石破首相は10日、戦後80年の所感を発表したが、その主要テーマは日本が先の戦争を防げなかった原因の分析である。総理大臣を辞する直前になって、この所感を総理個人として発出したのはなぜか。それは極右勢力の急激な進出に終わった
本文を読む評論・紹介・意見の執筆一覧
思い出のキャンパス、学習院大学
著者: 内野光子小雨のなか、左は輔仁会館、正面に西五号館を望む。2025年10月16日撮影。 「貞明皇后と華族」展の開場は10時、目白には早めに着いたので、小雨の中、キャンパスの一部をまわった。私の最初の職場が目白の学習
本文を読む『朝鮮新報』より転載:歴史の分岐点で問われる西側の選択/乗松聡子 A Turning Point in History: What will the West choose?
著者: 「ピース・フィロソフィー」『朝鮮新報』連載「私のノート 太平洋から東海へ」5回目(25年9月1日)から許可を得て転載します。「9.3」前の記事だったので、以下の記事と合わせて読んでください。 欠如する歴史的視点 対日戦勝記念日 <乗松
本文を読むペドフィル事件の新たな展開
著者: 盛田常夫オーブダ矯正少年院の売春・買春事件は、Fidesz政権にとって頭の痛い問題になっている。昨年、ビチケ児童養護施設の性的虐待事件被告の恩赦を巡って、政府の不手際があったにもかかわらず、再び同様の事件が明らかになり、政府の監
本文を読む詩的空間の対話性:『岡本勝人書評集成』のトポロジー
著者: 髭郁彦詩人の岡本勝人氏の近著、『岡本勝人書評集成』は2004年から2025年までに書かれた多数の書評がまとめ上げられた著作である。書評の対象となっているのは詩集、小説、批評、エッセイ、研究書など様々な文学ジャンルの作品である
本文を読む「貞明皇后と華族」展へ~警備が厚かった学習院大学のミュージアム
著者: 内野光子10月16日、学習院大学のミュージアムで開催中の「貞明皇后と華族」展に出かけた。というのも、数年前に、ある論文集に「貞明皇后の短歌の国家的役割―ハンセン病者への「御歌碑」を手がかりに 」(202
本文を読む戦後80年 被害国の「継承」に目を向けよう 『JP通信』10月号より
著者: 「ピース・フィロソフィー」Eighty Years After the War: War Memory from the Perspective of the Nations Victimized by Japan 『日本カトリック正義と平和協議
本文を読むGlobal Headlines:AfDのファッショ的攻勢、大学を標的に
著者: 野上俊明<はじめに> 米トランプ政権が先導するフェイク・ファシズム攻勢は、反知性、反科学、排外主義のイデオロギー的本性をむき出しに、リベラルの本拠地たるハーバード大学やコロンビア大学など有名大学に向かっている。その有様は、195
本文を読むノーベル平和賞受賞者マリア・コリナ・マチャドは、イスラエルのジェノサイドとトランプの対ベネズエラ戦争を支持している:ベン・ノートン
著者: 「ピース・フィロソフィー」Ben Norton: Nobel Peace Prize winner supports Israel’s genocide & Trump’s war on Venezuela (Japanese Trans
本文を読む拝啓 高市早苗様。日本の鹿にだけでなく、マルタの猫にもご配慮を。
著者: 澤藤統一郎(2025年10月16日) 私はマルタの一市民です。かつてはマルタ騎士修道会で名を馳せた地中海の島国は、今、猫の島として知られ、島内には人口40万の倍の数の猫がのびのびと暮らしています。この島では、人と共生しているたくさ
本文を読む【子安宣邦 最後の市民講座のお知らせ】
著者: 子安宣邦【最後の市民講座のお知らせ】はじめての一般書籍『生き直し』(光文社刊・1980円)の上梓と時を同じくして、20年以上続いた私の市民講座も、ひとまず最終回を迎えることになりました。しかし2年前には、最終講義と銘打って多くの
本文を読む共産党はいま存亡の岐路に立っている(その72)
著者: 広原盛明自公政権が〝少数与党〟になった多党化時代に共産が後退する理由、共産はなぜ80万票(2割弱)もの票を失ったのか、2025年参院選の結果から(番外編2) 2024年衆院選は、自民が単独過半数を割ると同時に、自公連立政権が過半
本文を読む終わりの見えてきたトランプ2.0
著者: 小川 洋マッカーシズム(赤狩り)の歴史から 健康状態-国連総会など9月23日、国連総会の会場にいた各国の代表たちは、認知症患者の症状観察をしている気分だったかもしれない。第一期目の総会演説の際には、トランプ氏が明らかな嘘をついた
本文を読む「流動化する有権者」―中国からみた日本参院選
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(540) 遅れすぎた内容で申し訳ないが、9月18日中国共産党の国際問題専門紙「環球時報」は「流動化する日本の有権者」という論評を掲げた。筆者は霍建崗といい中国現代国際関係研究院東北アジア研究所研究員で
本文を読む雑誌の廃刊が続く中で(4)『季論21』の廃刊
著者: 内野光子『季論21』は、我が家ではどちらかといえばなじみのある雑誌だった。人文・社会科学系の幅広いテーマを扱っていたので、私は、文学、メディア関係の論説などは拾い読みしていた。まさか自分のところに依頼が来るとは思わ
