「外交の安倍」の目玉とされる「自由で開かれたインド太平洋戦略」(以下「戦略」)が機能不全に陥っている。まず、頼みのインドが「対中包囲網」の形成に冷淡なこと。さらに安倍が意欲を見せる対中関係改善が進めば「対中包囲網」(対
本文を読むスタディルームの執筆一覧
井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報No. 34,35
著者: 大村泉新着情報 No. 35 2018年7月6日 齋藤文良東北大学名誉教授(同大学多元物質科学研究所 元所長)、矢野雅文東北大学名誉教授(同大学電気通信研究所 元所長)は、昨年2017年11月17日付で、不正疑惑の根拠が明瞭な
本文を読む「思想史講座」のお知らせー9月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む「国家主義の誘惑」を見てー「国体論」の疑問
著者: 子安宣邦映画「国家主義の誘惑」の前宣伝にネット上で一役買いながら、映画そのものを見ることをしないのは無責任だと思い、猛暑の中を上映館「ポレポレ東中野」に行ってきた。もう数日前から上映は始まっていながら、ネット上にこの映画をめぐる
本文を読む海峡両岸論 第93号 2018.08.09発行 - 中国本位から国際主義へ転換 習近平「外交戦略」を読む -
著者: 岡田 充米トランプ政権が国際協調主義を捨て「内向」を続ける一方、中国は「一帯一路」を看板に「外向」型の外交を展開している。習近平総書記は6月末北京で開かれた「外事工作会議」(写真 新華網)で、中国外交を中国本位から国際主義へと
本文を読む■「明治維新」の近代・4 梅岩心学をどう読むべきなのか
著者: 子安宣邦形は直ちに心と知るべし ー梅岩心学をどう読むべきなのか 「今日覚メテ見レバ我ハ何ト思テ丹波ノ不自由ナル山中ノ百姓ノ愚母ガ胎内ニ宿リシコトヲ忘レタリ。ソレユエニ親父ヤ母ニ問ント思ヘ共、死シテ居ザレバ問コトナラ
本文を読む忠臣というフィクション:富岡鉄斎の「南朝忠臣図」について
著者: 髭郁彦早稲田大学構内にある會津八一記念会館で5月10日から6月16日まで「【富岡展示】近代の日本画」という企画展が開催されていたが、そこに富岡鉄斎の描いた「南朝忠臣図」が展示されていた。これは12枚で一つのシリーズを構成する
本文を読む海峡両岸論 第92号 2018.07.01発行 - 「中朝同盟」復活、核の傘提供も米中を天秤にかける金正恩 -
著者: 岡田 充歴史的な米朝首脳会談の興奮が冷めやらぬ中、北朝鮮の金正恩・労働党委員長がまた訪中した。3か月に3回という高い頻度の訪中は何を意味するのか。米朝首脳会談の結果ほど、立場と視点によって評価が180度異なる合意はない。会談が
本文を読む明治はその始まりに英知を失った-横井小楠と「天地公共の道理」
著者: 子安宣邦「有道無道を分たず一切拒絶するは、天地公共の実理に暗くして、遂に信義を万国に失ふに至るもの必然の理也。」 横井小楠『夷虜応接大意』[1] 私は「明治維新100年」がいわれた時期に横井小楠をめぐる論文を書いて
本文を読む海峡両岸論 第91号 2018.06.14発行 - 米朝会談は北朝鮮の「大勝利」 拉致の魔力に縛られる日本 -
著者: 岡田 充シンガポールで行われた歴史的な米朝首脳会談(写真 両国国旗を背に並ぶ両首脳 abemaTVから)は、トランプ米大統領が、体制保証と非核化を段階的に進めるという金正恩・労働党委員長の主張に大幅譲歩し、平壌は「体制保証」と
本文を読む講座二題ー朱子と小楠と
著者: 子安宣邦『朱子語類』を読むこと 『朱子語類』の和刻本のテキストをあえて江戸時代の訓読法をもって読むことを論語塾でしている。だが宋代口語で記録されている『朱子語類』のテキストを日本の訓読法をもってしては読めない、否、それは誤読する
本文を読む■維新と日本近代・2 なぜこの農村の国学者は常に遅れて発見されるのか ―鈴木雅之『撞賢木』を読む
著者: 子安宣邦「凡そ世(世界)になりとなる(生々)万物(人は更なり、禽獣虫魚にいたるまですべて有生のたぐひ、)尽く、皆道によりて生り出づ(道のことは下にいへり)。道ある故に、世にある万物は生り出たるものなり。」 鈴木雅之『撞賢木』総説
本文を読む映像の向こう側にあるマルクス像
著者: 髭郁彦2018年05月14日(Mon) 220席ある映画館は満席だった。だが、ぐるりと見まわすと、ほとんどの観客が65歳以上であることがすぐに判った。20代、30代と思われる観客は数えるほどしかいない。この映画館の前回上映作
本文を読むご返事ありがとうございます
著者: 中野@貴州「あからさまな」「循環論証」を主張されているのではないかーやはりこうした批判を受けましたか。予想どうりです。ここでは、以下の点を指摘するにとどめます。 1、 歴史的事実として、古今東西ありとあらゆる商品経済に
本文を読む晩期帝国主義における負債経済の分析のために――アデア・ターナー『債務さもなくば悪魔』を読む――
著者: 榎原均はじめに 晩期帝国主義という用語をタイトルに使っている。その概念を簡単に与えておこう。それは金融資本を土台とした古典的帝国主義と対比して、負債経済と負債資本を土台とした現代の資本主義の政治的表現として用いることとした。資
本文を読む異論なマルクス 価値形態論~論理の飛躍が示唆するもの
