東日本大震災の執筆一覧

「私の「東日本大震災」体験」から五年 - 柳田邦男『終わらない原発事故と「日本病」』を読む -

著者: 半澤健市

 私は著者柳田邦男(1934~)の良い読者ではなかった。NHK出身の「事故の調査報告の専門家」というほどの認識であった。 《『アサヒグラフ』原爆特集が原点》  高校一年生の時に見た『アサヒグラフ』の原爆特集号、NHK入局

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原子力災害の恐ろしさを再認識 - 被災地・福島を再訪して感じたこと -

著者: 岩垂 弘

東京電力福島第1原子力発電所(福島県大熊町・双葉町)が東日本大震災で事故を起こしてから、4年7カ月たった10月8日、同発電所周辺の被災地を訪ねた。今年2月にもここを訪ねており、8カ月ぶりの再訪だったが、そこで目撃したのは

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残してほしい東日本大震災の遺構 -対照的だった被爆都市・広島と長崎の対応-

著者: 岩垂 弘

 東日本大震災による被害を伝える遺構の撤去が進んでいる、とのニュースに接するたびに、私は「見るのがつらい、という地元の人たちの気持ちは痛いほど分かるが、大震災の被害を永く、具体的に後世に伝え得る、かけがえのないモニュメン

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3月3日(日曜) 福島を忘れない! 福島を風化させない! -福島原発災害に学ぶ 福島・首都圏の集い

著者: 経産省前テントひろば(渕上太郎)

来電福島第1原発の大事故から、2年が経過しようとしています。今でも5万人以上の母と子を中心とする人々が県外避難を余儀なくされています。福島に残った人々も放射能と将来の生活を巡って恐怖と不安の中での生活が強いられ、30万人

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心の防衛機制としての「退行」―東日本大震災によせて―(2)

著者: 唐澤太輔

未曾有の大震災から一年が経過した。町の復興が進む一方、まだまだ残された課題、今後予測される問題は数多く残っている。そのような中、現在、被災地を中心に、幼児(主に3~6歳)の「赤ちゃん返り」が多く見られるという。これらの現

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「幸せ」と「距離」―東日本大震災によせて―(1)

著者: 唐澤太輔

ハイデッガーによると「道具」とは、さしあたり「目立たなさ」の中にあるという。「道具」は「道具」として使用されている間は、我々に隠されているものなのである。「我々に隠されている」とは、つまり、我々に意識されていない(気付か

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津波と原発の被災地の村と浜から(中)≪原発と農民≫種をまくということ

著者: 大野和興

放射能は農民のこころを引き裂いた。この春、福島の農民は悩みながら種をまいた。大なり小なり土が汚染されていることは間違いない。そこに種をまき、田植えをして果たして大丈夫なのあろうか。収穫をしたものを食べてくれる人がいるのか

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津波と原発の被災地の村と浜から(上) ≪津波と漁民≫浜と海は誰のものか

著者: 大野和興

 管首相の肝いりで発足した首相の私的諮問機関「東日本大震災復興構想会議」が6月25日、「復興への提言~悲惨のなかの希望~」を題する答申を首相に提出した。いろいろ修飾語が並べられているが、それらを取り去っていくと、残るのは

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内村鑑三の「日本の天職」論 ―先人は「大事件」をどう考えたか(6)―

著者: 半澤健市

《内村鑑三に固執する理由は》  07年3月の開設以来、「リベラル21」へのアクセスは累計百万件に接近中である。1日平均では650件に相当する。最近は1000件を超える日も少なくない。有り難いことである。多くのマスコミ出身

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復旧なくして復興なし~被災地は蒙昧なロマンの実験場ではない~

著者: 醍醐聡

 政府は大震災からの東日本の復興策の青写真を検討する「復興構想会議」を立ち上げ、14日、首相官邸で初会合を開いた。議長には五百旗頭真氏(防衛大学校長)が選ばれ、委員には内館牧子(脚本家)、玄侑宗久(臨済宗住職)、中鉢良治

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菅首相の記者会見、被災地再生の“街づくり構想”をどうみるか

著者: 広原盛明

関西から(7)  福島第1原発事故が日に日に深刻化の度合いを深め、日本国内はもとより世界各国が危機意識を高めているときに、どういうわけか、その一方で能天気な「未来都市型復興ビジョン」が最近に来て一斉に語られ始めた。素直に

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東日本大震災の3つの特徴と3つの復興基本問題

著者: 広原盛明

関西から(6)  このところ、政府・東電そして政府筋に近い学者たちが、マスメディアを通して福島原発事故の楽観的評価や見通しを強調しているにもかかわらず、その後次々と明らかになってくる事態は日々深刻の度合いを深めている。そ

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過酷な現実を視聴者に突きつけることこそ放送メディアの使命

著者: 醍醐聡

 このところ、NHKを始め多くのテレビは避難所で被災者が「励まし合い」、「明るく生きる姿」、子供たちが「けなげに」手伝いをする光景、奇跡的に救助された人の病室にまでカメラを入れて、感動の話題を提供するのに腐心しているよう

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広がってきた賛同の輪~市民主体のささやかな被災者支援運動(続報)~

著者: 醍醐聡

身近なところに被災の爪痕が  一つ前の記事で、私が住む地域で市民主体のささやかな被災者支援運動を始めたことを紹介した。この記事はその続報であり、運動を進める中で出会った体験のメモである。  18日にご近所の数人の知人と声

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