世に言うローテクとは、旧式の技術のことをさす。そうであるなら、あらゆる技術は開発当初はハイテクであっても、遅かれ早かれローテクになりさがる。ハイテクとローテクについて、そのような定義をしたのでは、2つの言葉に固有性が生
本文を読むスタディルームの執筆一覧
音と音楽――その面白くて、不思議なもの(1)
著者: 野沢敏治・石塚正英第1回 音楽とのささやかな出合い 石塚正英さんへ、野沢敏治から 音楽を楽しみたい ぼくは音楽が好きです。といっても、いまは声を出して歌ったり、楽器を演奏することはあまりなく、一愛好家にすぎません。その限りでこれ
本文を読む貨幣・国家・宗教の「外部性」は「仮象」である
著者: 内田弘―的場昭弘・佐藤優共著『国家の危機』を読んで(KKベストセラーズ、2011年6月5日刊)― 熱のこもった討論の書である。 「序章 東日本震災をマルクスで読み解く」がその熱を如実に示している。 佐藤優氏はこの震災という危機
本文を読む株式会社の有限責任と匿名性が資本主義にもたらす明と暗
著者: 浅川 修史「近代世界システム」の提唱者である米国の経済史家ウォーラスティンは、ヘゲモニー国家は3つしかないという。17世紀中ごろのネーデルランド、19世紀から1918年までの連合王国、1945年以降、1971年のニクソン・ショッ
本文を読む原因は気温高, CO2濃度増は結果
著者: 槌田 敦人間社会は,今,大きなウソに支配されている. 「人間の排出したCO2の約半分が大気中に溜まり,これが原因で気温が上がった」という『人為的CO2温暖化説』を科学者・経済学者を含む多くの人々は信じきっている. しかし,人
本文を読む脱原発は科学的な必然(下)ーⅣ不安定電力はエネルギー効率を落とす、Ⅴ自然エネルギー発電利権に群がる人々
著者: 近藤邦明Ⅳ 不安定電力はエネルギー効率を落とす 前回は自然エネルギー発電の例として太陽光発電について紹介しました。前回は太陽光発電電力について、その絶対量についてだけ評価してきました。しかし、社会を支えるエネルギーとしての電力
本文を読む脱原発は科学的な必然 (上)―Ⅰ人間と物理現象のライフサイクル、Ⅱ電力化がエネルギーを無駄にする、Ⅲ太陽光発電は石油消費を加速する
著者: 近藤邦明Ⅰ 人間と物理現象のライフサイクル 1.巨大自然災害と社会の対応 土木構造物を設計する場合、対象となる設計条件とは正に自然現象そのものといってよいでしょう。構造物に求められる寿命とその間に考えうる最も過酷な自然条件を
本文を読む非営利ネットワークは発展途上?-経験と理論から考える
著者: 杉野実1.経験と理論のずれ? 筆者が非営利団体を研究対象に選び、国内外のさまざまなそういう団体と接触するようになったのは、やはり「公益のためにすることをする団体の総称」として一般社会に認知されるにいたったNPO(非営利組織)な
本文を読む唯物論(materialism)と神々の関係
著者: 石塚正英問題点を鮮明にするため、いまここで次の問題設定を行なう。人間が人間になる前の世界を「自然的自然」ないし「裸の自然」とし、人間が自然を加工し人間自身をも人間へと加工した段階の世界を「自然の社会化」ないし「社会化した自然」
本文を読む『原発を並べて自衛戦争は出来ない』(上)(下)
著者: 小倉志郎『津波、地震(想定外の戦争)で原発が破壊されたらどうなるのか』 4年前の原発技術者(小倉志郎氏)の恐るべき警告 この原稿は雑誌「リプレーザ」(2007年、夏号 第3号)に掲載された山田太郎氏の『原発を並べて自衛戦争はでき
本文を読むいいだ・もも『「日本」の原型――鬼界ケ嶋から外ヶ濱まで――』紹介
