評論・紹介・意見の執筆一覧

日本列島に拡がる有史以来の〝人口減少〟に如何に立ち向かうべきか、党勢拡大方針の抜本的転換が求められている、人口減少にともなう地方自治体と党地方議員の分析(3)、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その26)

著者: 広原盛明

 社人研の2050年推計人口によれば、21世紀半ばに至るこれからの30年は、国土・地方・都道府県・市区町村のいずれのレベルにおいても有史以来の地殻変動の発現が予測されている。その変化を比喩的に言えば、〝人口減少〟という地

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戦後史を見直すための必読書 麻田雅文『日ソ戦争-帝国日本最後の戦い』(中公新書)を読む

著者: 小川 洋 

「日ソ戦争」理解のために  「日ソ戦争」は一般にはあまり馴染みのない用語である。日本のポツダム宣言受諾直前にソ連が対日宣戦し、満州、樺太(サハリン)、千島列島に侵攻して始まった一ヶ月近く続いた戦争を指す。教科書では「ソ連

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本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(464)

著者: 本間宗究(本間裕)

日本の円買い介入 1ドルが160円を付けた「4月29日」に続き、米国FOMCの結果が発表された「5月2日」にも、「日本の通貨当局による為替介入」が実施された可能性が報道されているが、この点については、「通貨当局者の焦り」

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八ヶ岳山麓から(371) 那須雪崩事故、実刑判決はやむをえない

著者: 阿部治平 

 5月30日、宇都宮地裁は2017年3月に栃木県那須町の那須温泉ファミリースキー場付近で発生した「平成28年度春山安全登山講習会」の雪崩遭難事故にかかわる刑事裁判において、業務上過失致死傷罪に問われた同講習会の責任者猪瀬

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監督・脚本ジョナサン・グレイザー映画「The Zone of Interest 関心領域」 (2023年/アメリカ・イギリス・ポーランド/105分)を観て

著者: 松井和子

 1978年夏、私は夫とともにデンマークへの旅の途中、ポーランド・オシフィエンチムにあるアウシュヴィッツ強制収容所跡を初めて訪れた。  その記憶を呼び起こす映画「関心領域」(原題:The Zone of Interest

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韓国通信NO746 抑止と戦争-金正恩と習近平は自民党の「救世主」なのか

著者: 小原 紘 

<安保法制の成立を助けた台風> 2015年9月、安保法制に反対する学生と市民で連日国会周辺は埋め尽くされた。 集団的自衛権を認め政策の大転換をはかろうとする安倍政権は市民たちによって窮地に追い込まれていた。だ

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トランプは、アメリカの民主主義の健全さを示すリトマス試験紙となった。彼が、有罪の宣告を受け、さらに受刑者として収監されることが、アメリカの民主主義の成熟性の証しとなる。それが「トランプ有罪評決」の爽やかさの理由である。

著者: 澤藤統一郎

(2024年6月1日)  昨日の朝は、久々に爽快だった。言うまでもなく、「トランプ有罪」の報が飛び込んできたからである。この上なく耳に心地よい、市民による正義実現のニュース。法廷には、「ギルティ」の言葉が34回繰り返され

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【動画】今こそ最高裁へ!東電旧経営陣の責任をただす 東京集会(2024.5.28)

著者: 太田光征

皆さん 津波の危険性を把握しながらも事故対策を怠り、2011年に福島原発事故を起こした東電旧経営陣の責任を放免するな。 「今こそ最高裁へ!東電旧経営陣の責任をただす 東京集会(2024.5.28)」の動画をご紹介します。

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青山森人の東チモールだより…要人が容疑者となった二つの裁判

著者: 青山森人

控訴裁判所、いきなり無罪放免を告げる 連立与党・民主党の主要幹部・アントニオ=ダ=コンセイサン、通称〝カロハン〟(以下、カロハン)が去年12月12日、ラモス=オルタ大統領によってインドネシア駐在の東チモール大使に任命され

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本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(463)

著者: 本間宗究(本間裕)

ゼロ金利からの出口戦略 現在の「植田日銀総裁の目論見」としては、「マイナス金利を解除するとともに、異次元のインフレ政策へ踏み出す覚悟を決めた状況」とも思われるが、この点に関して、最も注目すべきポイントは、「ゼロ金利からの

