世界のノンフィクション秀作を読む(31) チャールズ・M・ダウティの『アラビア砂漠』(筑摩書房、小野寺健:訳) ――砂漠のアラブ族に関する第一で不可欠の宝典(上)

著者: 横田 喬

 上掲の英国人作家ダウティ(1843~1926)の著作について、かのアラビアのロレンス(1893~1935)は同書に寄せた序文で「砂漠のアラブ族についての唯一無二の宝典」とまで激賞している。ダウティはこの書物を完成するの

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本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(433)

著者: 本間宗究(本間裕)

2008年と2023年との違い 「2023年8月15日」には、戦後の26年サイクルが示唆するとおりに、「中国版のリーマンショック」と呼ばれる事件が発生したが、この事実に関して注意すべき点は、「2008年と2023年との違

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離日のキユーバ大使を合同送別会で送る 友好団体の8団体が

著者: 岩垂 弘

 間もなく帰国する駐日キューバ大使のミゲル・A・ラミレス氏の送別会が10月18日、東京・東麻布のキューバ大使館で行われ、日本側から政治、経済、スポーツ、文化など各界の関係者約60人が参列したが、これに先立つ9月20日には

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Global Head Lines:ガザ紛争についての海外論調(4)――ドイツの左派系日刊紙Tageszeitung 10/20の特集記事から

著者: 野上俊明

 ウクライナ戦争においてもそうだったように、ガザ紛争においても左翼とリベラル内部で見解が分かれている。日本でそれほど目立たないのは、見解の相違が小さいからではなく、現実政治における党派的エネルギーと同様、論争するだけの知

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中国、李国防相の解任ようやく公表 ― 習一強体制になにが起きているのか

著者: 田畑光永

 去る8月29日、北京での国際会議で発言して以来、ぱたっと姿を消し、国内メディアにも名前が登場しなくなってほぼ2か月、世界中が注目していた中国の李尚福国防相について、24日、習近平国家主席が「国防相と国務委員(副首相格)

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Let’s Join Hands 10月25日 添付1点 国連 即時停戦を要請 &注目記事から

著者: 江口千春

国連安全保障理事会は24日、パレスチナ自治区ガザの情勢を協議する閣僚級会合を開きました。国連のグテレス事務総長はイスラエル軍のガザ空爆を非難し、即時停戦を要請しました。グテレス事務総長は、「中東情勢は刻々と悲惨さを増して

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Global Head LINES:ガザ紛争についての海外論調(4)――ドイツの左派系週刊紙wochentaz 10/22の特集記事から

著者: 野上俊明

 たいていは数紙に過ぎないとはいえ、いつも欧米のクオリティ・ペーパーを見て感じるのは、日本に比べればまだ現場の直の声を伝えることに努めているということ。現場の声といっても、そこには何をどう伝えるかに関し取材者の意思が働い

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文化勲章受章者、文化功労者は、いったい誰が決めるのか。

著者: 内野光子

10月20日、政府は、7人の文化勲章受章者と文化功労者を発表した。21日の新聞は、話題性のある受章者のよろこびの声や文化勲章の川淵三郎、文化功労者の北大路欣也らは、写真入りのインタビュー記事が掲載されていた。学術・文化・

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Global Head LINES:ガザ紛争についての海外論調(3)――ドイツの公共放送「DWドイツの波」10/19の特集記事から

著者: 野上俊明

 はじめに  右派ないし極右派に属するであろう二人の論客の論争が目に留まった。元大阪市長で弁護士の橋下徹氏と、アラブ・スクール出の元外交官で。現在キャノン系シンクタンク主幹を務める宮家邦彦氏との「内部」論争である(22日

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市民の無意識としての憲法九条と日米安保条約のワンセット

著者: 岩田昌征

 柄谷行人著『憲法の無意識』(岩波新書、2016年・平成28年)「1 憲法の意識から無意識へ」によれば、占領軍の命令で出来た「憲法九条が執拗に残ってきたのは、それを人々が意識的に守ってきたからではありません。もしそうであ

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SJJA& WSJPO【西サハラ最新情報】551 少女の遺書-イスラエル産ホロコースト

著者: 平田伊都子

 2023年10月17日夜、ガザにあるアル・アハリ・アングリカン・エピスコパル・バプテスト病院をイスラエル軍が猛爆しました。 500人以上の死者が出たと、通信社などが発表しましたが、夜が明けて瓦礫の下から続々と重傷者が救

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青山森人の東チモールだより…この期に及んで技能実習制度を採用するとは!?

