4「40代の高校生」 ある日、歩行訓練をしている若い男の子に話しかけられた。背の高い、体格のいい青年である。 「北島先生。先生この前の日曜日に、ダイエーで買い物しているところ、見かけましたよ!奥さん、凄く綺麗な人ですねぇ
本文を読むカルチャーの執筆一覧
マ・ティーダの獄中記「良心の囚人*―インセイン刑務所を通じての私の歩み」を読んで (2)
著者: 野上俊明<総選挙勝利と投獄> 1990年5月に実施された総選挙でNLDは圧勝しましたが(392/485議席)、軍事評議会SLORCは前言を翻して政権移譲を拒否、民主化勢力は徹底的に弾圧されて冬の時代に入ります。スーチー女史、テ
本文を読む「歌会始」を通して考える「天皇制」
著者: 内野光子以下の文章は、昨年の7月下旬に発売された雑誌『ユリイカ』(2016年8月号)に寄稿したものである。以降、天皇をめぐってのさまざまな環境も変化した。私自身の周辺でも、以下の文章をめぐって、いくつかの批判も公にされたし、論争
本文を読む小説:やっさいもっさい(3)
著者: 三木由和3「結婚」 医院長室を出ると金澤は章を住まいへと案内してくれた。その貸家に行くには門から左へ行き、次の信号を左、さらに50m進み民家と民家に挟まれた幅1mもない路地を左へ折れた。ここに入ると道は砂利道になる。ザクザク言
本文を読むマ・ティーダの獄中記「良心の囚人*―インセイン刑務所を通じての私の歩み」を読んで (1)
著者: 野上俊明私たちが優れた政治的自伝に期待するものは、著者の功績がつまびらかになることはもちろんですが、それ以上に著者がどれだけ生きた時代の証言者になっているかということです。時代証言としての自伝の意義は、著者と同世代人に対しては
本文を読む小説:やっさいもっさい(2)
著者: 三木由和2「引き抜き」 章の気持ちは日が経つごとに、明確になって行くのが自分で、自分でもはっきりと分かる。ちょうど1月が過ぎたある日の晩である。約束通り、電話の呼び鈴が鳴った。 「はい、北島です。」 金澤だった。 「あぁ
本文を読むお江戸舟遊び瓦版 495号 /お江戸舟遊び瓦版 496号
著者: 中瀬勝義お江戸舟遊び瓦版 495号 プロジェクト発足式・交流レセプション EU-日本国際都市間協力プロジェクト(IUC-Japan) 第9回 江東区助け合い活動連絡会を紹介します。 https://chikyuza.net/wp
本文を読むこんなことばはいやだ
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(215)―― テレビと新聞・雑誌の中の気になることばについて書きたい。 中国に長いこと生活していて帰郷したものの、ひと気のないカラマツ林の中で一人暮らしをしている。先週は誰とも話をしなかった。こういう
本文を読む温的紹興酒 (ウェンドゥシャオシンジュウ)
著者: 髭 郁彦紹興を舞台にした魯迅の作品である『孔乙己』(コンイーチー) の中には、「労務者たちが、昼か夕方の仕事をおえたあと、銅銭四枚出して酒を一杯買い(…)、カウンターにもたれて立ったまま熱いところをひっかけて息をいれる」(竹内
本文を読む小説:やっさいもっさい(1)
著者: 三木由和あらすじ 北島章は弱視障害者、彼は努力してマッサージ師になった。やがて引き抜かれ、木更津に行き、別嬪の妻との間に男の子を授かる。さらに奮起し、夜間高校に通い卒業後、鍼灸師を目指し、夢は独立開業であった。何とか高校を卒業
本文を読む小説「すみれの暴力」について
著者: 稲浜 昇作品は作者が何らかの意図を持って生み出したものではありますが、作品として発表された瞬間から作者から独立した存在として読者に差し出されるものです。そして読者の読みによって作品は(作者の意図からは離れて)新しいものとなって
本文を読む著者への手紙:笠井一成著『不戦死』を読んで
著者: 宮野 孝笠井一成様 ごぶさたしています。『不戦死』を読みました。読むほどにずっしりと応えてくる本です。重量を言っているのではありません。 まず「見殺し」から。 各話の各登場人物が、太く細く繋がりながら全体を織り上げています。最終
本文を読むギュンター・グラス作「ブリキの太鼓」を思い出した
著者: 村上良太大阪の塚本幼稚園の児童が軍艦マーチを奏でている映像を見た。若い女性の先生が溌剌と指揮していた。ドラムを叩いている子供が前の方に立っていた。それを見ていると「ブリキの太鼓」という小説が思い出された。作者はドイツ人のギュ
本文を読む今年の「建国記念日」は、甲府へ、石橋湛山記念館、山梨県立文学館と美術館と(2)
著者: 内野光子文学館でも時間が足りない しっかりと時間もとって、ゆっくり見学するつもりであった。最初に入った文学館ではボランティアの説明の申し出があった。常設展の深沢七郎コーナーで、夫が「笛吹川論争って何ですか」と質問をしたとこ
本文を読むお江戸舟遊び瓦版 494号
著者: 中瀬勝義国民学校1年生の会「沖縄本島と宮古島連帯の旅」を紹介させて頂きます。 https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2017/03/f56e4b74c154b1b44fc64d59cd1
本文を読む今年の「建国記念日」は、甲府へ〰石橋湛山記念館、山梨県立文学館と美術館と(1)
