元号が変わるというけれど、―73年の意味(5)―敗戦直後の短歌雑誌に見る<短歌と天皇制>(2)

著者: 内野光子

吾が大君大御民おぼし火の群が焼し焦土を歩ませ給ふ (佐佐木信綱)(1945年9月号) 大君の御楯と征きしへいしらが世界に憎まるる行ひをせり (杉浦翠子)(1945年10月号) かすかなる臣の一人とつつしみて御聲のまへに涙

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元号が変わるというけれど、―73年の意味(4)―敗戦直後の短歌雑誌に見る<短歌と天皇制>(1)

著者: 内野光子

大地のブロック縦横にかさなり 断層數知れず 絶えずうごき 絶えず震ひ 都會はたちまち灰燼となり 湖はふくれ津波(よだ)となる。 決してゆるさぬ天然の気魄は ここに住むものをたたきあげ 危険は日常の糧となり 死はむしろ隣人

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49年前は「司法反動阻止」、今や「安倍改憲阻止」。

著者: 澤藤統一郎

10月3日気の置けない友人弁護士10名余と函館に宿泊して旧交を温めた。49年前に司法修習同期をともにした同窓会である。「司法反動阻止」や「阪口君罷免撤回」の運動をともにした親しい仲間だけの集まり。 思いがけなくも、集合は

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「道々の者が消えた」──周回遅れの読書報告(その76)

著者: 脇野町善造

 「定住漂泊」という言葉が好きである。もっと絞って言えば、「漂泊」が好きである。最近まるでそれが出来なくなったから、余計に憧れているのかもしれない。しかし、私が小さい頃にはまだ見かけた、漂泊の人たち(「道々の者」)がすっ

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柴山昌彦くん、愚かなキミには文科大臣は務まらない。

著者: 澤藤統一郎

第4次安倍内閣への呼称が定まらない。 「もり・かけ反省拒否宣言内閣」「論功行賞内閣」「旧友復活内閣」「旧悪再生内閣」「在庫一掃内閣」「閉店セール内閣」「全員右投げ右打ち野球内閣」「右側エンジン全開内閣」「無適材不適所内閣

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新宿農場 「越後いろりん村」から初めて米が届くよ~

著者: 村尾知恵子

 毎週日曜日、午後4時頃になると、都庁横に、路上の仲間に届けるおにぎりが到着する。新宿連絡会(新宿野宿労働者の生活・就労保障を求める連絡会議)の高田馬場事務所で作られて、運転手くまさん(ニックネーム)たちが運んでくれる。

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強権が自ら踏みにじる「依法治国」 ――大興区事件に見る習近平政治(下)

著者: 田畑光永

新・管見中国(44) ―昨秋の北京では―  大興区事件の政治的意味を考えるについては、まず昨秋という時期が問題である。  昨2017年秋は中国共産党の第19回大会が10月に開かれ、総書記2期目に入った習近平は「一強体制」

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憲法と落語(その5) ― 「てれすこ」は、権力分立のない社会の噺

著者: 澤藤統一郎

てれすこは、子どもの頃からラジオでよく聞いた。さして面白い噺ではない。何度聞いても、オチがよく分からなかった。不粋にオチを説明されても…、やっぱりよくは分からない。分かったようでも面白くはない。 「圓生百席」のCDで聞く

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テント日誌10月2日…命より金? 重要性より効率?

著者: 経産省前テントひろば

経産省前テントひろば1807日後 いまだにテントは不法占拠だったという人がきたりする 9月28日(金) 久しぶりにカラッと晴れた1日となった。いつものメンバーが揃い、事務所の下で準備をする。今日は冷たいものを用意しなくち

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強権が自ら踏みにじる「依法治国」 ――大興区事件に見る習近平政治(上)

著者: 田畑光永

新・管見中国(43) ―大興区事件― まず事の次第を振り返っておく――  昨年11月18日の夜、北京の中心部から南へ20キロほどの北京市大興区新建村という場所で1件の火事が起きた。村といっても農地はほとんどなく、河北省な

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芸術によって輝くのは私ではなく、あなたである~「半分、青い」余話~

著者: 醍醐聡

2018年10月3日  「半分、青い」のなかで、映画監督を夢見る主人公・鈴愛の元夫が、師事した先輩に脚本を横取りされる場面があった。これについて小説家の磯崎憲一郎さんは、この場面を見て視聴者が、映画や小説の世界は、「生き

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私が出会った弁護士(その4) ― 戸田謙

著者: 澤藤統一郎

戸田謙さんは、私が師事した弁護士である。本当にお世話になった。 私は1968年の司法試験に合格した。あれから、ちょうど50年になる。翌69年3月末に在学満6年の大学を中退して、翌4月最高裁司法研修所に第23期司法修習生と

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「浜の一揆」訴訟、仙台高裁の法廷で ― 「漁業の民主化」とは何か

著者: 澤藤統一郎

控訴人ら訴訟代理人弁護士澤藤大河から口頭で意見を申しあげます。 本日陳述の準備書面(1)は、本件の主たる争点である漁業調整のあり方に関して下記4点の主張を行うものです。 第1 漁業調整の基本理念は漁業法の目的規定にある「

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