スタディルームの執筆一覧

「宿営型表現活動」と表現の自由(上) ―いわゆる[経産省前テントひろば」裁判に関する憲法学的考察―

著者: 内藤光博

*注のつけ方など、多少変更いたしました(編集部)   目次 Ⅰ. 序論 1. 「経産省前テントひろば」事件訴訟 2.  2015年2月初日東京地裁判決 3. 「宿営型表現活動」とは何か II. 「宿営型表現活動

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中国大陸との国交正常化  ―あらためて考える「歴史問題」 4 (最終回)

著者: 田畑光永

 このシリーズの途中で8月14日に安倍首相の「終戦70周年談話」が出された。しかし、予想通り「歴史問題」にきっちりけじめをつけるような談話とはならず、15日の番外篇で指摘したように、適当に言葉をつぎはぎしながら、なるべく

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賢しさの限りを尽くした安倍談話 ―あらためて考える「歴史問題」番外

著者: 田畑光永

 敗戦70年の安倍談話が発表された。ひと言でいって、いかにもこの人らしい談話である。予想される批判に対して言いぬけ用の布石を配して、どうだ文句はないだろうと胸をはっているのだが、それがかえって本人の心底を浮き彫りにしてし

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戦後の激流に流された「掟破り」 ―あらためて考える「歴史問題」 3

著者: 田畑光永

 中国、朝鮮、日本の共存体制というアジアの掟を破った日本の20世紀前半の行動は、ポツダム宣言受諾からサンフランシスコ講和条約調印という国際外交の世界では、特にその非道義性を問題にされることはなく、一般的な戦争処理の形を踏

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連合国の対日処理と「掟破り」 ―あらためて考える「歴史問題」 2

著者: 田畑光永

 前回では日中韓の「歴史問題」が、なぜ戦後70年に至っても歴史に送り込まれずに、現実の政治課題であり続けるのかについて考えた。極東アジアでは古来、中国大陸、朝鮮半島、日本列島は中華を中心とする冊封朝貢関係・華夷秩序のもと

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根源は歴史の「掟破り」  ―あらためて考える「歴史問題」 1

著者: 田畑光永

 八月は歴史の季節である。太平洋戦争が終わったのがたまたま八月だったからであるが、国民が歴史を振り返る季節が毎年あるのは悪いことではない。ただ、それが歴史を振り返る結果、他国の今を批判するところまで行くと、歴史が今の問題

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7月4日世界資本主義フォーラム報告・「グローバル・マネー」とは

著者: 矢沢国光

1 「経済のグローバル化」が言われて久しいが、「グローバル化」とは何を意味するのだろうか?「世界の経済はつながっている」ということだけなら、「世界貿易と世界市場とは、16世紀に資本の近代的生活史を開く」(マルクス「資本論

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小児甲状腺ガンの発症が事故前の数十倍に増えた(公式発表) =甲状腺ガン多発の事実が示す放射線被曝の衝撃=

著者: 蔵田計成

第Ⅰ部 多発 (1) 甲状腺評価部会「中間とりまとめ」の意味 2015年5月18日、第19回福島県「県民健康調査」検討委員会(以下福島KKK)が開催された。その際に提出された同委員会甲状腺評価部会の「中間とりまとめ」には

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7/4世界資本主義フォーラム:レジュメ―中国「新常態」の転換点の意味と新たな課題

著者: 五味久壽

中国「新常態」の転換点の意味と新たな課題 1、「新常態」の方向転換 金融緩和依存の矛盾 習近平主席が中国経済の「新常態」と言った1年前は、中国経済の高度成長の時期が終わったという現実をカムフラージュしつつ受け入れようとし

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6/20の研究会のレジュメ(戦場の社会史-アジア太平洋戦争時、北ビルマ及び中国・雲南西部で全滅した日本軍と最前線の女性たちの生死とその後―)

著者: 遠藤美幸

6月20日の講演内容の紹介 はじめに 「戦争」にまったく興味がなかったふつうの女性が、どのようにして戦争研究に携わるようになったのか?奇縁に導かれた四半世紀にわたる研究の軌跡をお話します。その結果見えてきた拉孟(らもう)

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異論なマルクス 資本の外部性、部分性、特異性

著者: ブルマン!だよね

資本論の「資本」 資本論初版序文に当たってみると、マルクスは自分の考察の対象を物理学の実験室的な環境に準えて、それが典型的に発展しているイギリス社会に定めている上に、そうしたイギリス社会の純粋な資本主義の発展がドイツなど

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異論なマルクス 搾取理論は格差・貧困問題を解明できるか?

