学問の自由と独立を侵害する違法行為であり許しがたい暴挙です。私たちは市民運動の自由と良識を尊重し擁護する者として、これに強く抗議します。
政権は拒否の理由を明らかにしませんが、6人は安全保障政策などを巡る政府方針に対して批判的な立場を明白にしていました。日本学術会議は戦争の反省に基づき権力の暴走に歯止めをかけるため、独立性の高い科学者集団として設立されています。任命拒否によって、その独立性が私たちの眼前で損なわれたのです。
この事実をいま改めて噛み締めています。市民運動も思想や表現の自由に支えられ、それは学問の自由と地続きで隣り合っています。私たちはいま危機感を持っています。この暴挙を漫然と見過ごしてしまうなら、私たちが繋いできた市民運動は後に続く人たちから侮蔑されることでしょう。
鎌倉平和学習会は、内閣総理大臣が学者6人を選別拒否したのは市民運動に連なる重大な脅威と考え、拒否理由の速やかな開示および会員への任命を求めます。(2020/11/09 N.T)
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。