カルチャーの執筆一覧

名勝「小金井サクラ」と武蔵野ゆかりの文学散歩 

著者: 合澤清

「武蔵野」という名前から直ちに連想するのはやはり国木田独歩の『武蔵野』である。 独歩の『武蔵野』の一節に最初に触れた時の記憶は今でも割にはっきりしている。小学生だった頃手に取った漫画で、手塚治虫が描いた「赤猫」(?)とい

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リベラリズムとエジプト児童文学の世界 -第四回(最終回)『お母さんは…なんでわたしのお母さんなの?』-

著者: 富澤規子

第四回(最終回)『お母さんは…なんでわたしのお母さんなの?』 著者:アブドルラフマン・エルアブヌディ とりまく文化や自然環境がまったく違う言語間での翻訳が難しいケースは多々あります。アラビア語の「サムラァ」もその一つです

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リベラリズムとエジプト児童文学の世界  -第三回『タウフィーク・エルハキームの物語集』より「信者と悪魔」-

著者: 富澤規子

第三回『タウフィーク・エルハキームの物語集』より「信者と悪魔」 著者:タウフィーク・エルハキーム 挿絵画家:モスタファ・ホセイン(第二回『ジュハーとスルターン』の挿絵画家) 建築の本を読んでいて面白い表現を知りました。「

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リベラリズムとエジプト児童文学の世界 第二回『ジュハーとスルターン』

著者: 富澤規子

第二回『ジュハーとスルターン』 著者:アフマド・バハガット 挿絵画家:モスタファ・ホセイン  エジプト児童文学の世界を語る時、アフマド・バハガットを抜きにすることはできません。アフマド・バハガットは1932年生まれ、カイ

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リベラリズムとエジプト児童文学の世界 第一回『スズメ達の革命』

著者: 富澤規子

(富澤さんの紹介:坂井定雄)  アラビア語翻訳者の富澤規子さんが、エジプト児童文学と作家たちについて、寄稿してくれました。これから4回に分けて、寄稿を紹介します。  富澤さんは2009年から5年間、エジプト・カイロの文化

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2つの議論から (1)日本浪漫派の復活とファシズムの源流(演歌・メロドラマの涙にぬれる日本翼賛文化) (2)ニュークリア・リプラス:英国流「原子力再興」と「核の後始末」

著者: 田中一郎

この土日で目を通した2つの議論をご紹介申し上げます。いずれも注目すべき興味深い内容の議論です。   1.日本浪漫派の復活とファシズムの源流(辺見庸・佐高信 『絶望という抵抗』の第4章) http://www.e

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『忘却に抵抗するドイツ―歴史教育から「記憶の文化」へ』(岡裕人著、2012年、大月書店)

著者: 小澤俊夫

メール通信「昔あったづもな」第29号  都合の悪い過去を消しさろうとあがく日本と、強制収容所などを保存し、公開しているドイツとの違いは、ぼくにとって大きな問題なのだが、この本は、ずばりその問題を在独20年の日本人歴史学者

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書評 山﨑正純・著『丸山眞男と文学の光景』洋々社  

著者: 阿部浪子

 1946年、「超国家主義の論理と心理」を発表して論壇に衝撃をあたえた丸山眞男は、民主主義の啓蒙運動の一翼をになうことになった。その丸山言説をふまえつつ日本の近代文学をたんねんに検証するのは、四十代の著者、山﨑正純氏であ

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盛り上がった班忠義監督を迎えて「ガイサンシー」上映会・「ベルリンの空気」に触れて越える歴史の壁

著者: 梶村太一郎

少し報告が遅くなりましたが、→先に予告しましたように11月14日、ベルリンで班忠義監督を迎えた映画『ガイサンシーとその姉妹たち』の上映会が行われました。 緊急に準備し、予告は一週間前になりましたが30名を越える参加があり

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「健さん」論はステレオタイプに収斂する ―高倉健追悼―

著者: 半澤健市

以下は、以前に私が小さな同人誌に書いた日本映画『ホタル』(2001年)評である(***線の中に示す)。 **************************************** 『ホタル』―感傷至上主義の「傑作」

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市民の手で夜空に消えた「光の境界」:ベルリンの壁崩壊25周年記念行事写真報告

著者: 梶村太一郎

*写真の数がかなり大量にありましたので、適宜省略させて頂きました。(編集部) 読者のみなさま、日本のメディアもかなり報道していますが、11月9日はベルリンの壁が崩壊してちょうど25年の記念日でした。したがって節目の今年は

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ベルリン情報:講演のお知らせと、書店の後継ぎ募集、そして美味い牛丼

著者: 梶村太一郎

ベルリン関係のお知らせを三つほど、 間もなくですが、来週10月19日(日)18時からベルリンで、チェルノブイリとフクシマの広範な影響についてご存知のプルッークバイル博士の講演会があります。かなり専門的な内容となるでしょう

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元東芝エンジニアによる脱原発論 ー書評 小倉志郎著『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』(彩流社)ー

著者: 半澤健市

《頭が真っ白になったエンジニア》   2011年3月11日の午後、一人の元エンジニアが都内中央区立月島社会教育会館で平和運動の紙芝居を見ていた。そこへ大きな揺れがきた。東日本大震災の始まりである。当日は横浜の自宅に帰れず

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