米軍駐留経費の減額を求めていた日本政府に対し、米側は削減に抵抗するどころか「環境対策費」を新設して、逆に増額を要求してきた。米軍が破壊し続けてきた沖縄の海と生活環境を改善するのかと一瞬思ったが、そうではない。読まれた方
本文を読む評論・紹介・意見の執筆一覧
私たちは自身が鼓舞される言葉をもっているだろうか -あるリサイタルの会場で考えたこと-
著者: 岩垂 弘一夕のリサイタルが、私を50数年前に引き戻した。そして、そこで朗読された一編の詩が、私に「言葉」についての考察を促した。 そのリサイタルは10月14日夜、東京・上野の東京文化会館小ホールで開かれた「坂本朱リサイタル」
本文を読む民族主義者の台頭の意味するものは何か?ヨーロッパ社会の真実とは?
著者: 岩田昌征今年の8月12‐13日に、新(真)民族派団体、一水会がヨーロッパ諸国(ポルトガル、スペイン、フランス、オーストリー、ハンガリーなど)の民族主義団体の有力メンバーを招いて東京で国際会議を開いた。大和左彦を自称する私も縁あっ
本文を読む11/13 現代史研究会 テーマ「徹底検証 21世紀の全技術」
著者: 現代史研究会現代技術史研究会からの呼びかけ 2010年10月、藤原書店より「徹底検証 21世紀の全技術」(現代技術史研究会編)を刊行いたしました。 現代技術史研究会は、産業社会の諸問題、環境・公害問題、技術者の変遷といった、必ずし
本文を読む周回遅れの読書報告(その4)
著者: 脇野町善造初版本とか署名本とかの稀覯本というものにほとんど興味はない。中身が分かればそれで充分だと考えている。初版で読もうが、全集や文庫本で読もうが、何も差はないと思っていた。しかし、それはどうも違うのではないかと、ごく最近思う
本文を読む原民喜の足跡を知りたくて~『三田文学』創刊100年展を観る~
著者: 醍醐 聡秋晴れの三田キャンパスでの講義のあとで 退職後の今年も特別招聘教授といういかめしい肩書きで慶応義塾商学研究科・会計職コースの「現代会計論」(秋学期・半年開講)担当の非常勤講師として週一回出講している。10月27日は5回
本文を読む裁判員制度と良心的拒否
著者: 宇井 宙前回の拙稿「裁判員裁判と死刑」における私の主張、すなわち、「死刑制度に反対であるとか、人を裁きたくないなどの理由で、どうしても裁判員になりたくない人は……合法・非合法のあらゆる手段を使って、裁判員に選ばれるのを回避すれ
本文を読む誘拐犯の軍閥はカルザイ政権の有力者 -常岡さんがアフガンの複雑な内情を手記に-
著者: 伊藤力司アフガニスタンで取材中武装勢力に拉致され、5カ月にわたって監禁された後解放され、9月初め無事帰国したフリー・ジャーナリストの常岡浩介さん。その常岡さんが近刊のフォトジャーナリズム月刊誌「デイズ・ジャパン(DAYS JAP
本文を読むノーベル平和賞が中国人の民主化運動の活動家へ授与された件について思う
著者: 細田二郎ノーベル平和賞委員会によるノーベル平和賞授与における候補者選定に関しては、従来から私は疑念を抱いてきた。平和の問題、とくに世界平和の問題に関しては、特定のイデオロギーの立場に立つ人は除外さるべきではないかという論点であ
本文を読む裁判員裁判と死刑
著者: 宇井 宙裁判員制度が施行されてから1年5カ月余りの時を経て、ようやく、というか、ついに、市民が市民に対して死刑を宣告するか否かの判断を迫られるときがやってきた。 日本では市民の大多数が死刑制度に賛成していると言われるが、その
本文を読む街の中で生まれている政治的動きから
著者: 三上治10月26日 季節は確実にめぐってくる。それは僕らにとって救いのようなところがある。紅葉の美しい季節になって、温泉でも行こうかというのが家人とよくする話だが実際はなかなか難しい。週末はお互いに忙しいからだが僕はあちらこ
本文を読む文学渉猟:1848年革命期前後のイギリスの通俗小説
著者: 合澤 清『ディケンズ短篇集』 チャールズ・ディケンズ作 小池滋、石塚裕子訳(岩波文庫1986) 僕は以前からディケンズの小説はあまり好きではない。読み終わって、それほど愉快な気持ちになったという思いもない。ずいぶん昔に読んだと思
本文を読む文献紹介 -技術者の声- 現代技術史研究会編『徹底検証 21世紀の全技術』
著者: 木村英亮チリ鉱山落盤事故で33人が救出されたのはよいニュースであったが、その後この鉱山は操業停止となり、361人ほとんどの作業員は退職金もなく解雇されたと報道されている(『朝日新聞』10月19日付夕刊)。本書によれば、チリの
本文を読む神風特別攻撃隊―関行男と吉田満のこと―
著者: 半澤健市太平洋戦争後半期である1944年10月、フィリピン諸島東方でレイテ沖海戦が戦われ、日本海軍の壊滅的な敗北に終わった。同月25日海軍大尉関行男(せきゆきお)は、爆装した零式艦上戦闘機(ゼロ戦)もろとも米護衛空母セント・ロー
本文を読む周回遅れの読書報告(その3)
著者: 脇野町善造なぜ本を読むかという質問は愚問であろう。報告(その2)で紹介したモームは『要約すれば』で「好奇心と知識欲とから」本を読んだとしている。もっともモームは、読書が必要欠くべからざる人間にとっては、哲学が「最も変化の多い、最も
本文を読む荊州だより―気ままな写真日記(1)
