汚染水の海洋流出、「規制委」は積極的に取り組め
- 2013年 8月 31日
- 時代をみる
- 池田龍夫
福島第1原発からの放射線汚染水の海洋流出は深刻さを増している。原子力規制委員会(田中俊一委員長)は8月28日、国際原子力事象評価(INES)に基づき、当初の評価尺度「レベル1」(逸脱)を「レベル3」(重大な異常事象)」に引き上げると発表した。
そもそも福島第1原発大爆発は、チェルノブイリ原発と同じ「レベル7」の烙印を押されていたが、今回の汚染水漏れが「レベル3」と確認された影響は重大だ。
8月29日付AFP電は、国際原子力機関(IAEA)は日本に対し、「状況をもっと明確に説明し、混乱を招く情報発信を行わないよう要請した」と報じた。
福島第1貯蔵タンクは約1000基あり、その一部から流出した汚染水は300㌧にもなるという。海洋汚染の恐怖拡大は、国際的混乱につながりかねない。その点、原子力規制の危機意識、取り組み方が甘かったと思えてならない。こういう緊急事態の時こそ、「第3者委員会」の権限を行使して、積極的対策を示してほしい。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye2366:1300831〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。