チュニジア、エジプトと長期独裁政権が民衆のデモで相次いで打倒されるというアラブの民衆革命の嵐はいつ収まるとも知れない。当面はチュニジアとエジプトに挟まれたリビア、ペルシャ湾の小島バーレーン、アラビア半島の最南端のイエメン
本文を読む評論・紹介・意見の執筆一覧
ヒロシマとナガサキの精神とは何か
著者: 岡本磐男米国大統領オバマによるプラハにおける核兵器廃絶へ向かうという演説が行われて2年近い年月がたつ。だがその後の経過をみると、決して核軍縮への明るい道筋は画かれていない。米国の国会議員の中には核兵器増強は必要だと主張する多く人
本文を読む底辺労働者が吐いた怒りの川柳 -句集『がつんと一句!――ワーキングプア川柳』-
著者: 岩垂 弘「子づくりの望みも失せる国づくり お橙柑さま」。『がつんと一句!――ワーキングプア川柳』と題する冊子が、レイバーネット日本・川柳班の編著で刊行された。ワーキングプアとは、賃金が安く生活の維持が困難な就労者層のこと(大辞
本文を読むエジプトより独裁体制の シリアで民衆デモが起きない理由
著者: 浅川 修史かつてアラブ連合共和国という国があった。1958年にエジプトとシリアが連合した国家である。アラブ連合共和国は1961年にシリアが脱退して、事実上消えるが、エジプトは1971年までこの国名を使用した。短期間だが、アラブ
本文を読む2011年の選択ー「日米同盟」か、東アジア平和共同体か
著者: 伊藤成彦1.「日米同盟」にのめり込む菅政権 2011年、21世紀の11年目に入ったが、今年は新年早々からキナ臭い報道が多い。今日、1月7日の朝日新聞夕刊一面に、「米、核爆撃機新開発へ」という4段抜きの見出しがゴシック活字で立
本文を読む東北アジアの平和の危機を前に――迷走する菅政権
著者: 伊藤成彦1.軍拡に引きずられる菅政権 ・「民主調査会/武器禁輸緩和提言へ/欧州・韓豪も例外化」(11.17.東京) ・「防衛大綱」民主案/沖縄など南西海域重視/中国にらみ陸自増強」(11.17.東京夕) ・「民主提言案/陸自
本文を読む混乱を生みだしているのは民主党首脳陣である
著者: 三上 治混乱を生みだしているのは民主党首脳陣である 外からは見えにくいのが近親憎悪と呼ばれる動きだ。これは政治的な集団の中だけに見られる現象ではないが、僕らが身近で目撃した政治的現象としては連合赤軍事件や内ゲバと呼ばれる
本文を読む2.26板垣雄三講演会:「中東は、そして世界は、どこへ行く?―ナイルの市民決起」(第254回現代史研究会)
著者: 講演会準備委員会エジプトでの民衆の運動はムバラク政権倒壊後もまだまだ収まりそうもありません。またこの民衆運動の影響は、一気にアラブ世界全体へと波及していく可能性を秘めています。事態は一部のメディア報道に見られるような簡単な構図で割り切れ
本文を読むHuman Rightと人権
著者: 岩田昌征去年ある大学で国際研究集会があって、若い日本人研究者が近代的人権概念Human Rightが中世後期までさかのぼれると報告した。中国人学者も参加していたので、中国においてもHuman Rightの訳語が「人権」であること
本文を読む日の丸とエジプト国旗 ―「朝まで生テレビ」と「タハリール広場」の生中継―
著者: 半澤健市《東京高裁判決を論じた朝ナマ》 2011年2月5日(土)の「朝まで生テレビ」(テレビ朝日)のタイトルは「激論!日本は本当にダメな国家なのか?!」であった。参加者は司会の田原総一朗ら下記13名の「論客」である。 ・大塚耕平
本文を読む「日本国家主義」の克服を 尖閣諸島問題再論
著者: 伊藤成彦1.尖閣諸島領有を1885年に断念した経緯 尖閣諸島問題をめぐって、国会でもマスコミでも、中国敵視の「日本国家主義」が依然として燃え盛っている。おそらくこういう異様な光景は、1972年の日中国交正常化以来初めてのこ
本文を読む東アジア平和共同体をどのように創るか 尖閣諸島をめぐる紛争の経験から
著者: 伊藤成彦1.尖閣諸島紛争の発端 *「2010年 9月 7日午前10時15分頃 尖閣諸島久場島付近で海上保安庁の巡視船『よなくに』(1349トン) に中国のトロール船 (166トン) が接触、その漁船は40分後に巡視船『みずき
本文を読むエジプト民衆の行動が想起させる記憶と現在
著者: 三上 治あれは中学三年生の時だった。エジフトのナセル大統領のイギリスやフランスに対する戦争が伝えられた。また、ハンガリーではソ連軍の侵入に対する民衆の抵抗が報じられた。スエズ動乱とかハンガリー暴動というような言葉であったように
本文を読む「連帯」その後のトピックス
著者: 岩田昌征2月6日、突然ポーランド人の友人が一冊の本を送ってきた。それはリシャルド・ブガイの自伝『自分自身と他の人々について』(The Facto、ワルシャワ、2010年)であった。ブガイはワルシャワ大学経済学部出身で、1980年
本文を読むアラブ世界の構造について ① 世俗派とイスラーム復興
著者: 浅川 修史1 1967年にはナセルを支持した民衆、現在となにが違うのか 1967年の第3次中東戦争でエジプトはイスラエルに惨敗する。ナセル・エジプト大統領は責任をとって辞任を表明した。「ナセル辞めるな」。大規模な民衆デモがナ
本文を読む進藤大尉のこと
