カルチャーの執筆一覧

[映画あれこれ]  スパイク・リー監督『ブラック・クランズマン』と米アカデミー賞

著者: 近藤和子

第91回アカデミー賞の見どころ 2019年2月下旬に行われた第91回アカデミー賞は、さまざまな意味で注目されました。昨年のハリウッドの大物プロデューサーのセクシュアルハラスメントをきっかけとした#Me Too 運動という

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「松本昌次さんを語る会」に参加、その前に「東京都戦没者霊苑」へ

著者: 内野光子

3月30日の「文学散歩・春日・小石川」に続いて、4月6日にも丸ノ内線「後楽園」で下車、2週続けての後楽園である。少し早めに出たので、先日の文学散歩で素通りしてしまった「東京都戦没者霊苑」へ向かった。駅前の礫川公園の端の春

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「文京区春日・小石川=坂戸文学をめぐって」に参加しました(2)伝通院から安藤坂・牛坂・金剛寺坂・今井坂・吹上坂・播磨坂を経て石川啄木終焉の地へ

著者: 内野光子

善光寺坂から伝通院へは新しい道ではなく旧道をのぼる。徳川家康の生母、於大のために建立、千姫の墓所もある。大河ドラマの世界にはあまり関心はないのだが、ここには、古泉千樫、佐藤春夫、柴田錬三郎らの墓地もある。かつては、一帯で

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「文京区春日・小石川=坂と文学をめぐって」に参加しました(1)富坂から堀坂・六角坂、善光寺坂へ  

著者: 内野光子

  新元号発表、代替わりの迫る中ながら、3月30日、日本社会文学会が開催する「文学散歩」に初めて参加した。今回は、「春日・小石川」ということで、何とか参加したいと思っていた。というのは、池袋で育った私は、地元の池袋第五小

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私が会った忘れ得ぬ人々(七) 大岡信さん――出合い頭にヤッと切りつける呼吸

著者: 横田 喬

 この四月五日は、詩人・評論家として数々の業績を残したこの人の三回忌に当たる。私は大岡さんから諸々の著作を通じ、「言葉とは何か」「人間とは何か」という根本的に大事な問いに対する貴重なヒントを一杯頂戴した。今から四半世紀余

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私が会った忘れ得ぬ人々(6) 上野千鶴子さん ――私は育ちが悪いの

著者: 横田 喬

 初対面は今から丁度三十年前の平成元年(一九八九)のこと。彼女は当時四十一歳、フェミニズム(女性解放論)切っての論客として売り出し中。富山県出身で京大文学部大学院修了。社会学・文化人類学・記号学などを専攻し、肩書は京都精

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(4)

著者: 内野光子

「無反応」だったのか  なお、前々回の記事で触れた子安宣邦の大辻時評にかかるツイートの「平成という時代が天皇制国家日本の強みを再確認しながら終わろうとするようなことをだれが予想しただろうか。今日の「朝日歌壇」の時評で歌人

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(3)

著者: 内野光子

 「天皇制アレルギー」って? 大辻のいう「天皇制に対するアレルギー」とは、何を意味しているのか、が分かりにくい。書き出しの一文からは、まず、戦後短歌の出発当初の「天皇制に対する拒否反応」が、「現在は薄らいでいる」という風

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(2)

著者: 内野光子

「戦後短歌は皇室との関係を結ぶことに慎重だった」のか   大辻の冒頭の一文を繰り返せば、「太平洋戦争中、短歌は戦意高揚の具であった。天皇に忠誠を表す形で戦争協力歌が量産された。その反省から出発した戦後短歌は、皇室と関係を

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「短歌と天皇制」(2月17 日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(1)

著者: 内野光子

「その反省から出発した戦後短歌」って、ホント? すでに、1週間以上も経ってしまったのだが、2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」の見出しは「短歌と天皇制」であった。皇室情報がメディアにあふれ出ているこの時期に、埋もれそうな

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1950年前後、何して遊んでた?金井さんのエッセイ集を読んで

著者: 内野光子

金井美恵子さんから、お送りした拙著への感想と『暮しの断片(かけら)』(平凡社)という、新著エッセイ集をいただいた。画家の金井久美子さんとの合作の、いわば、大人の絵本ともいえる素敵な本だった。猫のエッセイや絵も多く、ねこ派

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