正治安岡の執筆一覧

『資本論の世界』を改めて読む(第4回・終)

著者: 野沢敏治

 内田マルクスの歴史理論  日本は幕末以降に欧米の列強と交わり、前代の徳川封建制から近代資本主義へ、そしてそれを乗り越える社会主義へという歴史意識を生んだ。それが20世紀も末になって、ソ連を中心とする社会主義陣営の崩壊と

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東京「君が代」裁判(第4次訴訟)、控訴理由書作成中。

著者: 澤藤統一郎

「10・23通達」関連訴訟の中核に位置づけられる東京「君が代」裁判(第4次訴訟)。9月15日に東京地裁民事第11部(佐々木宗啓裁判長)の判決があり、今12月18日を提出期限と定められた控訴理由書を鋭意作成中である。 同判

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流行語に浮かびあがる「もりかけ元年」の政治の貧困

著者: 澤藤統一郎

既に師走。はや、今年を振り返る時期になった。恒例の「今年の重大ニュース」「今年の漢字」「今年の一冊」「マン・オブ・ザ・イヤー」等々が話題となる季節。いささか押しつけがましいこれらの企画に、最近は「新語・流行語大賞」(現代

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書評:丸山茂樹著『共生と共歓の世界を創る~グローバルな社会的連帯経済をめざして』(社会評論社、2017年)を読んで

著者: 紅林進

 この本の副題は「グローバルな社会的連帯経済をめざして」となっていますが、「社会的連帯経済」は近年、オルタナティブな互恵的な経済の在り方として世界的に注目され出しているものです。  著者の丸山茂樹氏は、協同組合運動に長年

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弁護士自治とは、人権擁護を職責とする弁護士の重要な砦である。

著者: 澤藤統一郎

産経新聞の記者から、以下のメールをいただいた。趣旨は、インタビューの申込みである。 「先生に取材をお願いしたく、連絡させていただきました。 弊紙では、今年4月から、「戦後72年 弁護士会」という企画を掲載しております。

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変えよう選挙制度の会12月例会「自民党は、なぜ選挙に強いのか?~その秘密を探ってみよう~」

著者: 紅林進

変えよう選挙制度の会 12月例会 日時:12月6日(水)18:30~20:30 テーマ:「自民党は、なぜ選挙に強いのか?~その秘密を探ってみよう~」 報告:田中久雄さん(変えよう選挙制度の会) 田中さんのお話の後に参加者

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「官僚養成学校」の片隅にひっそりと咲いた叛骨の文化

著者: 澤藤統一郎

63年入学の澤藤から、幹事の一人として、閉会の辞を申しあげます。 本日は、楽しく有意義な「Eクラス」合同同窓会の集いをもつことができました。お互い、元気な姿で集まることができたことを喜びた合いたいと思います。参加者は、5

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周回遅れの読書報告(その36) 共同体の規定、その実体と空洞化

著者: 脇野町善造

 だいぶ前に、中村吉次教授の共同体論を読んだことがある。当時まだ存命であった降旗節雄教授の推薦だったと思う。例によって、内容は殆ど覚えていない。僅かに次のような三つの小さな論文に書かれたことが記憶に残っているだけである。

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「浜の一揆」訴訟結審の法廷での意見陳述ー漁業の「民主化」こそが指導理念だ

著者: 澤藤統一郎

本日は、盛岡地裁「浜の一揆」訴訟第10回の法廷。最終準備書面の交換があって結審した。その結審の法廷で、原告側が最終準備書面を要約した下記の意見陳述を行った。 判決言い渡しは2018年3月23日(金)15時と指定された。手

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共産党都議団、いやがらせ都教委に「日の丸・君が代強制」反対の申し入れ

著者: 澤藤統一郎

都内の公立校では、卒業式や入学式の直前に、全教職員の一人ひとりに対して「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する」よう、文書による職務命令が発せられる。2003年の「10・23通達」以来繰り返されている異様な風景だ。 「職務

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パリからアウシュヴィッツへ:ドランシー収容所跡を訪ねて

著者: 村尾知恵子

 10月にフランスに訪れた際、ユダヤ人の強制収容所跡を見学した。  昨年は、イタリアの精神医療改革の発祥地であるトリエステに行き、そこでたまたまイタリア国内のユダヤ人を狩り集めてドイツに送り込んだ一時収容所跡の記念施設を

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「現状変えればなんでも革新」? それはないでしょう

著者: 澤藤統一郎

本日(11月29日)の毎日新聞夕刊で、詩人アーサービナードが、「日本語は消滅に向かっている」と嘆いている。彼は、本気で日本語の衰退を心配しているのだ。その最大の原因は安倍晋三に象徴される対米従属にあるという。鋭い詩人の感

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市民と野党の共闘候補に「隠れ改憲派」はふさわしくない。

著者: 澤藤統一郎

10月20日投開票の第48回総選挙。あれから既に1か月余が過ぎた。自分なりに腑に落ちる総括をしなければと思いつつ、なんとも落ちつかぬままで、まとめきれない。総括の最重要問題は共闘のあり方だ。 世論調査に表れた民意はけっし

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本夕澁谷で慰安婦に献げるキャンドルアクション 「女性に対する暴力撤廃の国際デー」にちなんで

著者: 澤藤統一郎

ご存じだろうか。本日11月25日は、国連で定めた「女性に対する暴力撤廃の国際デー」にあたる。本日澁谷で、この日にちなんだ従軍慰安婦に献げるキャンドルアクションが行われる。 この日の由来は、ドミニカの独裁者ラファエル・トル

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周回遅れの読書報告(その35) 芸術と芸能の間

著者: 脇野町善造

 石川淳の作品と言えば、『普賢』や『焼け跡のイエス』を思い出すのが普通であろうが、そういう作品には強い印象はない。「夷齋」という名で発表された随筆だけが記憶に残っている。その一つ『夷齋俚言』のなかで、石川は次のように言っ

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東京高裁『スラップ違法判断紙一重』判決の紹介 ー 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第111弾

著者: 澤藤統一郎

一昨日(11月22日)東京高裁第11民事部(野山宏裁判長)が名誉毀損訴訟で注目すべき判決を言い渡した。私は判決書きを入手していないので、複数報道を読む限りでのことだが、判決中の説示とされているものが裁判官の心証をよく表し

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本件では瑕疵担保責任は生じないー森友学園への土地譲渡に代金値引きの理由はない。

著者: 澤藤統一郎

森友学園事件も加計学園事件も、うやむやのうちに幕引きをしてはならない。徹底した追求が必要だ。世論もメディアも矛を収めてはならない。国会も会計検査院も本気にならねばこの国は腐ってしまう。そして、最後の切り札が刑事司法。そろ

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どう考えても、「国旗・国歌(日の丸・君が代)」強制は違憲だ

著者: 澤藤統一郎

東京「君が代」裁判(第4次訴訟)の控訴理由書提出期限が12月18日とされて、俄然忙しくなっている。 課題として獲得すべき判決は二つ。「日の丸・君が代」強制が違憲であることの判決。あるいは、停職・減給だけでなく戒告も裁量権

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住宅再私有化をめぐる階級闘争――2010年代ワルシャワ、ヨランタ焼殺事件――

著者: 岩田昌征

11月2日(木)、ワルシャワに着いた翌日であるが、有力新聞ガゼータ・ヴィボルチャ(選挙新聞)に興味深いテーマの記事「ナビエルスカ通りの再私有化は私達に何を示したか」に目が止った。マグダ・ブジェスカなる中年女性がワルシャワ

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