カルチャーの執筆一覧

二十世紀文学の名作に触れる(24) アレクサンドル・ソルジェニーツィン――極寒の中のソヴィエト文学にロシア文学の光輝ある伝統を蘇らす

著者: 横田 喬

 旧ソ連のノーベル賞作家ソルジェニーツィンは陸軍士官当時の二十六歳の時、スターリン批判の咎で強制収容所に送られた。スターリンの死で出所するまで八年余を過ごした収容所暮らしの体験を『イワン・デニーソヴィチの一日』として記述

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二十世紀文学の名作に触れる(23) ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィチの一日』――驚きと感動の名作

著者: 横田 喬

 世界は1962年、驚きと感動で小説『イワン・デニーソヴィチの一日』の出現を迎えた。八年後にノーベル文学賞を受賞する無名の作者は地方の中学の一教師ながら、その文学的完成度は抜群。スターリン暗黒時代の悲惨極まる強制収容所の

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マーク・モラノ著『「地球温暖化」の不都合な真実』を判読してみた 

著者: 合澤 清

『「地球温暖化」の不都合な真実』マーク・モラノ著 渡辺正訳(日本評論社2019) *以下の文章中の下線部、及びゴチック部は全て論者のものであることをお断りします。 まえがき この本にはトリックが仕掛けられている。外見的に

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ささやく会  第76回 2022年 1月20日木曜日                     

著者: 公子

一年は二百グラムか初暦                    合沢舞祥 歌留多取り煮え切らぬ恋はね飛ばす               奥野 皐 長編を読み終えし夜の雪あかり                 小宮桃林 一万

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ささやく会 第75回  2021年12月20日月曜日                     

著者: 公子

懐かしきモノ皆かなた寒満月               新海泰子 地下道に響く足音開戦日                 新海あぐり 先の見えない道の片隅帰り花               新海あすか 明日は空つ風アナウ

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二十世紀文学の名作に触れる(22) 『第二次大戦回顧録』のチャーチル――大政治家・軍人にして当代稀な文筆家

著者: 横田 喬

 著作『第二次大戦回顧録』によって1953年にノーベル文学賞を受けたイギリスの保守党政治家ウィンストン・チャーチルは「ヒトラーから世界を救った男」として通る。人心の機微に触れる巧みな弁舌で国民を鼓舞し、ナチスに対する徹底

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二十世紀世界文学の名作に触れる(21) W・チャーチルの『第二次世界大戦回顧録』――未曾有の酷い惨禍はなぜ発生したのか?

著者: 横田 喬

 イギリスの宰相として第二次大戦を指導~勝利に導いたウィンストン・チャーチル(1874~1965)は著作『第二次世界大戦回顧録』によって1953年、ノーベル文学賞を受けている。彼は第一次大戦も閣僚の一員として経験しており

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』を読む ―平成おうなつれづれ草(12)―

著者: 鎌倉矩子

 2年前、ブレイディみかこさんの本『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社、2019)を読み、感想を本ブログに書いた(2019.12.16掲載)。それは、労働者と移民と性的マイノリティが多い町ブライトンの、

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二十世紀文学の名作に触れる(20) 『万延元年のフットボール』の大江健三郎――体制批判を貫く良心的な社会派作家

著者: 横田 喬

 大江健三郎さんは、誰もが知るノーベル文学賞受賞の現存する大作家だ。若くして文壇にデビューし、芥川賞受賞の学生作家として名を上げる。「ヒロシマ」「オキナワ」など重いテーマに関心が深い社会派として知られ、護憲運動のリーダー

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二十世紀文学の名作に触れる(19) 大江健三郎の『万延元年のフットボール』――閉鎖的状況での若年世代の革命的反抗を描く

著者: 横田 喬

 表題の作品は一九九四(平成六)年にノーベル文学賞を受けた大江健三郎さんの代表作の一つだ。  明治維新から八年さかのぼる一八六〇(万延元)年に四国の山村で起きた百姓一揆と百年後の一九六〇年の安保闘争を照合。閉鎖的状況での

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二十世紀文学の名作に触れる(18) 『荒地』のT・S・エリオット――日本の戦後詩人たちの一大指標

著者: 横田 喬

 代表作『荒地』での前衛的な試みによって、トマス・スターンズ・エリオットは英詩の一大革新を果たした。その活動時期から英米の詩壇では、20世紀前半は「エリオットの時代」と呼ばれるに至る。その影響は日本にも波及し、<荒地派>

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二十世紀文学の名作に触れる(17) エリオットの『荒地』――20世紀モダニズム詩の金字塔

著者: 横田 喬

 戦後の日本の現代詩は、トマス・スターンズ・エリオットの『荒地』から出発した。『荒地』派の詩人の一人、故北村太郎(本名・松村文雄)さんが私の新聞記者当時の先輩だった縁もあり、私は日本の現代詩に馴染んだ。エリオットの革新的

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