著者: 土肥誠ひょんなことから、中国は湖北省にある長江大学というところへ赴任し、日本語の講義をすることになった。中国語を全く話せないが大丈夫かと確認すると、大丈夫だという。それなら、ということでお世話になることにした。 そんなわけ
本文を読む「早すぎた世襲」-金正恩氏の登場 -ソウルからの報告(その9)--
著者: K・I北朝鮮の後継者として目されていた、キム・ジョンイル(金正日)総書記の三男、キム・ジョンウン(金正恩)氏がついに公の舞台に登場した。 先月28日、44年ぶりに開かれた朝鮮労働党の代表者会、最前列で拍手する動画像が全世界に流
本文を読む革命の組織論 歴史と宗教に学ぶ ③ 誰がユダヤ人か。ユダヤ教の規定
著者: 浅川 修史誰がユダヤ人になるのか。筆者は現在のところ3つの規定があると考える。基本はユダヤ教の規定である。「ユダヤ人(ユダヤ教徒)の母親から生まれたもの。あるいはユダヤ教に改宗したもの」。1950年に制定されたイスラエル帰還法は
本文を読む連帯・共同ニュース 第80号・第79号
著者: 9条改憲阻止の会2010年10月20日 第80号 [注文の多い料理店]ではないが盛りたくさんの集会 ■ テレビは紅葉の美しい山々を映している。お馴染みになった「旅番組」を見るともなしに見ているのだ。連日の猛暑に秋はくるのだろうかといぶ
本文を読むマスメディアはハーメルンの笛吹き男か ―チベット高原の一隅にて(94)―
著者: 阿部治平日本ではもう旧聞かもしれないが、ついこの間まで日本からのネットニュースの中心は民主党の党首選挙、小沢一郎と菅直人との争いであった。目立ったのは大小メディアによる「小沢たたき」である。メディアは鳩山政権以来ずっと小沢を「政
本文を読むオバマ民主党、中間選挙は敗色濃厚 -人事刷新で大統領再選へ布石-
著者: 伊藤力司オバマ米大統領に対し米国民の審判が下される11月2日の中間選挙が近づいてきた。10%近い失業率がちっとも改善せず景気回復も遅れているところへ、ティー・パーティーなどの右翼バネが利いているアメリカの底流から見て、オバマ民主
本文を読む周回遅れの読書報告(その2)
著者: 脇野町善造数ヶ月前に編集委員長から「会員の投稿数が極めて少ない。ちきゅう座の会員ならば少なくとも一ヶ月に2、3冊の本は読んでいるのだろうから、その書評を書いて投稿することくらいはできるはずだ」という手厳しい批判を受けた。確かに月
本文を読む浜岡★プルサーマル燃料装荷公表に対する緊急のお願い
著者: 藤原 玲子静岡YWCAの藤原です。 点検の漏れが多数公表されたばかりなのに、東海地震の震源地となりうる活断層の真上に立つ浜岡原発でプルサーマルの実施スケジュールが公表されました。 静岡YWCAも呼びかけ団体となっている「原発震災を
本文を読む反戦運動に感ずる日米の差 -民主主義の成熟度か、それとも民族性か-
著者: 岩垂 弘「反戦」にからむ2つの集会を相次いで見聞する機会を得た。「本多立太郎さんを想い語る会」と「『冬の兵士』証言集会」だ。2つの集会を通じて印象づけられたことの一つは、日米の差、すなわち両国における国民意識の差だった。 「本
本文を読む“事故が心配の原発を”第一重点に 浜岡原発ノー行動と浜ネット総会への参加
著者: 柳田 真■日本の原発推進政策がますます混迷と困難をきわめてきている。(もともとム リな政策)それは六ヶ所再処理工場(2年延期と4,000億円の増資)と、「もんじゅ」 の大きな落下事故にも象徴される。「核然 展望なき操業延期、トラ
本文を読む書評:塩川喜信編集『沖縄と日米安保―問題の核心点は何か』
著者: 坂井定雄鳩山前首相は、わずか八カ月で辞任に追い込まれたが、この間に提起されたさまざまなことは、日米安保改定五十周年に際して、再検討しなければならないすべての重要問題を含んでいる。 本書はこれらの問題に立ち向かう論文・発言・資料集
本文を読む革命の組織論 歴史と宗教に学ぶ ② 3つの1神教の区別と連関
著者: 浅川 修史1 神の名前と属性 ユダヤ教、イスラム教の分権的組織論に入る前に、ユダヤ教を起源とする3つの1神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の区別と連関について述べる。ユダヤ教のラビ(教師)はたとえ話を用いて説明することが得
本文を読む深まる秋の中で人はどんな夢を見るのか
著者: 三上治仙石官房長官が国会で惰眠をむさぼっているという新聞記事には思わず笑ってしまった。退屈な質疑など聞いていられないということよりも、それがちょうど睡魔の誘いになったのだろうか。邯鄲ではないが、彼はこの眠りの中でどんな夢をみ
本文を読む周回遅れの読書報告(その1)
著者: 脇野町善造日本経済新聞を読まなくなってから随分と時間が経った。読むといっても経済紙として読んでいたわけではない。経済紙としての同紙には1997年の夏に愛想が尽きた。1997年の年初は、世界経済に関してはほとんどの専門家、専門誌紙が
本文を読む革命の組織論 歴史と宗教に学ぶ ① 国際共産主義運動とカトリック教会
著者: 浅川 修史革命運動や社会運動を推進する際にどのような組織形態を採用するかは永遠のテーマである。どのような組織をつくるかは、置かれた社会環境、政治状況、創設者の好みによって左右される。が、一般的には少数の職業革命家による軍隊に似た固
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