第87号 沖縄知事選挙の結果は何を我々に示しているのか 2010年12月1日 ■ 僕らが今回の沖縄知事選挙を単なる一地方の首長選挙ではないとして特別な関心を抱いてきたことは事実でありますが、だからといって選挙結果を簡
本文を読む評論・紹介・意見の執筆一覧
やっぱりおかしい「暴力装置」論、そして「文民統制」論
著者: 安東次郎『暴力装置』とはなにか? 27日付けで半澤健市氏の<暴力装置論 一億総ナショナリズムへの遁走>(注1)が掲載されている。 半澤氏は、仙谷氏の「自衛隊は暴力装置」発言への攻撃にたいして、自衛隊や軍隊が「暴力装置」であること
本文を読むスミス『国富論』の「見えざる手」と『道徳感情論』の「見えざる手」
著者: 岩田昌征第248回現代史研究会(2010年11月27日)の野沢敏治氏の講義はアダム・スミスを縦横に論じて刺激的であった。 ここでは野沢氏が『国富論』第4編第2章の「見えざる手」パラグラフを全文紹介してくれていたことを活用して
本文を読む周回遅れの読書報告(その8)
著者: 脇野町善造読書報告とは通常は「読んだ本」に関する報告のことをいう。その限りにおいて、今回の報告は「読書報告」とは言い難い。これは、ある本がいまだに読めないでいる報告である。話は10年以上前に遡る。1998年の秋、「こぶし書房」の代
本文を読む裁判員裁判と少年法
著者: 宇井 宙裁判員制度が始まる前から危惧されていたこの制度の問題点が次々に露呈してきている。裁判員に選ばれた一般市民にとってこの制度が持つ問題点の一端については別稿(「裁判員裁判と死刑」「裁判員制度と良心的拒否」)で論じたが、それ
本文を読む大賞に沖縄タイムス・長崎新聞・神奈川新聞合同企画「安保改定50年」 -今年度の平和・協同ジャーナリスト基金賞決まる-
著者: 岩垂 弘反核・平和、協同・連帯、人権問題などに関して優れた作品を発表したジャーナリストを顕彰する活動を続けている平和・協同ジャーナリスト基金(代表委員=慶應大学名誉教授、白井厚、翻訳家・作家、池田香代子、ジャーナリスト、田畑光
本文を読む日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める国際署名、院内集会等の簡単報告
著者: 増田都子たくさんの方からの呼び掛けのありました件名集会は、定員300名の衆議院第1議員会館大会議室が満員となり、遅れて来て立ちっぱなしの人も出る370名の参加でした。後ほど主催者から、詳細な報告があると思いますので、私は、簡単
本文を読む見逃せない、朝日の反中感情を煽る小さな記事
著者: 坂井定雄11月21日朝日新聞朝刊、小さな記事である。だが、小さいからといって決して見逃せない。こんな意図的な表現の記事を載せて、朝日新聞が(一部かもしれないが)いま、なぜ反中感情を煽るのか。短い記事なので末尾の3行を除いて、
本文を読む「ルネサンス研究所」設立シンポジウムのお知らせ
著者: 松田健二「共産主義」をキーワードに、この社会と左翼運動すべてを問い直すという大きな志をもって、ルネサンス研究所がスタートします。私たち設立発起人は、世代も政治経験も様々ですが、以下の文書に表現された危機意識を共有し、そこから浮か
本文を読むサンデル教授と増田教諭
著者: 宇井 宙今年の春頃、マイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』という本が、アマゾンや各地の有名書店で売上第1位になっているのを知って非常に驚いた。サンデルは1982年、共同体論の立場からジョン・ロールズのリベラリ
本文を読む沖縄知事選挙は単なる地方の首長選挙ではない
著者: 三上 治沖縄という言葉にも琉球という言葉にも一種独特のものを僕は感じている。この名状しがたい感じはうまく説明しがたいのだけれど、この沖縄では今、知事選がたけなわである。仲井真候補とイハ(伊波)候補の一騎打ちであるが伯仲した状況
本文を読む朝鮮半島でロケを行った形跡がないのはなぜ? ~「坂の上の雲」の制作についてNHKに質問書を送付~
著者: 醍醐 聡私も参加している「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」は本日(2010年11月21日)、NHK福地茂雄会長、日向英実放送総局長、番組担当エグゼクティブ・プロデュ-サ-・西村与志木氏宛に下記のような2項目の質問書を
本文を読むなし崩し的な政策転換に歯止めの政治戦略を
著者: 三上 治袋小路に追い詰められているような民主党政権であるが、その動向に僕らが失望を感じるのはなし崩し的な政策転換に歯止めがないと思う事だ。政権の首脳陣の政治的見識のお粗末さからくるのだろうが、戦略的構想もないためにこのままずる
本文を読むプレヴィンのガーシュウィン ―81歳のピアニストとN響の合作―
著者: 半澤健市アンドレ・プレヴィンがピアノを弾きながらジョージ・ガーシュウィンの「ヘ調の協奏曲」を振った。 NHKホールでそれを聴いた私は大いに感動した。その興奮の理由をあれこれ考えて綴ったのが以下の極私的感想である。 《『アメリカ交
本文を読む福竜丸平和協会に「焼津平和賞」 -背景に焼津市民の意識変化か-
著者: 岩垂 弘わが日本は、政治、外交、経済、福祉、教育など基幹的な面で「劣化」や「退化」が進んでいるのではないか。そう思わせる出来事が跡を絶たない。まさに暗い気持ちになることが多すぎるが、「それでも、世の中、少しずつ進んでいる面もあ
本文を読む周回遅れの読書報告(その7)
著者: 脇野町善造この報告の(その1)に日本経済新聞を読まなくなったこと、それと同時に読む本も古い本が多くなったことを書いた。それは読み手である私が「古い人間」となりつつあることを意味している。しかし、古い本には新しい本にはない楽しみも
本文を読む大山鳴動の背後で進行しているもの
著者: 三上 治時折、新聞には重大なことが小さな囲み記事で報道されることがある。だから割と丁寧に新聞は読んでいる方だが先頃のアジア太平洋経済協力会議(APEC)でいえば「警備中の警官がトイレに拳銃を置き忘れた」というのがあった。テロ対
本文を読む沖縄県知事選の陰で
著者: 海の大人一 本日アップされた加藤哲郎先生の〈情報戦の時代に適応できない菅政権〉という文章はまだ読めていません。しかし、安東次郎さんの〈「陰謀」の時代〉という文章は読みましたし、これから、いわゆる「陰謀論」とは一線を画した、情報戦
本文を読むアメリカの地方にはびこる反知性主義 -共和党を勝たせた根底にあるもの-
著者: 伊藤力司先日のアメリカ中間選挙で、オバマ民主党が「歴史的敗北」を喫したことを巡って多くの論評が既に発表されている。草の根保守派「ティーパーティー」旋風を背に受けた共和党の躍進の主な原因は、多額の公的資金を投入したオバマ政権の景気
本文を読む思想・信条の自由なのか、あるいは利敵行為に当たるのか?