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世界のノンフィクション秀作を読む(72)磯田道史(静岡文化芸術大教授)の『大田垣蓮月』(文春文庫『無私の日本人』所収)――数奇な運命をたどった江戸後期の美貌の才媛歌人の心打つ伝記(下)

著者: 横田 喬

磯田道史(静岡文化芸術大教授)の『大田垣蓮月』(文春文庫『無私の日本人』所収)――数奇な運命をたどった江戸後期の美貌の才媛歌人の心打つ伝記(下)  夫・重二郎を失って後の数か月、おのぶの有様は無残なものだった。ひがな一日

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沖縄米軍基地本土引き取り論によせて

著者: 岩田昌征

 5月26日(日)ちきゅう座主催の討論集会が明治大学自由塔で開かれ、高橋哲哉氏(東大名誉教授)による沖縄米軍基地本土引き取り論を拝聴した。筋道のしっかりした問題提起、何よりも運動論の底にあるはずの原理と気構えを示された。

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世界のノンフィクション秀作を読む(71)磯田道史(静岡文化芸術大教授)の『大田垣蓮月』(文春文庫『無私の日本人』所収)――数奇な運命をたどった江戸後期の美貌の才媛歌人の心打つ伝記(上)

著者: 横田 喬

磯田道史(静岡文化芸術大教授)の『大田垣蓮月』(文春文庫『無私の日本人』所収)――数奇な運命をたどった江戸後期の美貌の才媛歌人の心打つ伝記(上)  大田垣蓮月(1791~1875)は「菩薩尼」と呼ばれた江戸後期の歌人・陶

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お江戸舟遊び瓦版1038号/100 年後の安心のための TOKYO 強靭化世界会議

著者: 中瀬勝義

※ちきゅう座より 以下の記事はPDFの埋め込みですが、その部分が空白のままになって表示される場合があります。お手数ですがブラウザ左上隅の更新ボタンを何回か繰り返して押してみてください。表示されるようになります。 http

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欧州はユダヤ人問題をパレスチナへ厄介払いした――欧州の罪は重い――(その六)

著者: 柏木 勉

――「反ユダヤ主義!」という悪罵・ののしり  そんなものはとっくに無効になっている――ネタニヤフ、ICCの逮捕状請求に「反ユダヤ主義!」  5月20日、パレスチナ・ガザでの戦闘をめぐり国際刑事裁判所(ICC)の検察局は、

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こんなときに「東アジアの平和構築への提言」学習会とは?

著者: 阿部治平

――八ヶ岳山麓から(470)――  「政治資金規制法」をめぐる与野党間のやりとりが熾烈になって、自民党はいよいよ追い詰められた。共産党の「赤旗日曜版」(5月19日付)と一緒に配られた後援会ニュースによると23日(木)に緊

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侵略された国に世界大戦覚悟で武器を送りたがる「狂人達」はどちらに多くいるのか――北米西欧市民社会か露国権威主義社会か――

著者: 岩田昌征

 前回の小文で、1999年3月24日から6月10日の新ユーゴスラヴィア(セルビア)へのNATO侵略に対する防衛戦争を終結させる外交におけるロシア元首相チェルノムイルジンの衝撃的パフォーマンスを紹介した。ここでは、ロシアか

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唐澤太輔(秋田公立美術大准教授)の『南方熊楠』(中公新書)――日本人の可能性の極限を思わせる巨人の生涯と思想(下)

著者: 横田 喬 

◇無念の帰国と思想の深化――那智隠棲期 1900年9月1日、約八年間滞在したロンドンを後にし、熊楠は日本へ帰国する。迎えてくれた弟・常楠は、亡父の後を引き継ぎ、酒造業で成功していた。「南方酒造」の那智勝浦支店の応援を名目

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本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(462)

著者: 本間宗究(本間裕)

中ロの誤算 2022年2月24日から始まった「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻」から、現在では、2年以上の時間が経過したが、この間の推移を考慮すると、さまざまな観点から「中ロの誤算」が見え隠れする状況のようにも感じてい

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唐澤太輔(秋田公立大準教授)の『南方熊楠』(中公新書)――日本人の可能性の極限を思わせる巨人の生涯と思想(上)

著者: 横田 喬 

南方熊楠(1859~1941)は百科事典を丸ごと暗記し、二十以上の言語を解した、とされる伝説の巨人。筆者は「てんぎゃん(天狗さん)」と渾名された少年時代~大英博物館に通い詰めた海外放浪期~在野の粘菌(変形菌)研究者として

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