著者: 石塚正英かつて1980年代末から90年代中ごろまで、私はいいださんからときおり新刊のご著書をおくって戴いた。私の著作に言及してくださったものが中心だったが、その中には“枕”になるような大著もあった。19世紀社会思想の面ではけっこ
本文を読むNATOの対セルビア1999年戦争の本音目的
著者: 岩田昌征中東北阿の雲行きが怪しい。2003年に米軍の対イラク武力侵攻がなかったならば、フセイン政権は、チュニジアとエジプトのように民衆運動で打倒されたのか、リビアのカダフィ大佐の道をたどるのか、それとも、安定性を誇示しているのか
本文を読む明治維新・明治国家研究の新地平に向けて ―自著『明治国家論』の要点―
著者: 大藪龍介昨秋『明治国家論』(社会評論社、A5版、320頁)を上梓しました。 近・現代日本政治体制の原構造をなす明治国家について理論的に考察した書です。国際的な比較政治史的研究を踏まえ、既存の諸論の批判に立って、明治国家の歴史的・
本文を読む「チトー主義は進歩か退歩か・再論」
著者: 岩田昌征拙論「チトー主義は進歩か退歩か」に関連して、石塚正英氏と吉澤明氏から助言的コメントが寄せられた。記して感謝したい。 石塚は、エクメチチの退歩論を批判して、ファシズムやナチズムを労働大衆の運動が創りだした面が「退歩or進歩
本文を読む連載・やさしい仏教経済学-(34)健康な人をめざす高齢社会の設計/(33)地産地消型自然エネルギーへ転換を
著者: 安原和雄連載・やさしい仏教経済学(34) 健康とは何だろうか。一口には答えを出しにくい難問である。この世に生を享(う)けたからには健やかな人生を全うしたいと誰しも願うにちがいない。しかし思いのままにはならないのが現世の切なさ
本文を読む解説:【極秘】野坂参三の「戦後日本革命の綱領討議資料」の公開にあたって
著者: 渡部富哉解説: 【極秘】野坂参三の「戦後日本革命の綱領討議資料」の公開にあたって ➀【「野坂参三、同志を売った密告の手紙」の衝撃】 いま手元にある資料によると、1991年11月7日付の週刊新潮はロシア革命記念日に皮肉をこめて、「
本文を読む日本とスミスー近代市民社会論をつきぬけて(その2)
著者: 野沢敏治3 内田義彦――「日本のスミスになりたい」 内田義彦はその悩み多き青年期を戦中の全体主義と戦後の復興および民主化のなかで過ごしました。繰り返しますが,戦中の全体主義はこう説いていました。日本は欧米の帝国主義に対して東亜協
本文を読む日本とスミスー近代市民社会論をつきぬけて(その1)
著者: 野沢敏治今日で最終講義となりますが,研究としてはこれまでと同じく経過点にすぎません。 私はこれまでヨーロッパの経済学史と日本の思想史を二つの軸として研究し,講義してきました。この二つ,あまり関連ないように見えますが,私にとっては
本文を読む日本における『ドイツ・イデオロギー』の翻訳普及史
著者: 渋谷 正本HPの「催し物案内」に掲載している、2月19,20日開催の「国際学術研究集会:東アジアにおけるマルクス研究の到達点と課題」 (詳細:https://chikyuza.net/archives/6448)の第2日目(20
本文を読む連載・やさしい仏教経済学-(32)食料安全保障とTPPと自給率向上/(31)企業の社会的責任とお布施型経営
著者: 安原和雄連載・やさしい仏教経済学(32) 日本はいのちを育てる農業をおろそかにし、いのちを削る工業をたくましく成長させてきた。外国産の食べものが安いのであれば、輸入すればいいという新自由主義的発想も背景にある。その結果、食料自
本文を読むチトー主義は進歩か退歩か?―労働者自主管理をめぐって
