スタディルームの執筆一覧

海峡両岸論 第64号 2016.03.12発行 - 民進党の政権復帰と両岸関係(上) 安倍政権の台湾カードを懸念 章念馳がみる台湾と国際関係 -

著者: 岡田 充

中国の上海を3月初め訪れ、台湾問題や東アジア情勢の専門家(写真右 章念馳)と意見交換した。最大の関心事は台湾の政権交代。5月20日にスタートする蔡英文・民主進歩党(民進党)政権への中国の対応と、それが両岸関係にどう影響す

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大川周明と「日本精神」の呼び出し―大川周明『日本文明史』を読む

著者: 子安宣邦

「日本は断乎として落日の欧羅巴に対する従来の過当なる崇拝、畏怖を止め、深く日本精神に沈潜し、無限の努力によって一切の至貴至高なるものを日本の魂其ものの衷より汲取り、一貫徹底これを内外に実現せねばならない。」 大川周明『日

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ヘーゲル法哲学研究  ―回顧と展望―(3.12現代史研レジュメ)

著者: 滝口清栄

はじめに ヘーゲル研究は、とくに七〇年代以降、資料そして同時代の影響史の面での成果をふまえて、形成史的研究の面で充実を見せてきた。ヘーゲルが『精神現象学』を執筆する以前のイェーナ時代は、ヘーゲルが、同時代の哲学的影響関係

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海峡両岸論 第63号 2016.02.07発行 ー 台湾の存在誇示、次期政権へ圧力 馬総統の南沙訪問の意味を解く -

著者: 岡田 充

 台湾の馬英九総統は1月28日、米中が対立する南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)で、台湾が実効支配する太平島(写真 碑を挟んだ左列の右端が馬。総統府HPから)を訪問。南シナ海の台湾領有権を強調するとともに、関係国間の対

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海峡両岸論 第62号 2016.01.20発行 - 中国、緊張回避し安定維持へ 台湾総統選で蔡英文が圧勝 -

著者: 岡田 充

台湾総統選と立法委員選挙が1月16日行われ、民主進歩党(民進党)の 蔡英文候補が予想通り、国民党の朱立倫候補に約300万票の大差をつけ圧勝した。(写真 勝利宣言で支持者に手をふる蔡氏=中国評論新聞HPから)民進党は8年ぶ

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チェルノブイリ30年目の真実と福島  =必読/『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』=

著者: 蔵田計成

はじめに チェルノブイリ原発事故の真相は依然として闇のなかにある。事故が起きた4号炉を覆う石棺のなかに、どれだけの核燃料が残っているのか、だれにも分からない。その原発事故がもたらした被曝災害についても、原因と結果を関連づ

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現代資本主義の危機とマルクス経済学の課題 – 2016.1.23.世界資本主義フォーラム報告要旨

著者: 伊藤誠

現代資本主義は、1973年を境に高度成長期とは様相を異にする危機と再編の長期下降期をむかえている。そこに生じている新自由主義的グローバリゼーションの進展は、金融不安定性、経済格差の再拡大、雇用条件の劣化、福祉政策の後退、

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スピノザ民主制論とマルクス価値形態論 ― マルクスの『神学・政治論』研究の理論射程 ―

著者: 内田弘

マルクスは1841年の学位論文「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異」執筆のころ、スピノザの『神学・政治論』(1670年、アムステルダム)の再版本(1802~03年、イエナに所収)を読み、『神学・政治論』を

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異論なマルクス 世界資本主義論への基礎視角 岩田弘遺稿集(五味久壽編、批評社)刊行に寄せて

著者: ブルマン!だよね

私は世界資本主義論的アプローチに対しては基本的に断固たる支持者だが、世界資本主義論を岩田から直接にせよ間接にせよ学んだといえるかどうかわからない、というのも私は鈴木鴻一郎編『経済学原理論』から原理論について考えを巡らすよ

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160116現代史研究会報告(レジュメ) 資本主義のグローバ化と日本の産業・企業構造の再編成

