評論・紹介・意見の執筆一覧

性を売る女性たちと東電OL女にかかえられた心の病理(その3)

著者: 大木 保

時代の抑圧と乳児期の母子関係の屈折から、人は心の闇を負わされる さて前回は、「女性たちの性の商品化の果て」について、また この時代がそれだけではたりず、「出会い系サイトへのなだれ込み」を迫ってきたことについてふれました。

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マルクス主義をプロデュースしたフリードリヒ・エンゲルス 

著者: 浅川 修史

世俗に生きる人間の理想型  マルクス主義を単純化しすぎて(弁証法的唯物論など)後世に伝えたと、一部の識者から批判されているフリードリヒ・エンゲルス(1820年から1895年)。エンゲルスはマルクスのパトロンとして終生支え

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今日的視点からみた官僚制の思想史 -書評 野口雅弘著『官僚制批判の論理と心理―デモクラシーの友と敵』(中公新書) -

著者: 半澤健市

《誰がやっても同じか》  2009年9月に「政権交代」があった。2年が経過したいま、民主党政権―正確には民主党主導政権―は、完全に官僚に取り込まれた。「官僚主導から政治主導へ」のスローガンはどこへ消えたのか。これが大方の

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クルマが「敵」になった若い女性 「貧乏道」を究める男性 資本主義への根底的なレボルト?

著者: 浅川 修史

 クルマ、持ち家、ブランドもの、高級レストランなど高価な消費財に関して、若者の○○離れが指摘されている。国内の新車販売はバブル期に比べて激減した。今や日本の自動車メーカーは海外で稼いでいるのが実情である。クルマはたんなる

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<読書ノート>樋口陽一『いま、憲法は「時代遅れ」か』を読んで

著者: 宇井 宙

 本の帯に「もう一つの「憲法」入門――個人と国家にとって、この天災と人災の時代を生き抜くために、いま、何が必要か?」とある。仙台ご出身の樋口氏は、本書の校正刷に朱を入れて返そうとした矢先に3.11大震災に遭遇されたとまえ

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ノーベル平和賞のマータイさん逝く -「モッタイナイ」を国際語に育てる-

著者: 安原和雄

 ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが亡くなった。マータイさんは2005年に初めて来日したとき、日本語の「モッタイナイ」に出会って、感激し、早速地球規模で普及に努め、今では「MOTTAINAI(もったいない)」

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日本人の「責任」―徐京植「フクシマを歩いて」にふれて

著者: 松元保昭

徐京植さんのルポルタージュ「フクシマを歩いて」にふれて考えた拙文です。 「こころの時代 シリーズ・私にとっての3・11 フクシマを歩いて 徐京植」 きょう:アンコール再放送(地上波・Eテレ) 10月1日(土)13:00~

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兄弟で王位を継承するサウジアラビア 国王の高齢化が進み、体制維持に不安も

著者: 浅川 修史

 サウジアラビアの王位継承は、日本や欧州と異なり、父から子、孫という直系継承ではなく、兄弟間で継承する。皇太子時代から、名君の誉れ高いアブドラ国王(1922年あるいは1924年生まれ)は、第6代国王だが、初代イブン・サウ

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アブドラ国王、サウジ女性の運転に理解?

著者: 浅川 修史

男性が妻たちの買い物という苦役から解放される日は来るのか。  サウジアラビア王国は内部ではスンニ派の一派であるワッハーブ派を国教としながら、対外関係では、その安全保障を米国に委ねる多面的な社会である。国内の石油開発や国家

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本間宗究「ちきゅうブッタ斬り」(8)

著者: 本間宗究

2001年と2010年   この10年間を振り返ってみると、「節目の年」として「2001年」、「2008年」、そして、「2010年」が挙げられるようだ。具体的には、「2001年の9・11事件」が、「世界的な金融戦争の始ま

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世界の経済的危機と日常生活の危機 《その壱》

著者: 三上治

   今年の台風は変だ。変だと言っても上手く説明がつかないのだが、従来の台風とはどこかが違う。台風は日常を超える自然の動きで被害をもたらすにせよ、どこか人々を興奮させる所がある。台風の後の落ち葉の中をさまよい、水たまりに

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気がついてみればすでに後期高齢者 -「覚老」(自覚した老人)をめざして-

著者: 安原和雄

あわただしく我が人生を生きながらえて来て、ふと気がついてみれば、すでに後期高齢者(75歳以上)の域に脚を踏み入れている。来し方を振り返るのはほどほどにして、ただいま現在の「今」をどう生きるかを考えないわけにはいかない。世

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福島原発事故で百万人が死ぬんだって──世界を駆け巡る報道を検証してみた

著者: 大野和興

 福島第一原発事故で今後100万人が死亡―。そんなセンセーショナルな記事が英紙インディペンデント電子版で8月29日(現地時間)に報道され、複数の韓国メディアがそれを大々的に伝えた。さらに日本でこの報道がインターネットで脱

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崩壊した統治機能・失われたふるさと─原発事故半年に思う

著者: 鈴木顕介

9月11日  福島第1原子力発電所の事故から11日で半年になる。最近になって、さりげなく断片的に公表される事故の事実から、放射能汚染が東日本の極めて広い範囲に及び、しかも、その影響が極めて長い年月にわたることが明らかにな

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ここまできたかマスメディアの劣化 -相次ぐ問題記事や配慮を欠くテレビ番組-

著者: 岩垂 弘

 マスメディアの劣化極まれり。このところ、そんな思いを強くしている。これでは、読者や視聴者の信頼は失墜するばかりだ。  新聞社で長く働いていた者として、新聞やテレビの報道で、このところ、あっけにとられてしまうことが多い。

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碑文論争の今日的意味を考える~この夏も原爆の史跡めぐりに広島へ(Part2)

著者: 醍醐聡

原爆慰霊碑の碑文論争  広島平和公園を訪れた人なら、必ず立ち寄るのが公園中央にある原爆慰霊碑(正式名称は広島平和都市記念碑)である。一つ前の記事に載せた平和公園・周辺マップでいうと、番号20である。  8月28日12時過

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高江報告(その五)県警が動いた、防衛局の動きに警戒を 

著者: 9条改憲阻止の会

連帯・共同ニュース 第144号 2011年8月31日 ■ 「高江通信その五」です。私は今東京に帰って来ています。残暑厳しい毎日が恨めしい思いです。先ほど高江と電話で情報交換しました。高江は朝夕寒いくらいだそうです。防衛局

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「原爆」という文字を禁制したアメリカ占領軍のプレスコード~この夏も原爆の史跡めぐりに広島へ(Part1)~

著者: 醍醐聡

福岡で講演~税と社会保障の一体改革について~  8月27日、福岡市社会福祉推進協議会が主催した市民公開講演会の講師に招かれ、空路、福岡へ出かけた。会場の福岡市民福祉プラザは福岡空港から地下鉄に乗り、「唐人町」で下車。黒門

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