評論・紹介・意見の執筆一覧

プレヴィンのガーシュウィン ―81歳のピアニストとN響の合作―

著者: 半澤健市

アンドレ・プレヴィンがピアノを弾きながらジョージ・ガーシュウィンの「ヘ調の協奏曲」を振った。 NHKホールでそれを聴いた私は大いに感動した。その興奮の理由をあれこれ考えて綴ったのが以下の極私的感想である。 《『アメリカ交

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福竜丸平和協会に「焼津平和賞」 -背景に焼津市民の意識変化か-

著者: 岩垂 弘

 わが日本は、政治、外交、経済、福祉、教育など基幹的な面で「劣化」や「退化」が進んでいるのではないか。そう思わせる出来事が跡を絶たない。まさに暗い気持ちになることが多すぎるが、「それでも、世の中、少しずつ進んでいる面もあ

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アメリカの地方にはびこる反知性主義 -共和党を勝たせた根底にあるもの-

著者: 伊藤力司

先日のアメリカ中間選挙で、オバマ民主党が「歴史的敗北」を喫したことを巡って多くの論評が既に発表されている。草の根保守派「ティーパーティー」旋風を背に受けた共和党の躍進の主な原因は、多額の公的資金を投入したオバマ政権の景気

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松本幸四郎と新垣勉の沖縄 ―私のメディア論(5)―

著者: 半澤健市

《女子大生から幸四郎へのファンレター》 歌舞伎俳優松本幸四郎(九代目)に沖縄の女子大生からファンレターが届いたのは2004年夏のことであった。「ゴーヤマン」のイラストがある絵はがきに丁寧な文字がびっしり書き込まれていた。

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 池子米軍住宅追加建設は基地の強化と池子の森の破壊に他ならない!

著者: 中森圭子

池子の森が米軍住宅に!    在日米軍基地「池子住宅地区および海軍補助施設」は、逗子市と横浜市にまたがる自然豊かな池子の森を占有している。この池子の森へ米軍家族住宅の建設計画が始まったのは1982年、逗子市民を始め全国に

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革命の組織論 歴史と宗教に学ぶ ④続・誰がユダヤ人か。ナチスの規定

著者: 浅川 修史

誰がユダヤ人か。ユダヤ教の規定の次に歴史的な影響を与えたのはナチス(国民社会主義ドイツ労働者党)のユダヤ人規定だ。フランス革命でユダヤ人が解放されるまでのヨーロッパでは、ユダヤ教徒すなわちユダヤ人だった。だが、ユダヤ人に

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嘘だらけ、米国側の負担増額要求 ―在日米軍駐留経費の全容解明を!

著者: 坂井定雄

 米軍駐留経費の減額を求めていた日本政府に対し、米側は削減に抵抗するどころか「環境対策費」を新設して、逆に増額を要求してきた。米軍が破壊し続けてきた沖縄の海と生活環境を改善するのかと一瞬思ったが、そうではない。読まれた方

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私たちは自身が鼓舞される言葉をもっているだろうか -あるリサイタルの会場で考えたこと-

著者: 岩垂 弘

 一夕のリサイタルが、私を50数年前に引き戻した。そして、そこで朗読された一編の詩が、私に「言葉」についての考察を促した。  そのリサイタルは10月14日夜、東京・上野の東京文化会館小ホールで開かれた「坂本朱リサイタル」

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民族主義者の台頭の意味するものは何か?ヨーロッパ社会の真実とは? 

著者: 岩田昌征

今年の8月12‐13日に、新(真)民族派団体、一水会がヨーロッパ諸国(ポルトガル、スペイン、フランス、オーストリー、ハンガリーなど)の民族主義団体の有力メンバーを招いて東京で国際会議を開いた。大和左彦を自称する私も縁あっ

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11/13 現代史研究会 テーマ「徹底検証 21世紀の全技術」

著者: 現代史研究会

現代技術史研究会からの呼びかけ  2010年10月、藤原書店より「徹底検証 21世紀の全技術」(現代技術史研究会編)を刊行いたしました。 現代技術史研究会は、産業社会の諸問題、環境・公害問題、技術者の変遷といった、必ずし

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原民喜の足跡を知りたくて~『三田文学』創刊100年展を観る~

著者: 醍醐 聡

秋晴れの三田キャンパスでの講義のあとで  退職後の今年も特別招聘教授といういかめしい肩書きで慶応義塾商学研究科・会計職コースの「現代会計論」(秋学期・半年開講)担当の非常勤講師として週一回出講している。10月27日は5回

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誘拐犯の軍閥はカルザイ政権の有力者 -常岡さんがアフガンの複雑な内情を手記に-

著者: 伊藤力司

アフガニスタンで取材中武装勢力に拉致され、5カ月にわたって監禁された後解放され、9月初め無事帰国したフリー・ジャーナリストの常岡浩介さん。その常岡さんが近刊のフォトジャーナリズム月刊誌「デイズ・ジャパン(DAYS JAP

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ノーベル平和賞が中国人の民主化運動の活動家へ授与された件について思う

著者: 細田二郎

 ノーベル平和賞委員会によるノーベル平和賞授与における候補者選定に関しては、従来から私は疑念を抱いてきた。平和の問題、とくに世界平和の問題に関しては、特定のイデオロギーの立場に立つ人は除外さるべきではないかという論点であ

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文献紹介 -技術者の声- 現代技術史研究会編『徹底検証 21世紀の全技術』

著者: 木村英亮

  チリ鉱山落盤事故で33人が救出されたのはよいニュースであったが、その後この鉱山は操業停止となり、361人ほとんどの作業員は退職金もなく解雇されたと報道されている(『朝日新聞』10月19日付夕刊)。本書によれば、チリの

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