時代をみるの執筆一覧

米中新冷戦の急展開、香港から南シナ海へ ー緊張の米中対決新戦線

著者: 田畑光永

 私は13日付けの本ブログで、中国の香港に対する強硬姿勢を取り上げた。中國は先月30日に香港国家安全維持法を施行したことで、1997年に香港が英国から中国に返還されるにあたって、その前提条件であった「香港における『一国二

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なんてことをしてくれたんだ! トランプのはた迷惑―ボルトン回顧録から

著者: 田畑光永

 香港に中國が先月30日から「香港国家安全維持法」を適用したことをめぐって、中国と西側諸国との対立が先鋭化している。香港では昨年6月以来、香港当局が逮捕した逃亡犯を中国に送り返すといういわゆる「逃亡犯条令」に反対する香港

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都知事選結果へのコメント このままでは前途がない野党勢力

著者: 岩垂 弘

 「小池勝利」は予想されていたことだから、とくに感慨はない。だが、野党勢力について言えば、敗北するにしても、もう少し健闘するのではないかと私は思っていた。  なぜなら、小池候補はこの4年間の都政にこれといった業績を残して

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小池百合子都知事の再選 ―機会主義者との対決が選択肢―

著者: 半澤健市

 20年7月5日に都知事選が終わった。午後8時の開票開始に当確が出た。 小池50%、宇都宮・山本合計で40%なら1割の変動で接戦になると予想していたが大甘であった。実際は小池60%(366万票)、宇都宮と山本計で24%に

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「干刈あがた」って知っていますか? ― 『ウホッホ探険隊』の紹介

著者: 池田祥子

干刈あがたの命日9月6日前後に、毎年、青梅の宗建寺で「コスモス忌」が開かれてきた。彼女の青梅時代の小学校のクラスメイト、杉並区の中瀬中学および中野区にある富士高校の同窓生・クラブ仲間とともに、彼女の愛読者や出版関係者(編

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(15)

著者: 田畑光永

 3月24日  封城62日目。私のこの記録も第60回、最終回としていいだろう。  全く偶然だが、今日、通告を見た。武漢以外の地区はすべて封鎖が解かれ、緑の健康カードで自由に行動できることになった。そして武漢市は4月8日に

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《異沌憤説》6 「やまゆり園事件」の裁判と死刑判決で考えさせられたこと ~死刑の無効性、自己否定と自己攻撃、優生思想とケア労働の状況など~

著者: 長谷川孝

神奈川県の知的障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)での、施設職員による残虐な殺傷事件。その裁判で横浜地裁が言い渡した判決は「死系」だった。裁判で「真実」が明らかになるとは、思えるはずもなかったが、多くの考えるべ

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(14)

著者: 田畑光永

3月21日  封城59日目、なんとまあ長いこと。昨日のあの大きかった太陽が今日は突然暗くなった。午後にはいくらか雨も落ちてきた。この時期、中庭の樹木や花に雨はとっても必要だ。2,3日前、武漢大学の桜は満開だったのに、樹の

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東アジアで最悪なのに、G7「モデル国」になった日本の不思議?[パンデミックの政治 8・小括]

著者: 加藤哲郎

2020.6.1 東京郊外、国分寺の我が家にも、ようやく布製アベノマスクが届きました。近所のホームセンターには、すでに中国製のスマートな不織布マスクが一枚50円ほどで出回っていますから、不要です。一人あたり10万円の給付

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(13)

著者: 田畑光永

 3月20日  快晴続き。気温は昼に26度まで上がった。でも暖房はまだ止めてない。部屋の中と外の温度が同じくらいになった。窓を開けて空気を通した時、中庭に数羽のカササギが飛来していた。門前の楠と白木蓮の上を飛び回っている

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「親」「母」を考える(2) ― 山崎ナオコ-ラ『母ではなくて、親になる』を読んで

著者: 池田祥子

フェミニンな男性を肯定したい  世界の東西を問わず、「男と女」または「父と母(父性と母性)」の二分化は、かなりの昔から、「生理的な自然」と納得させられるほど内面化させられてきた。 とりわけ、「父性の尊厳」と言われると、思

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(12)