著者: 岩田昌征ベオグラードの週刊誌ペチャト(2010年12月31日、2011年1月14日)に二号続きで1928年生まれの高名な歴史家ミロラド・エクメチチ教授のインタビューが載っていた。そこでエクメチチは、チトー主義を評して、それはスタ
本文を読む通貨流通の収縮と資金の過剰
著者: 岡本磐男現在の菅政権は、今日の円高デフレからの脱却を主要な政策課題としている。また「みんなの党」の政治家達も日本銀行の金融緩和政策によってデフレ脱却を果たすことが、緊要な課題であるとの見解を提示している。これに対して本稿は、こう
本文を読む人々を支えた部落文化 (最終回)
著者: 川元祥一食肉生産・文化―近代社会を築いた部落の文化 江戸時代末期の京の様子を書いた次のような文章がある。「四條の橋から河上へ二町ばかりの間に、色々の飲食店が小屋掛けして…。其の末端に…牛鍋屋三、四軒あった。…牛の本場となってい
本文を読む連載・やさしい仏教経済学-(30)財政・税制の質的変革をめざして/(29)いのち・簡素尊重の循環型社会を
著者: 安原和雄連載・やさしい仏教経済学(30) 「平成の開国」、「最小不幸社会の実現」、「不条理をただす政治」 ― この三つは、菅直人首相が施政方針演説(1月24日)で明らかにした国づくりの理念である。さらに首相は「この国に暮らす幸せ
本文を読む宇井宙さんの「友愛」論について ―まず、憲法用語としての「自由・平等・友愛」の事実確認が先決である―
著者: 内田弘宇井宙さんの「四たび、フランス革命と《友愛》について」を「ちきゅう座」で拝読しました。「友愛」語についての詳しい報告に、感謝します。 まず確認したいことがあります。それは、岩田昌征さんと私が論じあったのは「友愛(frat
本文を読む劉暁波・われわれの問題としての ─『天安門事件から「08憲章」へ』を再読する
著者: 子安宣邦1 劉暁波問題と日本のメディア 劉暁波の名を私は早くから知っていたわけではない。二〇〇八年一二月九日のいわゆる「08憲章」公表の報道のなかで私は彼を知ったのである。いま私は「報道」といったが、それはマス・メディアの報道に
本文を読む四たび、フランス革命と「友愛」について
著者: 宇井 宙「海の大人」氏も1月20日の「交流の広場」で述べておられたが、私も1月27日の岩田昌征先生の書評を拝読して内田弘先生の『啄木と秋瑾』を読みたくなったが、その思いは1月19日の内田先生の岩田先生への応答を拝読して決定的と
本文を読むユーゴスラヴィア自主管理社会主義の歴史実験:その意味とよみがえり(ルネサンス)の兆し(2)~(1)
著者: 岩田昌征ミーラ・マルコヴィチ「自主管理者の反乱」(1993年1月26日) ここ数日ベオグラードで、権威ある諸施設のトップが政府決定によって新しく任命されることに関して苦情が増えている。クリニック・センター、博物館、劇場などの責任
本文を読む連載・やさしい仏教経済学-(28)「豊かさ」から「幸せ」の時代へ/(27)経済成長至上主義よ、さようなら
著者: 安原和雄「豊かさ」から「幸せ」の時代へ -連載・やさしい仏教経済学(28)- 時代の雰囲気は「豊かさ」から「幸せ」へと変わりつつある。例えば最近のメディアには「幸せ」に関する記事が多くなっている。豊かさと幸せとは質的にどう異なる
本文を読むEU,USAへのすり寄りか、民族自立か―セルビアの選択
著者: 岩田昌征ベオグラードの週刊誌ペチャト(2010年10月10日)にジェイムス・ビセット元駐ベオグラード・カナダ大使へのインタビューが載っていた。「ちきゅう座」では、元アメリカ大使や現ドイツ大使のセルビア・バルカン情勢論を紹介してき
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