孫崎氏の「エジプト情勢」を読んで
- 2011年 1月 30日
- 交流の広場
- エジプト情勢安東次郎
孫崎氏のエジプト情勢に関するツイート(米国国内で…ムバラク切り検討)http://chikyuza.net/archives/6115で、想いだされるのが、イラン革命へのアメリカの関与。この件については、孫崎氏が「情報と外交」で触れている。(これについてはhttp://chikyuza.net/modules/news3/article.php?storyid=859で紹介。)
「親米政権を米国自身が潰そうとするなど考えられない」というのが普通かもしれないが、この辺が米国の外交の本領かもしれない。今回のエジプトについても孫崎氏は「ひょっとすると裏でCIA動いているかと思うが」としている。
イスラエルの非妥協的態度で中東和平交渉は行き詰っている。http://www.afpbb.com/article/politics/2778260/6561240
こうしたイスラエルの態度は―それにつながる米イスラエル・ロビーも――、オバマ政権の世界戦略にとって障害であるわけだ。(これについては池内恵氏の〈岐路に差し掛かる米・イスラエルの「特別な関係」〉
http://www.fsight.jp/article/5694?ar=1&page=0,0&ar=1をご覧いただきたい。)
イスラエルと手を結び、アラブの腐敗した独裁者を支援する、という手法は限界に達している。そうであるなら、この間の中東の事態に米国がどう関わるか(関わっているか)は、極めて微妙だろう。
米国などの支配層は「新世界秩序」のなかに中東をどう組み込もうとするのか?エジプトへの対応から彼らの『構想』が垣間見えるのかもしれない。
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