スタディルームの執筆一覧

人間の自然との交渉と科学技術・再考――宮沢賢治への一つの接近――(2)

著者: 野沢敏治

 Ⅰ 賢治が学んだ自然科学と農業技術   賢治はその短い一生を広大な領域にわたって多彩に燃焼しましたが、一貫していたものがあります。それが科学を自然に応用する活動です。以下、4回にわけて考えてみます。  1 求められた「

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イデオロギーと化した金融緩和至上主義 -現代経済学の貧困と経済学者の劣化(その5)

著者: 盛田常夫

イデオロギー化する経済政策  世の中、根拠のない「非常識」や誤解でも、それが流布され蔓延すると、あたかも「常識」のようになってしまう。とくに経済学はその誕生から現在まで、精密科学であったことはなく、常に、経済現象の部分的

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人間の自然との交渉と近代科学技術・再考――宮沢賢治への1つの接近――(1)

著者: 野沢敏治

         はじめに 科学的研究と予測・判断とは別のこと   (今回)          「住民ハ理論ニ信頼セス」――桜島火山爆発の教訓          震災と原発事故から垣間見えた宮沢賢治――2つの言葉    

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ロヒンギャ危機とアウンサンスーチー(3/10現代史研究会資料)

著者: 野上俊明

ロヒンギャ危機とアウンサンスーチー 現代史研究会 2018.3.10 ロヒンギャ危機の本質は政治問題であること―排外主義をテコに権力保持をねらう軍部の政治的軍事的決定により引き起こされた事態であること。ロヒンギャ危機は、

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海峡両岸論 第88号 2018.03.07発行 - 習近平下回った台湾総統の好感度 大陸就職を希望するミレニアル -

著者: 岡田 充

 台湾の蔡英文総統(写真 花蓮地震の被災地を訪れた蔡総統 総統府HP)の支持率下落に歯止めがかからない。昨年末の世論調査では、彼女の好感度は46.9%と、習近平・中国国家主席の51.1%を下回ってしまった。悪い冗談ではな

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津田・国民思想論・12  「王政」と「公議」-「明治維新」の正統性をめぐって・その1

著者: 子安宣邦

「そうしてそれは、オオクボが君権の強大を標榜し、イワクラが確然不動な国体の厳守を主張しているにかかわらず、その実、彼等が維新以来ほしいままに占有してきた政権の保持を画策するに外ならなかったことを示すものである。彼等の思想

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脱資本主義・脱軍事国家の経済学への期待 中野剛志『富国と強兵 地政経済学序説』を読む

著者: 矢沢国光

 資本主義の「限界」「終焉」論が広がっているが、世界は依然として軍事大国の支配下にあるのみならず、これから軍事大国の仲間入りを目指す政権さえある――日本の安倍政権のように。  「脱・軍事国家」なき「脱・資本主義」は、絵空

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海峡両岸論 第87号 2018.02.10発行 - 強国化する中国は脅威なのか 米中二元論から卒業したい -

著者: 岡田 充

 中国脅威論が再燃している。米政治学者はことしのリスク第1位に「権力の空白を好む中国」を挙げ、米国防総省(写真「核態勢見直し」の表紙 米国防総省HP)は中国を米覇権に挑戦する「最大の脅威」と言い放った。日本の大手メディア

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津田・国民思想論・11 明治維新は近代日本の正しい始まりなのか ―津田は明治維新をどう見たか 

著者: 子安宣邦

「幕府を倒した薩人もチョウシュウ人も、また彼等の先駆となり彼等と共に活動した志士輩浪人輩も、決して国家の功臣ではなかった。彼等は、しばしば述べた如く、日本の国家の進運を阻害し国民の生活を甚だしく傷つけたものだからであるの

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渡部富哉:関西学院大学講演会のお知らせとレジュメ(1月21日)

著者: 渡部富哉

*場所が関西大学となっていましたが、関西学院大学の間違いです。お詫びして訂正いたします。(編集部) 「野坂参三と神戸」レジュメ              2018年1月21日              関西学院大学梅田キ

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第304回現代史研究会/今日もなお徘徊する亡霊たち-731部隊の戦後史(レジュメ)

著者: 加藤哲郎

第304回現代史研究会      1月20日(土)午後1:00~5:00 場所:明治大学駿河台校舎・リバティタワー7階1076号教室 テーマ:今日もなお徘徊する亡霊たち-731部隊の戦後史 講師:加藤哲郎(一橋大学名誉教

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海峡両岸論 第86号 2018.01.10発行 - AIは新たな統治モデルになるか 米国脅かす中国の国家戦略 -

著者: 岡田 充

中国政府がAI(人工知能)産業を2030年に世界トップ水準に向上させる野心的な国家戦略を発表した。今世紀半ばに中国を「世界トップレベルの総合力と国際的影響力を持つ強国」にする「中国の夢」の第一歩と言ってもいい。ビッグデー

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1・27 世界資本主義フォーラム 資本主義の限界とオルタナティブ―資本主義終焉論にふれて―

著者: 伊藤 誠

 昨年2月に著書『資本主義の限界とオルタナティブ』(岩波書店)を公刊した。ここ10年ほどのあいだに執筆した論稿を集成して、5章と終章に構成している。ここではそれに加えた序章「資本主義の限界とオルタナティブ」を中心に、この

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米国大統領トランプ氏が、アジア諸国を歴訪した真の理由は何だったのか

著者: 岡本磐男

 米国大統領トランプ氏は、昨年11月に日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピン等の5カ国を主要国とする多数の国々の首脳と会談するため旅行したが、その真の狙いは何だったのか。日本のマス・コミでは、一般に第1には対北朝鮮問題の

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中国革命宣伝画展のお知らせです:<主催>明治大学現代中国研究所(白水社後援)

著者: 石井知章

中国革命宣伝画展のお知らせです。 明治大学現代中国研究所は昨年8月に刊行した石井知章・鈴木賢 編著『文化大革命――〈造反有理〉の現代的地平』(白水社、2017年)の連動企画として、以下の要領で中国革命宣伝画展を開催致しま

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負債経済とは何か――共同研究のための課題提案――

著者: 榎原均

序文  リーマン・ショックの原因となったサブプライム・ローンの破綻は、経済危機の救済策を変化させ、各国中央銀行の前例なき金融緩和と低金利政策は、資本に利子がつくという資本主義の原則を否定し、結果として社会の崩壊が始まり、

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