著者: 岩田昌征ポリティカ紙(2010年11月3日、水)に「検察はティラナ集会の証拠を収集中」なる記事が出た。尖閣諸島の日本領海侵犯問題との関連で興味深いので要約紹介しておこう。 南セルビアのアルバニア人が多数住むプレシェヴォとブヤノヴ
本文を読む頭も尻も出してしまえばいいではないか
著者: 三上 治「頭は隠したがるが尻は出したがっている」なんて文句をひねっている間にさっさとケツを捲くられてしまった。例の映像の流出である。こんなのどうという事ではない。いつの間にか、いろいろ枝葉が競り出してきて面白可笑しく論じているう
本文を読む日本人にも通貨失権が感じられ始めます
著者: 海の大人3日前、私の実感では2日前、ニューヨーク金先物取引で1トロイオンス1400ドルがついに突破され、5日前から日本も金先物価格がほぼ棒上げとなり、昨日(11月11日昼)、5月につけたたぶん3728円の最高値を大きく超えました
本文を読む「茶会旋風」なんて茶化しているのではないが(一)~(三)
著者: 三上治「茶会旋風」なんて茶化しているのではないが(三) 11月10日 アメリカ社会の衰退ということには多くの見解があると思うが、僕はそれが基本的に進行していると認識している。今回のアメリカの中間選挙の根底にはそれがあったのだ
本文を読む松本幸四郎と新垣勉の沖縄 ―私のメディア論(5)―
著者: 半澤健市《女子大生から幸四郎へのファンレター》 歌舞伎俳優松本幸四郎(九代目)に沖縄の女子大生からファンレターが届いたのは2004年夏のことであった。「ゴーヤマン」のイラストがある絵はがきに丁寧な文字がびっしり書き込まれていた。
本文を読む池子米軍住宅追加建設は基地の強化と池子の森の破壊に他ならない!
著者: 中森圭子池子の森が米軍住宅に! 在日米軍基地「池子住宅地区および海軍補助施設」は、逗子市と横浜市にまたがる自然豊かな池子の森を占有している。この池子の森へ米軍家族住宅の建設計画が始まったのは1982年、逗子市民を始め全国に
本文を読む周回遅れの読書報告(その6)
著者: 脇野町善造民主党の高速道路政策がフラフラしている。フラフラしているのは、高速道路政策に限るわけではないが、高速道路については振幅が大き過ぎる。『文藝春秋』の2010年6月号に猪瀬直樹が「小沢の狙いは道路公団の復活だ」という批判記
本文を読む「陰謀」の時代
著者: 安東次郎都合よく「陰謀」に気付く 今年の2月、「小沢に対する検察の捜査とマスコミの報道は政治的な意図をもったものだ」という趣旨の発言をしたら、そんな考えは「陰謀論」だと言われた。(注1) ところが、今回中国の漁船が巡視船に衝突す
本文を読む革命の組織論 歴史と宗教に学ぶ ④続・誰がユダヤ人か。ナチスの規定
著者: 浅川 修史誰がユダヤ人か。ユダヤ教の規定の次に歴史的な影響を与えたのはナチス(国民社会主義ドイツ労働者党)のユダヤ人規定だ。フランス革命でユダヤ人が解放されるまでのヨーロッパでは、ユダヤ教徒すなわちユダヤ人だった。だが、ユダヤ人に
本文を読むNHKは反中、反ロシア扇動に偏るな
著者: 坂井定雄11月6日(土)朝7時台のNHKメイン・ニュース。尖閣諸島事件ビデオ流出問題の報道で、岡本行夫氏を登場させ、どぎつい反中国、反ロシア、菅政権攻撃の発言をさせた。NHKにも報道の自由はあるし、岡本氏にも発言の自由はある。し
本文を読む周回遅れの読書報告(その5)
著者: 脇野町善造前回に続き、物置に放置しておいてネズミがかじり残した古い本の話。ネズミがかじったのはハードカバーの本が比較的多かった。製本に使われている糊をかじったからであろう。ただ、一番ひどくかじられていたのはハードカバーの本ではな
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