千葉朝鮮初中級学校の運動会に参加して
- 2018年 6月 12日
- カルチャー
- 醍醐聡
皆さま
朝鮮学校に関する2つ目のメールを送らせていただきます。
私の個人的な体験記です。
■千葉初中級朝鮮学校の運動会に参加して■
6月2日、千葉初中級朝鮮学校の運動会に出かけました。
最初から参加する予定だったのですが、間近になった別件の準備に追われ、
午後からの参加となりました。
千葉初中級朝鮮学校の催しにはこれまで2回、出かけたのですが、校内
で開かれた催しに出かけるのはこれが初めてでした。
生徒の皆さん、保護者、教職員の方々の姿、動きを間近で1時間半ほど
見学して、たくさんの印象が残りました。
■別の参加者の臨場感あふれた感想記をぜひお読みください■
私とほとんど同じ感想が、参加された別の方の感想記が『朝鮮新報』に
掲載されているのを知りました。その全文をWord版にしたものを
添付します。大変読みやすい、臨場感のある文章です。ご一読いただく
と幸いです。
【投稿】千葉初中運動会で新たな発見/渡邉実
(『朝鮮新報』2018年6月7日、11:35)
http://chosonsinbo.com/jp/2018/06/csg0607/
千葉初中の運動会に初めて招かれた。
まずなるほどと思ったのは、グラウンドに生徒たちの応援席がないということだった。
競技に出場するか、出番を待つか、あるいはその競技の運営をするか。出し物に出るか、そのための準備(更衣など)をするか、保護者たちの誘導をするか。
よって、応援席でのんびりと自分の席を温めるなんてことはないわけだ。
児童・生徒たちは競技や出し物に何度も出るので、とにかく忙しい。
出番が多いからきっと相当に疲れることだろう。でもやりがいがあると思う。全員が主役だもの。きっと良い思い出になるだろう。
印象的だったのは、先生が細かい指示を出していないこと。子どもたちは自分のすべきことが良くわかっているし、年長者が年下の面倒をよく見ている。
十分に練習や準備をした賜物なのだろうが、とくに年長者は自分の頭で考えるということができていて、本当に頼もしい。
この運動会は子どもたちの自立を目指す教育の実践の場なのだとも思った。
温かさも感じた。
親が子どもを抱いてパン食い競争、親子で風船割。子どもが親を背負ってゴールを目指す競技も。
最後は記念撮影。このときのみなさんの表情がまた良かった。
親子競技以外にも親の出番が多いことにも驚いた。
定番の綱引きはもちろん、リレーに騎馬戦、大玉ころがし、障害物競走。そして朝鮮相撲。ケガの恐れもあるが、尻込みせずに果敢に挑戦する親の姿を見て、子どもたちもきっと勇気づけられたことだろう。親同士の絆が強いのもまた印象的だった。
アナウンスする生徒や先生たちが、競技に出ている生徒や親たち一人ひとりの名前を紹介するのもアットホーム。昼休みの家族団らんの時間もほほえましかった。
心がこもった運動会。人間らしい血の通った運動会。そんな感動をもらった。
(高校教諭、千葉ハッキョの会メンバー)
■私の補足的な感想記■
私の一番の印象は、生徒数が少ない運動会ということもあったのかも
知れませんが、生徒・保護者総出の種目が多く、親子の絆、同胞の絆の
強さを感じさせられた運動会だったということです。
また、「印象的だったのは、先生が細かい指示を出していないこと。
子どもたちは自分のすべきことが良くわかっているし、年長者が年下の
面倒をよく見ている。・・・・とくに年長者は自分の頭で考えるという
ことができていて、本当に頼もしい」という渡邊さんの感想は私も同感
でした。
文化祭や芸術発表会に参加した時もそうでしたが、高学年の生徒の
自分の頭で動くきびきびした演技やアナウンスを日本の中学生に見せ
たい気がしました。
具体的に印象深かった種目を二つ
*親子風船割り(添付の写真をご覧ください)
ゴールしたあと、手作りのボードをバックに親子(母子、時は3人)
が風船を挟むようにギュっと抱き合って風船を破裂させる種目でした。
親子のほほえましい姿が印象的でした。
*生徒・保護者・教職員総出の対抗リレー(添付の写真をご覧下さい)
最後の種目でしたが、全員、手抜きなしで本気で力走。アンカーの
金校長は力走のあまり、ゴールして前のめりに倒れ込むあり様でした。
皆さんも近くの朝鮮学校の行事に参加され、間近で生徒、保護者、教職員
の姿をご覧になってはどうでしょうか?
行事の情報は各学校のHPやFBなどに出ていると思います。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔culture0653:1800612〕
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