本文を読む感想文『紅楼夢』
著者: 合澤 清前にも触れたことがあるが、今年の夏は長く続いた酷暑に悩まされ、その炎天下の期間を、何とか我慢しながら過ごそうと思いあぐねて手に取ったのが『金瓶梅』とこの『紅楼夢』だった。この種の艶笑小説など読み上げるのは簡単だろうと高を
本文を読む雑誌の廃刊が続く中で(3)『早稲田文学』【第十次】の休刊
著者: 内野光子なにしろ、明治24年、1891年10月、東京専門学校(現早稲田大学)の坪内逍遥が主宰となって創刊した『早稲田文学』、伝統ある文芸雑誌である。2017年末、金井美恵子特集への執筆依頼にはいささか戸惑った。金井
本文を読む服従の文化:敗戦から戦勝国の冷戦イデオロギーに従うドイツ
著者: グローガー理恵はじめに 〈2025年5月9日、NATOマルク・ルッテNATO事務総長と会うメルツ首相 (NATO / Flickr / CC BY-NC-ND 2.0)〉 ヨーロッパでもそうだが、ドイツではエリートたちが、メインストリ
本文を読むペドフィル事件をめぐる政治的攻防
著者: 盛田常夫国会本会議でのシェンミエン副首相の発言キリスト教民主人民党党首で、オルバン内閣の副首相を長年にわたって務めるシェンミエン・ジョルトは、キリスト教徒を自称しながら、北欧からアフリカまで狩猟に出かける狩猟マニアである。ハンガ
本文を読むアウンサンスーチーを救出せよ!――次男キム・アリス氏、世界世論に訴える
著者: 野上俊明アリス氏 DVB(ビルマ・民主の声) 国際通信社ロイターはじめ多くの内外の新聞社が、9月初めにアウンサンスーチー氏にかかわるトピックを久しぶりに報道した。それによれば、2021年2月のクーデタ以来拘束が続いているミャン
本文を読む共産党はいま存亡の岐路に立っている(その71)
著者: 広原盛明〝保革対決時代〟の終焉と〝多党化時代〟の幕開け、2025年参院選の結果から(番外編1) 戦後日本の政治構造を貫く太い糸は、「保守と革新の二極対決=保革対決」だった。国政においても地方においても「自民・無所属」の保守勢力と
本文を読むGlobal Headlines:欧州の福祉国家危機
著者: 野上俊明<はじめに> 今に始まったことではないのですが、OECD(経済協力開発機構)に属する先進諸国では、共通して経済成長の頭打ち、経済の構造的減速からくる税収減によって財政基盤は脆弱化しつつあります。その一方で高齢社会化などに
本文を読む雑誌の廃刊が続く中で(2)『朝日ジャーナル』・『週刊朝日』の廃刊
著者: 内野光子『朝日ジャーナル』の創刊は、調べてみると、1959年3月とある。そうだったんだ、とあらためて思い起す。私の学生生活のスタートと重なる。 時を同じくして『少年マガジン』も創刊されている。 59年3月28日には「安保改定
本文を読む激化するネット空間の争い
著者: 盛田常夫中国の対日戦勝記念式典に、欧州から参加したのは、スロヴァキアとハンガリー だけ。2国ともプーチンと習近平に忖度してのことだが、集合写真を見ると、スロヴ ァキア首相とハンガリー外相の居場所がないようだ。フィツォはこの後、帳
本文を読むトランプ旋風が吹き荒ぶラテンアメリカ
著者: 後藤政子進む米国離れ・忍び寄る軍事介入の影 「相互関税騒ぎ」は国際社会の力学のもとで、それなりの形で収拾に向かっているが、「米国の裏庭」と言われるラテンアメリカでは未だにトランプ旋風が吹き荒び、米国の軍事介入の可能性も取り沙汰さ
本文を読む雑誌の廃刊が続く中で、思い出すのは(1)『図書新聞』
著者: 内野光子今年の12月に『日本古書通信』が、来年2026年3月に、『図書新聞』が廃刊になるそうだ。小さな図書館ではあったが大学図書館勤務時代の20年間余、二つとも選書のツールであった。前者の古書店目録によって、古書を購入すること
本文を読むGDP(国内総生産)物語
著者: 小原 紘韓国通信NO778 わが国の付加価値(生産)合計を意味するGDPが振るわない。長らく続いた世界第二位の席を2010年に中国に奪われ、2013年にはドイツに抜かれ、明日にでもインドに抜かれようとしている。マラソンに例えるな
本文を読むイスラエルを解体せよ!――「ユダヤ人問題」が生み出した鬼っ子、 ヨーロッパ、米国、ロシアが責任をとれ
著者: 柏木 勉イスラエル問題をめぐっては諸々の論点がある。だがここではそれらには触れず、問題の根本だけ述べる。諸々の論点をめぐるレトリックではなく、ごくごく単純なことである。 直近の情勢は、実に悲惨きわまりなくはらだたしい。戦争犯罪人
本文を読むガブリエル・ズックマンって誰?~富裕層には、「富裕税」を!
著者: 内野光子9月28日、「富裕税入門」出版記念集会~今こそ富裕税が必要だ!資産に課税せよ!!」の集会にでかけた。日頃、夫からは、「富裕税」導入についてのミニ・レクチャー?を聞いていたもので、どんなものかと
本文を読む反動と専制の枢軸同盟に活路を見出すミャンマー軍事政権
著者: 野上俊明12月8日にミャンマー軍事政権が強行しようとしている総選挙を前に、中国は「春の革命」――2021年2月のクーデタに対する抵抗運動――を挫折させるべく、政権へのテコ入れを本格化させている。第一に、アセアンからも締め出され
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