著者: 柴垣和夫

はじめに 依頼テーマ:「新自由主義政策と新たな財閥再編――日本経済の進路」 頭記への修正:2008リーマンショック以降「新自由主義政策」→「何でもあり」へ 「財閥・企業集団」→大きな解体再編過程.背景に資本主義のグローバ

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上海時代の尾崎秀実の後継者は堀江邑一だった : 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」 (3 /3)

著者: 渡部富哉

*この論考は全体がA4で33頁に及ぶため、読者の忍耐を勘案して3回に分割掲載することにしました。(ちきゅう座編集部) 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」( 2015年10月18日)              

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上海時代の尾崎秀実の後継者は堀江邑一だった : 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」 (2 /3)

著者: 渡部富哉

*この論考は全体がA4で33頁に及ぶため、読者の忍耐を勘案して3回に分割掲載することにしました。(ちきゅう座編集部) 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」( 2015年10月18日)              

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上海時代の尾崎秀実の後継者は堀江邑一だった : 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」 (1/3)

著者: 渡部富哉

*この論考は全体がA4で33頁に及ぶため、読者の忍耐を勘案して3回に分割掲載することにしました。(ちきゅう座編集部) 「─戦後70年目の真実─ゾルゲ事件特別講演会」( 2015年10月18日)              

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海峡両岸論 第61号 - 幻の「台湾親日」論 陳政権時代の対日政策 -

著者: 岡田 充

 台湾総統選(2016年1月16日)まで約2週間。民主進歩党(民進党)の政権復帰と国民党の惨敗が確実な情勢だ。台湾民衆から「ノー」を突きつけられてきた馬英九政権への評価はまだ早い。だが、馬政権が両岸関係を改善し平和的な関

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〈大正〉を読む・13   和辻と「偶像の再興」・その2―津田批判としての和辻「日本古代文化」論

著者: 子安宣邦

1 津田の記紀批判 「記紀の上代史が神代史と共に後世の創作であるといふことは、もう疑の余地がないと思ふ」と和辻が『日本古代文化』に書いたのは大正9年である。すでに津田の『神代史の新しい研究』(大正2年)も、その続編である

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「朝鮮・台湾植民地の歴史と記憶」〜ポストコロニアルの視点から〜 蠢く新植民地主義 —甘え生む親日幻想—

著者: 岡田 充

◆◆ <はじめに> 李登輝元台湾総統が2015月7月末に来日した。台湾では「過去の人」という評価が定着しているが、日本では「アジアの哲人政治家」と持ち上げる声が絶えない。来日中に議員会館で国会議員ら300名を前に演説し、

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マルクスの「モナド」概念批判と価値形態 ― 『資本論』に潜むライプニッツはラッセルの連結する―

著者: 内田弘

マルクスの「モナド」概念批判と価値形態 [1] ― 『資本論』に潜むライプニッツはラッセルの連結する― [1]  マルクスによるライプニッツのモナド概念批判 『資本論』の価値形態は無限集合である。無限集合は外部にその反対

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〈大正〉を読む・12  和辻と「偶像の再興」・その1 ─津田批判としての和辻「日本古代文化」論

著者: 子安宣邦

1 偶像の破壊 『日本古代文化』の大正9年初版[1]の序で、「在来の日本古代史及び古代文学の批評」は彼にとっては「偶像破壊の資料」に過ぎなかったといっている。少年時代以来、和辻はさまざまな理由から「日本在来のあらゆる偶像

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異論なマルクス 第三形態生成への数学的接近(補足)

著者:  ブルマン!だよね

前稿(2)に対して早速口頭での、それから中野@貴州さんからのコメントの投稿などいただいておりますので、これまでの拙論を少々以下補足いたしたい。 前稿で 3.一般的考察 (命題) ある同質な要素からなる集合の要素全てに対し

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資本の物神性」「資本の商品化」「株式資本」について(追加)

著者: 中野@貴州

先に述べた「資本の物神性」、「資本の商品化」、「株式資本」の三つの概念の前提となる大事な概念を落としていました。「運動体としての資本」という概念です。資本は、機械や材料、労働力というDingではなく、「社会的関係」しかも

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