著者: ブルマン!だよね中野@貴州さんから拙論への反論をいただいて、 “「交換が量的に無差別、均一である」というのが特殊であり、むしろ不均一なのが一般的ではないのかというわけです” と主張されているのですが、これは突き詰めれば一般的等価の候補に
本文を読むブルマンさんへ
著者: 中野@貴州ブルマンさんの論理は全く正しい。価値形態論についてのマルクスのオリジナルの論理そのものからは、確かに「唯一の存在」=一般的等価形態は出てこないでしょう。 今4つの商品と4人の商品所有者ABCDがいるとします。そうするとこ
本文を読む異論なマルクス 価値形態論~秘かなレベルの転換
著者: ブルマン!だよねさて、どうして論理の矛盾やルールの変更が生じてしまっているのか。 資本論価値形態論(価値形態または交換価値)の導入部分を見てみると次のような記述に行き当たる。 Quote 諸商品は、ただそれが人間労働という同じ社会的な単
本文を読む異論なマルクス 投票マシンとしての価値形態論
著者: ブルマン!だよねさて、先の論考では価値形態論を論理マシンに写像してその動作を考察してみたが、今回は全く平等な有権者相互の投票行動を実行させる投票マシンの動作に変換して、その投票行動の結果を見てみよう。 有権者の集合C(C1,C2,C3,
本文を読む海峡両岸論 第90号 2018.05.08発行 - 「統一」は経済・社会基盤の融合から 「以経促統」は意識変化をもたらすか -
著者: 岡田 充70年近く分断統治下にある二つの政治実体が「統一」する― 軍事的な統一はイメージし易いが、これほどコストパフォーマンスの悪い選択はない。中国にとって台湾統一は、帝国主義列強によって分断された国土を統一し、「偉大な中華民
本文を読む異論なマルクス 論理マシンとしての価値形態論
著者: ブルマン!だよねn(=自然数)個の同質で相互に計量できる性質を備えたしかしその他の性質については相互に比較計量できない「相異なる」要素からなる集合C(C1,C2,C3…Cn)を「投入」して、それらのすべての要素に対して全く等価な論理的操
本文を読む維新と日本近代・1 「王政復古」というクーデター ―津田左右吉「明治憲法の成立まで」を読む
著者: 子安宣邦「いわゆる王政復古または維新が、その実少なくとも半ばは、皇室をも国民をも欺瞞する彼等(イワクラ・オオクボら)の辞柄であり、かかる欺瞞の態度を彼等が明治時代までもちつづけてきた証跡が見える。」 津田左右吉「明治憲法の成立ま
本文を読むマルクス生誕200年記念シンポジウム日本語報告追加募集のご案内
著者: 河村哲二********************************************** マルクス生誕200年記念シンポジウム日本語報告追加募集のご案内 *******************************
本文を読む「仙童寅吉」騒動
著者: 子安宣邦騒ぎの始まり 岩波書店から『仙境異聞・勝五郎再生記聞』(岩波文庫)の増刷(第6刷)の知らせを受け取ったのは2月21日である。私は「やっと増刷されるのか」といった程度にしかその通知を受け取らなかった。第5刷が出たのが201
本文を読む人間の自然との交渉と科学技術・再考――宮沢賢治への一つの接近――(6・終)
著者: 野沢敏治https://chikyuza.net/archives/81672 (1) https://chikyuza.net/archives/82030 (2) https://chikyuza.net/archi
本文を読む人間の自然との交渉と科学技術・再考――宮沢賢治への一つの接近――(5)
著者: 野沢敏治5 賢治の方向転換――田と畑のなかに入る 1)羅須地人協会――農民が科学と芸術を自分のものにする 賢治は1926年(大正15年)に花巻で羅須地人協会(別称・農民芸術学校)を立ちあげました。彼はそこで自分で農作業をし
本文を読む杉野実氏 「 呪術としてのマルクス主義?」 への回答
著者: 甘田 幸弘スタディルーム 2017年12月17日「 呪術 としてのマルクス主義? ー 甘田幸弘氏が問いかけたこと」〈 杉野実〉 への回答を試みてみたい。 まず、紹介された拙サイト「 マルクス主義は現代の呪詛宗教である」を説明させて
本文を読む4.21講演会のお知らせ(第306回現代史研究会)
著者: 研究会事務局渡部富哉さんは、現在88歳になりますが相変わらずの大きな声と旺盛なやる気と抜群の記憶力は依然として健在です。その渡部さんが1993年に出版した『偽りの烙印』は、それまでずいぶん長い間「ゾルゲを権力に売ったスパイは、伊藤律
本文を読む4・14(土) 世界資本主義フォーラム 「21世紀型金融危機における断絶と継承」
著者: 吉村信之2018年4月14日(土)の「世界資本主義フォーラム」での吉村報告について、内容紹介します。 内容紹介 前回の報告「『ドル本位制』下の金融危機」(2016年04月30日『世界資本主義フォーラム』での報告)では、①以前の拙
本文を読む政府と日銀を統合して考えれば、財政再建は完了しているという俗論 - 経済学の貧困と経済学者の劣化(その6)
著者: 盛田常夫アベノヨイショの「経済学者」のなかで、ひときわ声高で、激しくヨイショする御仁がいる。先般も、自民党推薦の公述人として、参議院の委員会で、「異次元金融緩和で財政再建は完成している」と言い切った奇人、高橋洋一その人である。
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