著者: 内野光子やや旧聞に属するが、2月11日午後、夫が甲府での集会で話をするというので、ついていくことにした。一泊して、久しぶりに山梨県立文学館と美術館を訪ねようという計画もまとまった。 石橋湛山記念館 家を出るときも寒かったが、八王
本文を読むお江戸舟遊び瓦版 493号
著者: 中瀬勝義東京大空襲・戦災資料センター開館 15 周年 『東京大空襲を語り継ぐつどい』首都大学東京 小崎隆教授 最終講義 環境倫理学の成立における自然ツーリズムの役割を紹介させて頂きます。 https://chikyuza.net
本文を読む東村山の正福寺散策と3.11反原発集会
著者: 合澤清東村山の古刹・正福寺を訪ねる 3月10日、天候は晴れていたが、朝の天気予報に反して風が強くて少々寒かった。天気予報を信じてダウンジャケットを脱いで外出したため、東村山駅に降り立った瞬間、風の冷たさにあわてて近くのショッピ
本文を読むお江戸舟遊び瓦版 492号
著者: 中瀬勝義芝浦工業大学システム理工学部 中野恒明 教授 最終講義 「建築と都市のはざま」―私たちの目指した都市デザイン 江東区助け合い活動連絡会 第2回研究会を紹介させて頂きます。 https://chikyuza.net/wp-
本文を読む「生きる」と偽善
著者: 村上良太昨年11月にTBSのドキュメンタリー番組の草分けだった吉永春子氏が亡くなった。85歳だった。私は30代のほぼ10年間を吉永氏にテレビ番組のプロデュースをしていただいたので、葬式に出かけることになった。生前は厳しい人で
本文を読む今日のジャーナリズムの姿勢を鋭く問う 『米騒動とジャーナリズム 大正の米騒動から百年』
著者: 岩垂 弘大正期の日本を震撼させた米騒動から来年(2018年)で100年になる。その記念すべき年を前に『米騒動とジャーナリズム 大正の米騒動から百年』という本が刊行された。1918年(大正7年)夏に富山県東部沿岸地域に端を発し、
本文を読む万象書坊―キャンパスの中の別空間 [現代中国]
著者: 中野@貴州立地条件というものは、どんな店であれ大切な条件である。どんなに「ウマイ」と言われる店でも、それが適していないと繁盛にはつながらない。「笑門」のように、ビルの32階という不便なところにあって大繁盛の店もあるが、これは例外中
本文を読む3・11ライブ案内とわが著書を語る 『無常の丈(たけ)―ノン・スケール―』
著者: 末森英機2011年連休明け、5月中頃から、被災地へ。ガテン系のガレキの撤去、側溝・屋内の泥かき、一時帰宅可の草ヌキ(ヒキ)、ボランティアベースなどの仮設テントでの写真洗浄。目に付いてやれることやれないこと、どんなに足でまといに
本文を読む冬の沖縄、二つの目的をもって~「難しい」と逃げてはならないこと(8)シンポジウム「時代の危機に立ち上がる沖縄の短歌に参加
著者: 内野光子なぜ、参加したのか 当日資料の表紙 これまでの沖縄紀行記事と時系列的には前後するが、2月5日(日)に那覇市で開催されるシンポジウム「時代の危機に立ち上がる沖縄の短歌」に参加するのが、今回の沖縄行きの
本文を読む自転車エコライフ通信 155号
著者: 中瀬勝義六義園梅祭りへ走りました。 https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2017/03/5bb61db5e4fabaf9231592315a248cc4.pdf 〈記事出典コード〉サイ
本文を読むささや句会 第32回 2017年2月16日木曜日
著者: 公子結ふ食 楽屋(ささや)にて 評者 新海あぐり 井戸守の地蔵労ふ雨水かな 合沢舞祥 ・雨水が労うという工夫によって井戸守の地蔵の存在感が増した。 海風と引き合ふ糸や唸り凧
本文を読む江東屋上菜園瓦版 119号
著者: 中瀬勝義春 一 番 が 吹 き ま し た! https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2017/02/f32514d14357d2de42b2605e752b35d8.pdf 〈記事出典コ
本文を読む「Skagen(スケーエン)絵画鑑賞のすすめ」
著者: 合澤清2月17日、あいにくの強風の中を上野の国立西洋美術館まで出かけていった。今ここでは、デンマークの近代美術(スケーエン芸術)展が開かれている。ユトランド半島の最北端に位置し、スウェーデンとはカテガット海峡で、またノルウェー
本文を読む『仏陀涅槃図=世界が平和でありますように』
著者: 出町 千鶴子2月15日はお釈迦様が入滅された日。 日本中のお寺さんで、涅槃会のご法要が行われたことでしょう。 世の中で、尊重されるべきは命である。 すべての種に民族の文化に優劣はない。 ましてや肌の色の違いに分け隔てなどあろう筈がな
本文を読む冬の沖縄、二つの目的をもって~「難しい」と逃げてはならないこと(7) 那覇を離れる半日の過ごし方
著者: 内野光子いよいよ那覇を離れる。この日の予定は組んでいなかった。あまり慌てることなく、市内を回ることにした。ゆいレールの駅から少し離れているということで、まず、ホテルから直接「識名園」にむかった。琉球王朝の別邸であったという。もち
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