著者: 宇波彰2010年の12月に初めて鹿児島を訪れた。指宿温泉に泊まったが、旅館の砂風呂は海岸の砂浜での砂風呂ではなく、人工的なものであった。熱した砂を係のひとたちがかぶせてくれるのだが、熱しすぎた砂だったのでかかとのあたりが火傷に
本文を読む今、日本の政治に問われているものは何か(七)、(六)、・・・(壱)
著者: 三上 治今、日本の政治に問われているものは何か(七) 2月10日 『名古屋発どえりゃあ革命!』という本がある。河村たかしが選挙向けに緊急に出したものである。革命かどうか
本文を読む映画「ソーシャル・ネットワーク」とビルダーバーグ会議
著者: 中田安彦アルルの男・ヒロシです。ますますこのブログを更新しなくなった今日この頃ですがいかがお過ごしですか? 今日はハリウッド映画「ソーシャル・ネットワーク」を見た。この映画は世界権力者やパワーエリート研究の視点から見るときわめて
本文を読む恐帰族 帰るのよそうかな―変わる旧正月の帰省風景 こんな「言葉」が!(51) 中国で
著者: 丹藤佳紀今年は辛卯(かのとう)の年、2月3日が春節(旧正月)元日だった。中国では春節が一年で最大の祝祭で、今年はこの日を含めて1週間が公休となった。新聞やテレビでは、1月末~2月1、2日、列車で帰省する乗客の長蛇の列が例年とほぼ
本文を読む「中立性」という反動イデオロギー
著者: 宇井 宙昨年暮れ、憲法学者の小林直樹氏が40年以上前に書かれた論説「政治的中立ということ――教育と裁判への政治侵入――」(『世界』1970年9月号)を読む機会があった(「「司法の危機」から40年」https://chikyuz
本文を読むTPP交渉に「反対」「慎重」意見が強まる -共同通信、しんぶん赤旗の調査から-
著者: 岩垂 弘菅首相は1月29日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で講演し、環太平洋経済協定(TPP)について「今年6月をめどに交渉参加に関する結論を出す」と改めて表明したが、農業が盛んな地域を中心にTPP交渉参加に反対する
本文を読む「権」と「利」と「理」――権利の3要素
著者: 宇井 宙はじめに 遅ればせながら、松野町夫氏の「権利と right -権利は「権理」としたほうがよい-」を拝読しました。私は20年ほど前、大学のある授業で、「「権利」という訳語は「権理」と訳すべきだった」という話を聞いたことが
本文を読む周回遅れの読書報告(番外その3)
著者: 脇野町善造大学で理科系の教育を受けた(したがって経済学を専攻しなかった)経済研究者は決して少なくない。古くはヒルファディングがそうであるし、ケインズに先立って有効需要の原理を論証したとされるポーランドのカレツキもそうだった。これは
本文を読む書評 星紀市編「写真集 米軍基地を返還させた砂川闘争」
著者: 塩川喜信「写真集 砂川闘争」(ヤマス文房発行、2,500円)が刊行された。編者の星紀市さんは島田清作さんなどと共に、「砂川を記録する会」で永年活動を続けられ、1996年に「写真集 砂川闘争の記録」(ケヤキ出版)、2002年にDV
本文を読むエジプト「革命」でイスラエルは四面楚歌へ フツペ(ごうまんさ)を見直すとき
著者: 浅川修史中世、欧州のユダヤ人が使用した共通言語がイディッシュ語である。日本人にもおなじみのミュージカル&映画「屋根の上のヴァイオリン弾き」のユダヤ人家族が使用していた言語、カール・マルクスの母親が家庭で使用していた言語ということ
本文を読む中国との付き合い方はこれでいいのか ―チベット高原の一隅にて(100)―
著者: 阿部治平半年ぶりに中国から帰国して日本のメディアに現れた中国像が自分の予想以上に悪いものになっているのに驚いた。中国批判がやたらに多い。論説や解説というよりは悪口雑言に及ぶものがある。内閣府の世論調査によると、中国に親近感を「感
本文を読む旧ユーゴスラヴィアの経験と日本のアソシエーション論
著者: 岩田昌征基礎経済科学研究所編『未来社会を展望する 甦るマルクス』(大月書店、2010年)の合評会に出席する機会があった。「よみがえる」という和語を使い、例えば「マルクスのルネサンス」のようなカタカナ語を用いていないところが気に入
本文を読む「失われた二〇年」に挑戦した力作 ―劇団民芸公演 『喜劇 ファッションショー』 を観る―
著者: 半澤健市『喜劇 ファッションショー』の作者木庭久美子は、前作『選択 一ヶ瀬典子の場合』(註)で「安楽死」をシリアスに扱ったが、今回は「マネー」を喜劇として取り上げた。 《60年代のキャリアウーマン》 主役は75歳の独身女性。ビー
本文を読む『流出「公安テロ情報」全データ』の取次販売拒否に抗議する
著者: 高須次郎『流出「公安テロ情報」全データ』の取次販売拒否に抗議する 2010年 1月31日
本文を読むオバマと「ムスリム同胞団」
著者: 安東次郎なにやら「アメリカ右派」のアジテーションのような題目だが、もちろんそんな話ではない。 エジプト情勢は日々急展開しているが、昨日の夜、二人の方からエジプト関連の話を伺った。一人は宗教問題専門家(A氏)、もう一人はエジプト人
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