――八ヶ岳山麓から(378)―― 今年秋の中国共産党第20回全国大会を控えて、習近平指導部の退職幹部に対する統制強化が示された。5月15日「新時代の退職幹部の党活動強化に関する意見(以下「意見」)」を党中央弁公庁(日本
本文を読む中国の執筆一覧
中国の学者は沖縄をどう見ているか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(377)―― 沖縄問題はつきつめれば米軍基地問題であり、日米安保条約と地位協定の問題である。 5月12日の本ブログで岩垂弘氏が「沖縄の本土復帰以来、沖縄県民は、在沖米軍基地の整理・縮小、日米安保条約
本文を読む中国にまた現れた異論――ロシアの敗北をめぐって
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(376)―― 中国政府は、このところ対露貿易を拡大して経済的にロシア支援を強化しているように見える。政府系メディアも相変わらずロシア支持、反アメリカ、そしてNATO批判を展開している。 ところが、ま
本文を読む「ロックダウンは憲法違反だ」
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(375)―― 5月5日中国の習近平指導部は、徹底して「ゼロコロナ」政策維持を確認し、これを徹底するよう指示を出した。上海では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための厳しい外出制限が続くなか、9日北京
本文を読む香港の次期行政長官に、民主派弾圧の警察トップ
著者: 澤藤藤一郎(2022年5月8日) 本日、香港の次期行政長官が決まった。就任は7月1日だという。 この人事、形式は選挙だが実質は中国共産党の任命である。任命された李家超(ジョン・リー)とは、「北京への忠誠」故に取り立てられ、共産
本文を読む「ウクライナ戦争による中国の損害はそれほど多くない」
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(373)―― ロシアのウクライナ侵攻の2月24日、中国人はまだウクライナ国内に取残されていた。 アメリカの「ロシアの侵攻迫る」という情報によって、欧米諸国はもちろん日本政府もすばやく退避用チャータ
本文を読む中国のNATO批判が意味するもの
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(371)―― ウクライナ戦争勃発以来、中国はアメリカ批判を繰り返していたが、4月に入ってからこれにNATO(北大西洋条約機構)批判が加わるようになった。 4月11日の「人民日報」の国際版「環球時報
本文を読むプーチンはウクライナに侵攻し、習近平は香港の民主主義を蹂躙した。
著者: 澤藤統一郎(2022年4月16日) 一般には、「現状」の墨守は革新への妨げである。とりわけ、「不合理な現状」であれば変更して悪かろうはずはない。だが、どんな方法を用いてでも「現状」を変えてよいことにはならない。むしろ、実力による
本文を読む中国は本気でプーチンを支えるのか、どんな世界を描いているのか
著者: 田畑光永―習近平政権の2022年(4) ウクライナへ侵攻したロシア軍はよほど目算が狂ったものらしく、ドンバス地方を除いてはただ集団住宅やら鉄道駅を含め大きな建物をやみくもに破壊し、住民を大量に殺戮した上で、つまりウクライナ国民
本文を読む海峡両岸論 第137号 2022.04.09発行 - 対米協調するが拭えぬ相互不信 中ロ同盟は復活しない -
著者: 岡田 充ウクライナ危機で国際政治の文脈から注目されるのは、対ロ経済制裁によって地球規模の経済が分断され、ブロック化していくかどうかだ。バイデン政権は中国とロシアを「グローバルな世界秩序の変更」を目指す「専制国家」として同一視し
本文を読む中国にとってのウクライナ問題の深刻さ
著者: 田畑光永―習近平政権の2022年(3) 私は1月末にこのシリーズの原稿を(2)まで書いて、2月は4日から冬季五輪が始まるので、しばらく政治の動きは止まるはず、と五輪騒ぎの終わりを待った。ところが冬季五輪が終わるやいなや、ロシア
本文を読む西側世論は政府とメディアによって高度に統制されている?
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(368)―― 中国はウクライナ戦争では、表向きは中間的立場である。ロシアの侵攻を「戦争」とは認めず、「ロシア・ウクライナ衝突」とか「特別軍事行動」と呼んでいる。同時に西側の対ロシア経済制裁に対しては
本文を読む「中国はプーチンと手を切れ」――中国政府シンクタンクメンバーの提言
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(365)―― はじめに 中国政府は、「NATOの東方進出がウクライナ戦争の始まりだ」と、NATO とりわけアメリカを非難してロシアの肩を持ち、他方で「国家主権と領土保全」を主張してウクライナに秋波
本文を読むロシアの侵略に抗議する人と、その抗議の声明を削除する権力と。
著者: 澤藤統一郎(2022年3月10日) 3月10日、東京大空襲の日。日本人が戦争の悲惨さを、自らのこととして身に沁みて知った日である。この日、一夜にして10万人の東京の住民が焼き殺された。悲劇の極みである。東京の下町を歩けば、あちこ
本文を読む王毅外相の弁明と中国の学者たちのウクライナ侵攻反対声明
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(363)―― ロシアのウクライナ侵攻は、中国政府首脳部にとって寝耳に水であったことは間違いないものと思われる。 プーチンのウクライナ侵攻命令直前まで、中国外交部はこれをあり得ぬこととし、バイデン
本文を読む中国はロシアのウクライナ侵攻を予期できなかった