著者: 青山 森人

廃止が決まった制度をなぜ採用するのか 日本の報道によると、10月18日、技能実習制度と特定技能制度の見直しを検討する政府の有識者会議(座長は国際協力機構[JICA]の田中明彦理事長)は、廃止が決まっている技能実習制度に代

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ミャンマー軍事政権、貧すれば鈍する ―海外出稼ぎ者からも強制徴税

著者: 野上俊明

 6月、米財務省はミャンマーの、国営の貿易決済銀行2行(MFTBとMCIB)に対する制裁を発動し、国営企業が海外口座を通じて国際金融システムにアクセスし、そこから軍事政権への資金を引き出すことを抑えこみ、かつロシアからの

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世界のノンフィクション秀作を読む(30) 髙橋是清の『自伝』(1936年、千倉書房刊)――波乱万丈、数奇きわまる人生の述懐(下)

著者: 横田 喬

 ◇森有礼氏の書生から大学南校の教師へ  かくて、我々が横浜に着いたのは、明治元年の十二月。伝手があり、私ら帰朝生三人は森有礼さんにお世話を願うことになる。当時、森さんは洋行後に外国官権判事に任ぜられ、神田錦町住まい。当

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11/3(金・休)国会正門前憲法をいかす未来へ 11・3憲法大行動

著者: 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

つなごう 憲法をいかす未来へ 11・3憲法大行動 日 時:2023年11月3日(金・祝)13:45~15:10 場 所:国会正門前 内 容: ・司会:吉田瑠都さん(平和を実現するキリスト者ネット) 13:45 オープニン

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本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(432)

著者: 本間宗究(本間裕)

四種類の税金 「税金」に「四つの種類」が存在することは以前に説明したが、具体的には、「目に見える税金」と「目に見えないインフレ税」であり、また、「目に見える税金」が、「現在の税金」と「将来の税金」に分類され、そして、「目

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朝鮮と沖縄―脱植民地化の地平(2023年9月30日 那覇での朝鮮戦争停戦協定締結70周年シンポより) Korea and Okinawa – Horizon for Decolonization (from the symposium to commemorate the 70th anniversary of the Korean War Armistice)

著者: ピースフィロソフィー/乗松聡子

Korean War Armistice)  2023年9月30日那覇市で開催された「朝鮮戦争から考える沖縄と東アジアの平和 休戦協定から平和協定へ」シンポジウムでの発表原稿を加筆修正したものを共有します。この少し短いバ

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世界のノンフィクション秀作を読む(29) 高橋是清の『自伝』(1936年、千倉書房刊)――波乱万丈、数奇きわまる人生の述懐(上)

著者: 横田 喬

 高橋是清(1854~1936)は戦前に日銀総裁~首相(政友会総裁)を務め、後に二・二六事件(当時は蔵相)で暗殺された知名な人物。幕末から明治初年にかけての明治維新の激動期に、僅か十三歳の身で海外勉学を志した異数の魂の面

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子どもの「育ち」を応援する政策への基本の転換を ーー子どもの権利条例、実効的な実施の「しくみ」なし

著者: 長谷川孝

 相模原市の「子どもの権利条例」の実効性が〈あやしい〉と前稿で書きました。条例の存在感が薄いと指摘される現状を調べながら、その理由を充分に確認できないまま、〈あやしい〉とあいまいな書き方をしたのでした。  しかし、今回は

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