著者: 田畑光永

3月19日  封城57日目。  今日とうとう待ち焦がれたいいニュースを聞いた。武漢で感染確認がゼロ、疑似患者もゼロ!そして友人の医師が興奮して言う、「ついにゼロだ。3つのゼロ、蔓延は抑え込んだ。外からの侵入も抑えた。今の

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(11)

著者: 田畑光永

3月17日  封城55日目。  晴天。ごみを捨てに出る。木の枝越しに坂の下の満開の桃の花が見えた。いささか「灌木、春色の断ずるを遮らず 一枝の紅桃、墻より出る」といった趣を感じた。「文聯大院」(筆者の住む居住区)は人が見

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(10)

著者: 田畑光永

3月16日 空がまた暗くなった。しかし、花咲く春、の花は「多彩多姿」だ。色彩が陰鬱を細かく砕いてくれる。だから抑えつけられる感覚はない。離れた江夏(市内の旧武昌区が江夏区となった場所、筆者はそこにも家を持っているようだ)

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検察官OB一揆を全面的に支持する   その危機感を「ロッキード世代」として共有する          

著者: 塚原 政秀

検察官の定年延長を政権の判断で延長できるようにする検察庁法改正案について、検察官OBたちが5月15日、安倍晋三政権の理不尽なごり押しに抗して立ち上がった。44年前の田中角栄元首相らが逮捕・起訴された東京地検特捜部の「ロッ

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(9)

著者: 田畑光永

3月15日  引き続き好天。空が明るいと、心が弾む。数日前、同じ「文聯大院」(訳者注:文芸関係の人が住む集合住宅の呼び名?)に住む母方の姪が肉まん、焼売といった粉の食材を届けてくれた。2日間食べてみて、北方人がなぜ粉食を

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日本メーデー100周年 1世紀以上前の労働者像に逆戻りの様相

著者: 杜 海樹

5月1日と言えば労働者の祭典・メーデーであり、今年は日本でメーデーが開催されてから100周年という記念すべき年であった。本来であれば大々的に集会が開かれ、1世紀を掛けて獲得してきた成果を再認識し、未来に向けて更なる発展を

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(8)

著者: 田畑光永

3月14日  快晴。桜はまだ満開だろうか。桜見物の開放日は、いつも雨が降ったり、風が吹いたりだとよく言われるが、それも2,3日ですっかり散ってしまう。満開を見て、すぐに落花の寂しさが来るから、その命のはかなさが人にあまた

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(7)

著者: 田畑光永

3月13日  太陽は正午になってもまだ眩しい。午後になって光は薄くなり、風も吹き始める。お日様の顔は変わるときに変わる。このままでもう少し、と思ってもそれは無理。武漢大学の桜はもうみんな咲いたろう。老斎舎のベランダから下

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 「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(6)

著者: 田畑光永

3月12日  太陽は沈んだが、空は明るい。春の感覚はまだ濃厚に残っている。まず数人の友達が一冊の冊子を送ってきた一件を書く。タイトルは「ネットにおける方方へのこのような攻撃を貴方はどう見る?」  そこには200篇以上の私

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(5)

著者: 田畑光永

3月10日 天気は依然申し分なし。気持ちのいい早春の陽光。この季節に、がらんと人気のない東湖を想像する。梅はこの2,3日来の風雨で花が落ちてしまったろう。千本、万本の樹木はただ自らの楽しみのためだけに花を咲かせてこの季節

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「封城」(ロックダウン)下の武漢の暮らし - 方方女史の『武漢日記』(4)

著者: 田畑光永

3月10日  天気はすこぶるよくなった。お日様がまぶしい。どこの庭も写真に絶好だ。満開の花、百花繚乱。そうだ思い出した。今年は2月6日に海南島に行き、ちょうど今日、帰ってくる予定だった。結果は市内に封じ込められて、出かけ

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「安倍政権下での改憲に反対」が多数に 各新聞社の全国世論調査で明らかに

著者: 岩垂 弘

5月3日は憲法記念日。日本国憲法が施行されたのは1947年5月3日だから、この日で73年を迎えたわけである。それを機に、新聞・通信各社はそれぞれが憲法記念日直前に実施した憲法に関する全国世論調査の結果を発表したが、それら

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