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓(362)―― ウクライナ状勢が急を告げている。報道がロシアと欧米に集中している昨今、はたして中国は事態をどうみていたか気になる。少し遡って、中国の動きをたどってみた。 2021年6月 ウクライナは、
本文を読む「台湾に国際法の保護は及ぶ」 – 伊藤一頼論文紹介
著者: 澤藤統一郎(2022年2月19日) 50年前、1972年9月29日に日中共同声明が発出されて日中間の国交が回復した。そのとき、私は無条件にこれを歓迎した。「一つの中国」論にもとづき、台湾が中国の一部であることを当然と考えた。声明
本文を読む「NO WAR IN UKRAINE」「NO WAR IN THE WORLD」「FUNDAMENTAL RIGHT IN CHINA」
著者: 澤藤統一郎(2022年2月14日) 北京オリンピックで大きく印象に残るものといえば、中国当局の強権的姿勢、それに対する各国の宥和的態度、不公正な審判、ドーピング等々、白けることばかり。人権を無視したこの国でのこんなオリンピック、
本文を読む中国非難の衆議院決議を考える
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(359)―― 衆議院は2月1日の本会議で、「新疆ウイグル等における深刻な人権状況に対する決議」を与野党の賛成多数で採択した。概略は以下の通り。 「新疆ウイグル、チベット、南(内)モンゴル、香港等に
本文を読むハンガリー政情報告 オルバン・ヴィクトルの打算と誤算 -オルバン首相はプーチンの靴を舐めたのか
著者: 盛田常夫2月2日、ハンガリーのオルバン首相はモスクワを訪問し、プーチン大統領と長時間の会談を行った。とくに緊急の課題があったわけでもない。にもかかわらず、オルバン首相がこの時期に、敢えてプーチン大統領を訪問しなければならなかっ
本文を読む北京「オミクリンピック」始まる。
著者: 澤藤統一郎(2022年2月4日) 本日、北京オリンピック開会式。覇権主義中華人民共和国の、一党独裁中国共産党による、専制君主習近平のための、これ以上はない政治イベントである。1936年ベルリン大会でのドイツ・ナチス・ヒトラーを彷
本文を読む平和・護憲勢力は鄭也夫氏の声に応えよう
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(359)―― さる1月21日、中国・元北京大教授で社会学者の鄭也夫氏(71)は、会員制交流サイト(SNS)を通じ、「匹夫、台湾海峡を論ず」と題して、武力による台湾統一に反対する声明を公表した(共同・
本文を読む海峡両岸論 第135号 2022.02.02発行 - 戦争シナリオを放置していいのか 戦争シナリオを放置していいのか -
著者: 岡田 充台湾有事を念頭に、日米共同「戦争シナリオ」が出来つつある。(写真 グアムで島嶼防衛のため米軍と共に合同演習する自衛隊=2012年10月13日)日米両政府は1月7日の外務・防衛閣僚による日米安全保障協議委員会(「2プラス
本文を読む北京では上がらない、「ワクチン接種強制はファシズム」の声。
著者: 澤藤統一郎(2022年1月26日) 昨日(1月25日)、習近平とトーマス・バッハが北京(釣魚台国賓館)で会談したという。かたや権力欲の巨魁、こなた商業主義の権化。それぞれが腹に一物の醜悪な相寄る魂。その両者が五輪利用の思惑では一
本文を読む「歴史周期率」から抜け出すために「自我革命」を、と来た??? ―習近平政権の2022年(2)
著者: 田畑光永今年の中国の政治を占おうと始めたこの連載の第1回(1月17日)に、私は「五輪を踏み石にゴールの党大会へ?それともコロナが?」というタイトルをつけた。差し迫った北京冬季五輪をうまく成功させることで、習近平の勢威をますます
本文を読む「ばけもの」とされた人々の記録
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(358)―― わたしがいまも現役の高校教員であったら、教え子たちに楊曦光(楊小凱)著『中国牛鬼蛇神録――獄中の精霊たち』(集広舎 2021)をこんなふうに語りたい。 本書は中国の「政治犯」楊曦光の
本文を読む国威発揚目的の北京冬季五輪自体が「スポーツの政治利用」である。中国は、平和のイベント開催国にふさわしくない。
著者: 澤藤統一郎(2022年1月20日) 間もなく、北京冬季五輪が始まる。けっして世界から歓迎され祝福されるスポーツ大会ではない。露骨な国威発揚と習近平政権賛仰の政治イベントとなるだろう。とりわけ、中国から弾圧の対象とされている人々か
本文を読む五輪を踏み石にゴールの党大会へ?それともコロナが・・・? ―習近平政権の2022年(1)
著者: 田畑光永年頭恒例の各メディアのさまざまな新年の展望や予測の中で、今年の欠かせないテーマは米の中間選挙と中国の共産党大会、そしてそれが絡み合う米中関係の行方であった。世界における両国の「大きさ」からそれは当然であるが、同時に、そ
本文を読む中国では、反体制派は「人民」でない。「人民の民主」は、反体制派を抜きにした民主なのだ。
著者: 澤藤統一郎(2022年1月13日) 言葉は重層的な意味をもっている。しかも、時代や場所や局面によって変化する。なかなかに言葉の選択は難しい。 たとえば「国民」である。国家や権力に対峙する「国民」、主権者としての「国民」、基本的
本文を読む今年は、DHCスラップ訴訟の顛末を書物にして刊行したい。そして…。
著者: 澤藤統一郎 オリンピック, ブログ, 中国, 沖縄, DHCスラップ訴訟.(2022年1月4日) 暮に所用あって上野に一度、銀座に一度外出の機会があった。驚いたのは、そのときの人混み。どこもかしこもマスクをした人々の、密・密・密である。怖じ気づいて、正月三が日はこもりっきりであった。これから
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