著者: ブルマン!だよね

マルクス経済学サイドからのピケティ批判 ピケティ『21世紀の資本』の刊行を契機に同書の所論の批判検討の作業も行われつつあって。3月16日には国学院大学で宇野理論を継承する研究者による報告会も持たれた。これはちきゅう座でも

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異相の世界資本主義論、その今日的展開~4月25日世界資本主義フォーラム報告レジュメ

著者: 青山雫

純粋資本主義とニュートン力学へのアナロジー 1867年(明治直前年!)、「経済学批判」刊行から8年の歳月を経てようやく世に問うことの出来た「資本」第1部初版のそのまた序文、この部分は余り関説されることもなく例えば理論的立

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「正規化」も「日本型雇用への回帰」もまちがいだ! 日本の雇用問題・福祉問題の核心を提起

著者: 矢沢国光

*書評 遠藤公嗣著『これからの賃金』旬報社(2014.11) 雇用と福祉への不安――この二大暗雲が日本を覆っている。とくに若者たちの頭上を。 新たに職を求める若者たちにとっては、非正規雇用が常態化し、「正社員」にうっかり

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(報告)高木学校第18回市民講座 原発事故 放射線が免疫系におよぼす影響(2015年2月7日:新宿エコギャラリー)

著者: 田中一郎

さる2月7日(土)、新宿エコギャラリーにおきまして「高木学校第18回市民講座 原発事故 放射線が免疫系におよぼす影響」が開催されました。 別添PDFファイル、及び下記URLは、当日の配布資料及び関連サイトです。当日は約8

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12/20の現代史研究会用レジュメ(「近代日本の国家権力と天皇制」)

著者: 菅孝行

〇予防線1―復古反動論は取らない 内田弘さんへの応答 ・安倍内閣の戦前回帰志向 天皇元首化 個人の尊厳の蹂躙 家族の優位 教育の国家統制強化 ・多くの論者の、30年代に酷似するという認識 ・選挙結果はいよいよその危惧を現

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大瀧教授のケインズ経済学とユーゴスラヴィア社会主義

著者: 岩田昌征

最近、紀伊国屋書店で大変に面白い一書を発見した。大瀧雅之著『動学的一般均衡のマクロ経済学 有効需要と貨幣の理論』(東京大学出版会 2005年)である。マルクス派ではない主流派現代経済学、中国流に言えば、「西方経済学」の今

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東アジアと普遍主義の可能性*ソウル講演(2014.11.07.)/東アジアと普遍主義の可能性

著者: 子安宣邦

1  〈東アジア〉は自明か
 本連続講座が掲げる「東アジア文明と普遍主義の可能性」という課題をあえて私の講演の主題として、自分なりの答えを出すことを試みた。この答えることの困難な問題を考えるにあたって、〈東アジア〉あるい

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ソウルからの問いに答えて/東アジア問題を今どう考えるのか

著者: 子安宣邦

1.)グローバル資本主義という現代世界のあり方は、転換すべき最終的段階にいたっているという多くの識者の認識を私も共有しています。これが「東アジア問題」を考えるときのマクロなレベルにおける私の認識・判断の最大の前提です。グ

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消費税増税に反対する −−−日本に関する現状認識をふまえて−−−

著者: 岡本磐男

 今年度の12月末までにおける安倍政権の最も重大な政策課題は、来年度10月からの消費税を現行8%から10%へ引き上げるか否にあることは大方の異存のないところであろう。同政権は本来の7月〜9月期におけるGDPの成長率を中心

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